2022年4月29日金曜日
第3004話 銀座一丁目の振る舞い酒(その1)
2022年4月28日木曜日
第3003話 「こうもり」に誘われて
2022年4月27日水曜日
第3002話 再び出逢った生ホタル
2022年4月26日火曜日
第3001話 ガリ酎 思い出し出し (その2)
2022年4月25日月曜日
第3000話 ガリ酎 思い出し出し (その1)
うわっ、何だよコレ!
酎ハイのジョッキの中に漬けしょうみたいなのが
鮨屋でおなじみの漬けしょうが、
いわゆるガリだが、J.C.はガリなる呼び方を嫌う。
考える間もあらばこそ、つい口が先に出てしまった。
「いったい何ですか、ソレ?」
もとい、声を掛けられ、振り向いた女性。
驚かせちまったかなとも思ったが
意外な言葉が返ってきた。
「飲んでみます?」
「えっ! いいんですか?」
「どうぞ」
「んじゃ、一口だけ」
ん? やっぱり漬けしょうがだヨ。
だけど、けっして旨いもんんじゃないネ。
訊けばガリ酎というんだそうだ。
しっかし、見ず知らずのオッサンに
よく味見させてくれたもんだな。
2022年4月22日金曜日
第2999話 焼きそば食べない 焼きそば屋
2022年4月21日木曜日
第2998話 大橋渡らず「大はし」に来た
2022年4月20日水曜日
第2997話 ゆらりゆられて路線バス
2022年4月19日火曜日
第2996話 焦がしバターの舌平目 (その2)
落合南長崎の「エシャロット」。
舌平目は立派なサイズだった。
魚体の上にはカープル(ケイパー)と
パセポン(パセリのみじん切り)。
薄褐色のノワゼット・ソースをまとっている。
こう呼ばれるが俗に言う焦がしバターのことだ。
J.C.もたまに自宅でコレを作る。
でもサカナは常にエイ(カスベ)。
フランス本国ではエイが定番。
ソールに用いるのを初めて見た。
主菜は前菜以上にガルニテュール満載。
にんじん・ほうれん草・トマトは
ブイヨンで温めた感じ。
加えてマッシュドポテトに南瓜のフリット。
生ビールをお替わりし、
フォークを刺したレモンを搾る。
こんがりと火の通ったところに
焦がしバターが絡み、まことにけっこう。
久方ぶりのソール・ムニエルである。
ちなみにムニエールは粉職人の意。
素材に小麦粉をはたいて
焼くからこそのネーミングにつき、
素焼きの場合はムニエルと呼ばない。
魚料理にナイフを使わぬ主義ながら
骨付きの舌平目ではそうもいかない。
作法通りに骨を外し、キレイに平らげた。
皿下げに来たマダムに通したデセールは
クレーム・ブリュレ&エスプレッソ。
リムーザン地方の銘菓・クラフティ、
それも王道のサクランボ(米国産)が
リストにあったけど
タルト生地付きタイプだと持て余すので敬遠。
あらためて店内を俯瞰する。
5人組1、2人組2、9人すべて中高年の女性。
ハイソな奥様といった雰囲気などなく、
近所のオバちゃんたちの普段使いだ。
目視可能な限りではシュークルートと
ブッフ・ブルギニヨンが人気を二分していた。
すると、独りの若い女性が来店。
今夜の予約のためだが、あいにく満席。
レベルの高い料理に控えめな価格設定だから
地元の支持を得ているのもうなづける。
大通りが交差して落ち着かない町ながら
落合南長崎の住人はシアワセといえましょう。
「エシャロット」
東京都新宿区西落合1-14-14
03-3953-9986
2022年4月18日月曜日
第2995話 焦がしバターの舌平目 (その1)
今日のデジュネはフレンチ・ビストロ。
都営大江戸線・落合南長崎に出向いた。
初めて降りた駅は
新宿区・西落合&豊島区・南長崎の
区界(くざかい)上にある。
いや、地下鉄だから区界下が正しいかな。
都内ではこのように町名合体の駅が散見される。
世田谷区・池尻&目黒区・大橋の
東急田園都市線・池尻大橋。
どちらも世田谷区の小田急線・祖師ヶ谷大蔵。
比べてみると、落合南長崎の駅名はちょいと長い。
納まりが悪いというか、あまりカッコよくない。
その点、北区・浮間&板橋区・舟渡の
JR埼京線・浮間舟渡は理想的だ。
浮島の間を舟が渡ってゆく水景が目に浮かぶ。
見事なまでの美しさ。
とにもかくにも此処に来てしまった。
店名の「エシャロット」は仏料理で
ひんぱんに使われる小玉ねぎの1種。
ペコロスを縦長にしたカタチだ。
一方、居酒屋の定番、
エシャレットは若いラッキョウだから
エシャロットとメニューに載せるのは誤り。
もっとも命名した青果商は
本物をじゅうぶんに意識しており、
ラッキョウじゃダサくて売れまいと考えた由。
さて、予約を取らずに来訪したが
一番奥の二人掛けに案内された。
ランチメニューは
アントレ・プラ・デセールの3皿コース(1950円)。
表の立て看板に舌平目のムニエルを見たので
マダムに確認すると
「店の看板料理ですけど
本日のランチはコチラになります」
平目の記載無きメニューを手渡された。
ふ~む、仕方ないなァ、納得しつつ、
真あじのマリネ、若鶏もも肉のロースト、
そしてドライの生を通した。
デセール&カフェorテは食後の注文となる。
ビールを運んで来たマダムが
「舌平目は500円の追加でご用意できます」
「ああ、それならお願いします」
泡がしぼむまで待ってクイッ。
真アジは3枚おろしの2枚で丸1尾ぶんだ。
ヴィネグレットの浅いマリネに付合わせが多彩。
アーリーレッド・ルッコラ・ブロッコリー・菜の花・
新ジャガ、そしてタプナード風の黒オリーブだが
ニンニクやアンチョヴィは使われていない。
バゲット&カンパーニュ、
2種のパンと美味しくいただいた。
バターがほしいが、おそらく舌平目は
溶かしバターたっぷりのハズ、よってパス。
ほどなくソール・ムニエルが登場した。
=つづく=
2022年4月15日金曜日
第2994話 またオッサンが やって来た
この1月に三重県・桑名市から出張で上京した、
のみとも・Nチャンがまたやって来た。
湯島の「岩手屋本店」にて
手づかみでくさやを食った、あのオッサンだ。
まん延防止令が解けたあとも諸般の事情により
努めて酌交を避けているJ.C.だが
短時間で切り上げるからと懇願され、
つき合うことに―。
早めに仕掛けたが
この日のアメ横界隈は何処もいっぱい。
御徒町に移動し、どうにか滑り込んだのは
「蔵元居酒屋
清龍 上野二号店」。
埼玉県・蓮田市にある清龍酒造の直営店だ。
実はJ.C.、池袋本店には
学生時代からお世話になっている。
フトコロがあったかいときは
「銀座ライオン
池袋東口店」。
そうでないと「清龍本店」。
貧乏学生の強い味方でありました。
新しいせいか、小ぎれいな店内。
カウンターに並んで
黒ラベルの中ジョッキをガッチンコ。
この音を聞くのは実に久しぶりだ。
相方が要望した、
北寄貝バター醤油焼き。
当方の択んだ、
花わさびおひたし。
それぞれ二人前を通すと両方とも花マル。
オッサンなんざ、北寄をお替わりしやがんの。
蔵元居酒屋につき、
清龍純米酒の冷たいのに切り替えて
とんぺい焼きとナスの一本漬けを追加する。
口当たりのよい冷酒は
スイスイとノドを滑り落ちてゆく。
互いの近況といっても、たかだか3カ月ぶり。
別段、変わりはあるまいと思ったが
近々、胃カメラの世話になるそうだ。
お互い若くはないから気をつけなきゃネ。
約束通りダラダラせずに
カッキリ二時間で切り上げた。
ほろ酔いのオッサンは
御徒町の改札口に消えてゆく。
検査の結果がよけりゃ、何よりだけどネ。
「蔵元居酒屋
清龍 上野二号店」
台東区上野5-25-8
03-5812-4205