2025年6月13日金曜日

第3818話 翔平の おかげで ブームの 二刀流

JR駒込駅界隈でランチをと思い、
目黒の人気店から暖簾分けした、
とんかつ「とんき」にやって来た。
おっ、よし、よし、誰も並んでいない。

ところがギッチョン。
店内に順番待ちが10人も居たヨ。
飯を食うくらいしか
楽しみのない連中がサ。
いかん、いかん、憎まれ口はやめとこう。
諦めてヨソに廻ろう、スゴスゴ。

以前、中華そば屋だった場所に
「蕎麦いなり」というのが出来ていた。
定かではないけれど中華そば屋は
「ひなり」だったような気がする。

店頭の看板に
熱烈中華 × 信州蕎麦 と来たもんだ。
中華と蕎麦の両刀使いを強調している。
大谷翔平のおかげで近頃、
やたらめったら二刀流が流行り出した。
ここで逢ったのも多生の縁、入店に及ぶ。

麻婆茄子・かに玉塩あんかけ・
鶏のチリソースなどと
もり or かけを組み合わせたセットが主流。
黒ラベル中瓶を飲みつつ、
ピーナッツをポリポリやりながら思案する。

麻婆茄子&もりの A列車、
もとい、Aセットで行った。
もちろん、そばは少な目でネ。
ちなみに当店にいなり寿司は無い。

BGMはジャズでなくポップス。
N・セダカの「恋の片道切符」、
J・モランディ「サンライト・ツイスト」、
エルヴィス「ハートブレイク・ホテル」、
ピーター&ゴードン「愛なき世界」と続いた。

何でも店主はホテルの中国料理店で
30年も勤め上げたらしい。
筋金入りですな。

麻婆茄子は上品なルックスに優しい味わい。
なるほど、さすがにホテル出身だ。
町場特有のガサツなところがまったく無い。

もりそばも水準に達している。
だけどもあらためて考えた。
中華と日本そばははたしてマッチするのかな?

はるか昔、NY時代のゴルフ帰り。
コリアンが経営する焼肉屋が
盛んに刺身を奨めてきた。
でもイヤだったネ。
淡麗な刺身と油っこい焼肉の同居は
耐えられないものがある。

日本そばと中華もそうじゃないかえ?
近頃、町中華より町そば屋に執心なのは
そば屋の清潔感に拠るところ大。
中華の場合はときとして
卓や床がベトベトすることすらあるのだ。

中瓶をお替りしてお勘定は2400円也。
ん? 再訪はあるのか? ってか?
う~ん、考えときます。

「蕎麦いなり」
 東京都北区西ヶ原1-1-15
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