大分県・日田から福岡県・筑後吉井へ。
白壁土蔵と水路の町である。
一級河川の巨瀬(こせ)川、
水路の災除(さいのき)川と南新川、
清らかな流れが心まで洗ってくれる。
バッグを駅のロッカーに放り込み、
町を歩き始めたら災除川に大きな看板。
”災除川は吉井の宝 川をきれいに!”
言われなくてもじゅうぶんにきれいだ。
筑後吉井の顔、南新川には驚かされた。
水の勢いが半端ではない。
町中で激流を見るのは初めてのこと。
足を踏み外したら命はございませんな。
白壁の土蔵や居蔵(住居兼用の蔵)を
見て廻り、どこぞで昼食をと思ったが
日曜のせいか開いてる店がない。
駅に戻って久留米行きの汽車に乗る。
J.C.が取った宿は JR久留米駅前。
ところが繁華街は西鉄久留米周辺ときた。
両者の距離はゆっくり歩いて30分。
おかげで歩数がうなぎ上りになる。
アーケードのほとめき通り商店街近く、
焼き鳥と蒸し料理の「しん吉 本店」へ。
生中を通すとアジア人のアンちゃん、
「お昼は大ジョッキも同じ値段です」
「じゃ、大をちょうだい!」
銘柄はサントリー生だが550円は破格。
お通しは大分県のりゅうきゅうみたいだが
白身・赤身・蛸とリッチな顔ぶれ。
天心(点心)盛合わせもお願いすると
海老&肉焼売・イカ焼売・小籠包の3種。
生はプレモルより飲み易いが
結局、ドライの中瓶に切り替えた。
1時間の滞空で会計は2千円。
街の北西端、久留米城跡に上る。
九州随一の大河、筑後川を見下ろし、
歩き下ってほとりを散策した。
スマホの歩計はすでに3万歩を超えた。
夕刻も繁華な西鉄久留米方面へ。
池町川の流れが風情を漂わせてナイス。
六ツ門橋たもとに「潘陽軒」があった。
「ばんようけん」と音ずるのだろう。
昭和23年創業の久留米ラーメンの店だ。
ドライ中瓶を飲みながら店主に訊ねる。
「潘陽って中国の街の名前ですよネ?」
「瀋陽のことですが日本軍が占領して
勝手に名前変えたみたいです。
ウかんむりを取ったりしちゃって」
「へえ~ッ、そうなんだァ」
8カンの餃子を4カンにして貰い、
ガラム焼きも量半分でお願い。
ガラムというのはドイツ語で
豚のシロモツのこと。
久留米大医学部の学生が名付けたらしい。
中瓶のお替わりに
締めはチャーシュー抜きの素ラーメン。
博多ラーメンとの違いが判らんが旨い。
麺半分を云い忘れて苦戦したものの、
完食してお勘定はちょうど3千円。
日田や吉井など静かな町を訪れたせいか
久留米の人の多さに都会を感じながら
ホテルへ歩いて帰りました。
歩計はほとんど4万歩と来たもんだ。
「しん吉 本店」
福岡県久留米市東町36-6
0942-64-9496
「潘陽軒 本店」
福岡県久留米市六ツ門町7-52
0942-35-2237