2026年4月2日木曜日

第4034話 日暮里駅の下と上 (その2)

日暮里と西日暮里をつなぐ道、
にっぽりルートの「太平山」に
蕎歩とも・Mきと二人。
ビールのお通しはめかぶポン酢。
しらすと茗荷が散っていた。

豚肉より玉ねぎのほうが
好きなくらいな J.C.、
玉ねぎ串カツをお願い。
カレー味の冷製フジッリが
たっぷり添えられていた。

相方はウドの酢味噌和え。
驚いたことに立派なイカゲソが
脇に盛られている。
丸みを帯びた姿は
スミイカのソレに相違ない。
さすが海鮮自慢の店だ。

次があるので軽く抑えよう。
それでも大瓶を3本空けた。
相方に生モノを勧めたが
首を横に振られる。
お勘定は五千円弱。

日暮里駅のエスカレーターを
昇って崖の上に到達。
御殿坂を上がって
焼けくそだんだん方面へ。

軽食&喫茶の「あづま家」と
「花家」が2軒並ぶ、
その先につい最近、
「スターバックス」が開店した。

周りの環境に配慮したためか
シックな佇まいながら
3階建ての大箱である。
焼けくそだんだんに
十数メートルの距離。
何もこんな場所に
開かなくともなァ。

驚いたことに麦歩とも・N子、
彼女の娘の旦那の友人が
このスタバを設計したという。
麦歩との関係は深くもないが
偶然といえば偶然だ。

「夕焼け酒場」に到着した。
1週ぶりで今夜も同じママ。
ビールがエビスにつき、
合わせたグラスは
ブラックニッカのハイボール。
突き出しは野菜のコンソメだ。

ところが待てど暮らせど
再会を約したオバちゃんは
現れなかった。
まっ、世の中こんなものかー。
八十路のお年寄りだしねェ。

サングリアに移行して
豚のリエットを乗せた、
バゲットをつまんで
閉店前の22時にはお暇しました。

「太平山酒蔵 日暮里店」
 東京都荒川区西日暮里2-21-7
 03-3801-1919

「夕焼け酒場」
 東京都荒川区西日暮里3-10-15
 電話:やっぱり無かった

2026年4月1日水曜日

第4033話 日暮里駅の下と上 (その1)

ここんとこプッシュして来る、
蕎歩ともと今宵も酌み交わす。
何となれば前週、
焼けくそだんだんの
「夕焼け酒場」に居合わせた、
オバちゃんと再会を
約束したためである。

その前に1軒立ち寄ろう。
日暮里駅の北口改札で落ち合い、
西日暮里へ向かう、
ルートにっぽりを往く。
此処は上野から田端まで続く、
山手線沿いの崖下に当たる。

「太平山酒蔵」は都内に
何軒か残存しており、
四ツ谷しんみち通りに
総本店を名乗る店舗があるが
一度しか利用していない。

最もお世話になったのは
芝大門店で何度も通った。
でも半世紀も前のこと。
ご無沙汰しているうち、
8年ほど前に閉業した模様だ。
あとは人形町店だが
あまり評判よろしくなく
未訪のままにしてある。

さて、日暮里店。
二人訪れるとフロアを仕切る、
大将にカウンターに
着くよう指示された。

「瓶ビールの銘柄は?」
「ウチはサッポロ一本です」
「ハイ、お願いします」
赤星大瓶を注ぎ合った。

経木にビッシリ記された、
品書きが凄まじい。
魚介中心で殊に
貝類の品揃えが豊富である。

串カツ好きの J.C.が
目を留めたのは玉ねぎ串カツ。
ん? 何だコレ?
玉ねぎだけのカツかな?

店主と思しき大将に訊くと
「玉ねぎと豚肉です。
 長ねぎなのか玉ねぎなのか
 訊ねるお客が多いので
 当店では明記してあります」
キッパリ言い放たれた。

=つづく=

2026年3月31日火曜日

第4032話 盟友と TOKIA の地下で はしご酒

先週、蕎歩とも・Mきと
グラスを合わせた東京ビル。
別称TOKIAの地下に再び
潜り込むことになった。

この日は盟友・N田と二人飲み。
酒場「丸の内 おお島」で
現地集合だったが30分先乗りして
地下をブラブラしていたら
そこでヤツとバッタリ。
お互いオッサンは気が早いや。

ドライ中ジョッキをガッチン。
J.C.があらかじめ狙いを定めた、
”カニだけのカニコロッケ”と
好物の雲仙ハムカツを通したら
N田は鳥肉の煮込みを注文。
これは八丁味噌仕立て。
そう、当店は名古屋駅前に
本店を構える尾張の雄である。

珍しい日本酒があった。
地元の樽生日本酒は
純米二兎萬歳70うすにごり。
ずいぶん長ったらしい名前だ。

んん? 炭酸を感じた。
微発泡だな、これは!
ちょいとばかり意表を衝かれたが
まあ、いいでしょう。
すぐお替わりして2杯飲んだ。

2時間制と念を押されたものの、
滞空1時間半で河岸を代える。
2軒隣りの「オカモ倶楽部」へ。
そう、前週にMきと訪れた、
大阪発祥の酒場である。
ウラを返すってことは
お気に召したってことですな。

またもやドライの中ジョッキに
突き出しは蛸のスモーク。
石川の銘酒・菊姫に切り替えて
つまみは前回とまったく同じ。
キンキのにぎり寿司と
松山揚げのおでんである。
痛く気に入ってしまった。

内房へ帰るため、
東京駅の深部へ潜るN田と
握手を交わし、別れたが
近頃めっきり歩かなくなった、
そう云う奴さんに発破をかけた。
明菜が「十戒」を唄い出したが
浪花の小姑が何かまた、
云いそうなので
今日は止めておきましょう。

「丸の内 おお島」
 東京都千代田区丸の内2-7-3
 TOKIA B1
 03-6810-0276

「魚の店 オカモ倶楽部 丸の内店」
 東京都千代田区丸の内2-7-3
 TOKIA B1
 03-5962-9911

2026年3月30日月曜日

第4031話 さらにさらなる渥美清

神保町シアターに通っている。
雨降りしきる日でも。
今日も昼から「八つ墓村」。
過去2回も観ているのにネ。
あとは週央に
「あいつばかりが何故もてる」。
渥美清初主演作を残すばかり。

「拝啓天皇陛下様」(1963)は
監督が野村芳太郎。
松本清張原作映画の専門家である。
岡山・中島遊廓の映像に惹かれ、
女優・左幸子の美しさに開眼し、
山下清の登場には素直に驚いた。

「父子草」(‘67)は
東宝と宝塚映画の合作で
監督は丸山誠治。
何と云っても屋台のおでん屋、
女将・淡路恵子がすばらしい。

石立鉄雄の好演も光り、
若大将のマドンナ役を一手に
引き受けた星由里子がカワユイ。
渥美映画の普段の顔ぶれが
激変したのは東宝映画のせいだ。

「喜劇・男は愛嬌」(’70)は
森崎東監督作品とは
思えぬほどのドタバタでは失敗作。
弟役の寺尾聡の演技が空回りして
ヒロインの倍賞美津子も
渥美との相性がよろしくない。
姉の千恵子が好すぎるのだろう。

「僕はボディガード」(’64)は
久松静児監督の宝塚映画。
そこそこの出来映えながら
特筆すべきは二人の女優、
団令子と浜美枝の魅力である。

殊に団令子は J.C.の大好きな女優。
「椿三十郎」のお姫さま役、
千鳥が今も忘れられない。
若侍・加山雄三との密会を
母親の奥方・入江たか子に
アッケラカンとバラしてしまい、
色を失う加山との対比がおかしく、
彼女の可愛いさ、ここに極まれり。

さて、本日の「八つ墓村」だが
監督ー野村芳太郎 脚本ー橋本忍
撮影ー川又昻 音楽ー芥川也寸志
スタッフが「砂の器」の全員再集合。
渥美清の金田一耕助の起用を
提案したのは原作の横溝正史だ。
松竹の大ヒット作となったが
これは渥美の功績とは云えない。

返す返すも残念なのは
今村昌平の大傑作、
「復讐するは我にあり」。
連続殺人犯の主役叶わず、
緒形拳に役が回ってしまった。

今村が強く望み、
渥美も乗り気だったのに
イメージチェンジを怖れた、
松竹の猛反対で実現しなかった。

今さら死んだ子の年を
数えても仕方ないけれど、
どんな極悪人が生まれたのか?
残念至極の思い、
消えることがありません。

2026年3月28日土曜日

第4030話 歓びアーカイブ 第11回

今日のアーカイブは
東京大学の校内散策です。

2012年2月8日水曜日

第247話 冬の散歩道

♪   Time,Time, Time, see what's become of me
  While I looked around for my possibilities.
  I was so hard to please.
  Look around, Leaves are brown,
  And the sky is a hazy shade of winter.  ♪

だしぬけの横文字で失礼サンにござんす。
手前、この曲が大好きにござんす。

サイモンとガーファンクルの「冬の散歩道」。
ポール・サイモンの手になる
佳曲は1966年の作品だが
出会ったのは’68年頃だったと思う。
高校2年の半ばにサッカー部をやめ、
お気楽な放送部に転部。
昼休み、放課後には
部室にこもって繰り返し聴いた。

歌詞はだんだん哲学的になり、
難解な要素を帯びてくる。
人生の挫折と明日への希望が
入り混じって冬来たりなば春遠からじ。
日本のことわざを連想させもする。

1980年代に活躍した
アメリカの女性ロックバンド、
バングルスがカバーして
リバイバル・ヒットさせたが
本家の持つキレ味、
奥行きには遠く遠く及ばない。
曲の魂を理解しないままに
歌っちゃったのだろう。

1994年に放映されたTBSドラマ、
「人間・失格」の挿入歌に
採用されたから覚えている方も
少なくないと思う。
TBS は主題歌としたかったが
P・サイモンの認可が得られず、
挿入歌にとどめたようだ。

月に2~3回、
本郷の東大キャンパスを歩く。
学食で食事をしたり、
散歩の途中に縦横断している。
部外者立入禁止だが知るもんかー。

都心の一等地に広大な敷地を
占める国立大学じゃないか。
” 構内に立入ることなく
   グルリ迂回せよ” 
シャレた文句、傲慢な態度は
お釈迦様も観音様も
けっして勘弁しやしねェよ。

普段、散歩する場所は
主に台東区と文京区。
台東区なら浅草寺のウラオモテと
吉原、山谷辺りにあとは
上野公園・不忍池・御徒町界隈だ。
文京区だと根津・千駄木のほか
湯島・本郷・小石川の町々である。

去年のクリスマス・イヴ。
「東大中央食堂」で
赤門ラーメンを食べたあと、
正門に向かっているとき、
この光景に出食わした。

西洋絵画的、パリにでもいるような・・・

デジカメを取り出してパチリ。
モミジの紅葉もさることながら
イチョウの黄葉が実にけっこう。
大自然には紅葉、
大都会には黄葉といったところかー。

シャッターを切ってほどなく、
いきなり頭の中に鳴り響いたのは
♪ ダダダダダダダダーン ♪
「冬の散歩道」のイントロでした。

本日追記
根津から千駄木に引っ越したため、
ちょっと遠くなってしまい、
最近はご無沙汰しております。

2026年3月27日金曜日

第4029話 抜栓済みのバルバレスコ

TBSラジオ、
「森本毅郎・スタンバイ!」。
そのNYリユニオンのため、
6人がピッツェリアに集結。
佃島の「ポンテチェントロ」は
夕刻から客があふれていた。

1時間ほど先乗りして界隈の散策。
相生橋の向こうに永代橋を臨む。
両橋間は昭文社の地図では
晴海運河と記されているが
これは間違い。
正しくは隅田川派川(はせん)で
相生橋の下流からが
初めて晴海運河なのだ。

派川沿いの石川島公園を歩む。
カルガモとオオバンのつがいが
1組づつ、仲良く泳いでいた。
中央大橋の南詰を横切り、
隅田川本流のほとり、佃公園へ。
桜の隠れた名所だが
まだ一分咲きといったところ。

18時前に4人が揃い、
ドライ生で乾杯。
他の2人もほどなく現れて
宴会の始まり、始まり。

ブッラータと生ハムの盛合わせが
最初の1皿である。
ブッラータはモッツァレッラと
生クリームの合体版で
近年人気が上昇している。

ピエモンテの白ワイン、
ガヴィ イル・カステッロに移行。
マリナーラは珍しくも
チーズを使わないピッツァだ。

赤は前週に来店して抜栓を
お願いしてあったバルバレスコ、
ジアコーザ・フラテッリ ’20。
1本を前日、もう1本は前々日に
それぞれ抜いてもらった。
口当たりの良さ、滑らかさで
前々日の方が上回る。

続いての仔羊グリルは
1人1本にとどめおく。
物足りなさそうな顔も
散見されたが食べ過ぎると
オッサンの身体にはよくない。

猪のラグーのフェットチーネは
J.C.的に本日のベスト。
牛肉、あるいは合い挽きとは
異なるコク味が身上である。

締めに再びピッツア。
マリナーラがチーズ抜きなら
こちらは4種のチーズ使用の
クワトロ・フォルマッジ。
はちみつをたっぷり掛け回し、
その甘さをドルチェ代わり、
としたのは J.C.の思惑通りだ。

カッフェとエスプレッソを
おのおの楽しんでお開き。
会費は1人1万円ちょうど。
CP の高さに一同揃って頷く。

次回の開催は移転を済ませた、
浅草「ニュー王将」で7月。
メトロ日比谷線と都営大江戸線、
二手に分かれ、手を振り合った。

「ピッツェリア ポンテチェントロ」
 東京都中央区佃2-1-6
 050-5590-6180

2026年3月26日木曜日

第4028話 寅さんだけが 渥美じゃない!

意に染まる特集の欠如により、
ご無沙汰してしまった、
神保町シアターに復帰。
現在、進行中は
 俳優・渥美清
彼の大ファンとして
行かねばならん、
行かねばならんのだ~っ!
三波春夫「大利根無情」は
平手造酒の心境なり。

「あゝ声なき友」(1972)は
病のおかげで本土帰還かなった、
男が戦友たちに託された遺書を
日本全国に配送する物語。
原作に心動かされて
渥美自身が製作に加わった。

感動を呼ぶ名作ながら
注目したのは豪華な女優陣。
小川真由美・倍賞千恵子・
市原悦子・香川美子・長山藍子・
春川ますみ・吉田日出子・
悠木千帆(のちの樹木希林)。
主役級が揃い踏んでいる。
監督は今井正、原作が有馬頼義。

「友情」(’75)の監督は宮崎晃。
瀬戸内に浮かぶ真鍋島が舞台だ。
岡山県の笠岡諸島に属する島は
映画「瀬戸内少年野球団」や
「獄門島」のロケ地になった。
人より猫の数が多い島としても
世に知られている。

暗い過去を持つ中年男と
苦学しながら大学に通う、
青年との友情物語で
青年役に五代目・中村勘九郎。
彼を助ける年上の恋人に
松坂慶子が扮している。

有島一郎・名古屋章・
米倉斉加年・笠智衆・
谷村正彦・加藤嘉らが脇を固め、
三十路となった佐々木愛が
初々しさを失うことなく可愛い。

全12作中「男はつらいよ」が3本。
複数回観ているので
今回は見送るとして
残り9本中、8本を観る予定。
寅さんだけが渥美清じゃない!
渥美はもっと厚みのある役者だ。
予定の詰まった年度末なのに
渥美ファンはつらいよ、ジッサイ。