翌朝は8時半にホテル出発。
行く先は内宮そばの猿田彦神社だ。
確かに立派な神社ではある。
近くの内宮を参拝すれば、
よさそうなものだが
バスで10分かけて外宮に移動。
江戸の昔から伊勢神宮を拝む際は
最初に外宮、そして内宮という決まり。
神様ってのは実に面倒くさいんだ。
神社仏閣とは深く関り合いたくないので
カタチだけ手を合わせたら
外宮参道に一目散、昼めし処の物色だ。
こっちの方が性に合っている。
外宮から伊勢市駅へ一直線の参道。
まだ11時前で店はあまり開いてないけど
道筋で最も古そうな「若草堂」に入った。
昭和レトロの店内に老人がポツンと独り。
どうやらお店の人らしいが
お爺さんなのか、お婆さんか判らない。
まさか、どちらでしょうか?
なんて訊くワケにもいかない。
店先にあったビールのラックの銘柄、
ドライ大瓶をお願いした。
本当は伊勢うどんを食べるつもりが
時間が早いためかスタッフはいない。
お年寄りに作らせるのもしのびなく、
ビールを飲んだらおとなしく出て来た。
「ありがとうございました」
蚊の鳴くような声だったが
お婆ちゃんと判明した次第なり。
参道に目星をつけた店がもう1軒。
「いそべや食堂」では缶のドライと
冷やし伊勢うどんを発注した。
カニカマ・揚げ玉・きゅうり・
トマト・青ねぎが乗っている。
う~ん、何だかなァ。
昔の来訪者は日本全国から歩いて来た。
疲れた彼らの胃袋を労わるため、
柔らかく茹でられたうどんだが
疲れのない人には有難迷惑かもネ。
真珠で有名な英虞湾の絶景を愛でるため、
横山展望台にやって来た。
ところが今回の旅の最大の難関が此処。
足場の悪い石段が延々と続く。
よって途中でリタイアする参加者続出。
健脚を自負する J.C.でさえ相当にキツく、
70代も少なくないメンバーには
ほとんどイジメに等しい。
こりゃ下手打つと死人が出るぜ。
おかげで2日後、筋肉痛に見舞われた。
そのあと賢島に移動して
スペインの海賊船みたいなのに乗船し、
英虞湾クルーズである。
船に乗るのは何年ぶりだろう。
養殖真珠のイカダを抜けながら
前島(さきしま)半島の山並みや
志麻観光ホテルを遠望する。
水上を走るのは気持ちがいいもんだ。
夕食はホテルのビュッフェ。
もなか寿司というのを初めて食べた。
真鯛の手まり寿司を
アイス最中の皮に挟んでパクリ。
誰が考え出したものか?
発案者の良識を疑うが意外に悪くない。
でも、もう一度食べたいとは思わない。
「若草堂」
三重県伊勢市本町5-1
0596-24-3210
「いそべや食堂」
三重県伊勢市本町19-17
0596-24-0434