2026年9月16日水曜日

第4178話 下北で 長~い一日 始まりぬ

健啖家のうたとも・S合チャンと
8カ月ぶりの逢瀬。
待ち合わせたのは
世田谷区・下北沢だ。
雨の予報だったけど
空はどうにか涙をこらえていた。

先乗りした J.C.は
ランチ訪問店の下見。
鎌倉で人気の中華屋の支店で
麻婆豆腐と魯肉飯が自慢らしい。

行ってみて意気消沈。
中華というよりカフェである。
殊に昼のメニューは上記2品に
点心が数種程度。
しかも表記がマーボーライスに
ルーローライスと来たもんだ。
若い娘の来る所でオッサンには無縁。
や~めた!

待ち合わせまで時間があったので
候補を物色した。
入店したのは駅そばの「HAGARE」。
イタリアン色強いものの、
ジャマイカのケイジャンチキンも。
(帰宅後、判明したことに
 「カルディ」の直営店だった)

ドライ生のグラスを合わせる。
相方、シラスと大葉のスパゲッティ、
当方、ケイジャンを通す。
最初にサラダが運ばれた。
ベイビーリーフ&サニーレタスに
砕いたクラッカーが散っている。

チキンはもも肉1枚に
たっぷりのフライドポテト。
スパイスはチリ&パプリカより
クミンが主張していた。
スパには青しそ細切りがこんもり。

こういうタイプの店は
率先して利用しないが
水準をクリアしている。
そこは「カルディ」だもんネ。

生を3杯飲んだが
S合のお替わりはキールロワイヤル。
クレーム・ド・カシスの
スパークリング・ワイン割りだ。
仲良くコーヒーで仕上げる。
接客も居心地も好い。
生の泡少な目にも対応してくれたし。

本日の相方はうたともにつき、
食後はカラ館へ直行。
下北には本館?と別館?、
2軒あって大きいほうへ。

当店のビールは銘柄が合わない。
よってサントリー翠をロックでー。
3時間余りジックリと歌い込んだ。
このあとは代々木上原に
そば屋の晩酌が控えている。

小田急線で2駅、歩くことにした。
♪ 二人は若い ♪
でも、長~い一日になりそうです。

「HAGARE」
 東京都世田谷区北沢2-9-3
 050-5596-8268

2026年9月15日火曜日

第4177話 降りて昇った権之助坂

大塚「小倉庵」の翌日。
J.C.オカザワの姿を
目黒は権之助坂に見ることができた。
ん? そんなモン見たかねェや!
ってか? ちょっと待っておくれヨ。
それを言っちゃあ、おしまいヨ。
まっ、先を読んでおくれな。

目黒駅から権之助坂を降りながら
昼めし処の物色に鵜の目鷹の目。
ラーメン店「田丸」かァ、
しばらく来てないなァ。
創業は敗戦の年だから
すでに80年を超えている。

瓶ビールセットというのがある。
一番搾りの中瓶にチャーシューか
ネギチャーシューだと800円。
もやし炒めなら900円。
まあ、お得と云えばお得だ。
よお~し久しぶりに行ったろかー。

チャーシューでお願いした。
脂身の少ないもも肉が3枚。
上に刻みねぎが盛られ、
ザーサイはサービスだ。
可も不可もなく15分で出て来た。
もう1軒行けるのが嬉しい。

Uターンして坂を昇り戻る。
入ったのは「権之助坂 満留賀」。
あちこちで見る蕎麦屋の屋号だ。
店の由来については長くなるので
興味のある方はググッてみて下さい。
ちなみに当店は今年で創業60周年。
「田丸」も古いが「満留賀」も古いや。

黒ラベル中瓶を通して
いきなりせいろである。
おっ、十水大山があるじゃないかー。
大好きな銘柄で北千住の行きつけ店、
「幸楽」に行けばいただくの必飲酒。
此処で逢ったが百年目、
いただきましょう。

昨日の輝ら星は酒田だったが
今日の大山は鶴岡である。
米澤の米鶴を含め、
J.C.は山形の酒を愛してやまない。
う~ん、いつ飲んでも
十水(とみず)は最高だ。

せいろはフツーの美味しさ。
そば湯もいただき、
お勘定は2200円。
何だか申し訳ないみたいだな。

帰り掛けに目黒駅構内、
東急プレッセに立ち寄った。
好みのスーパーで
晩酌の友の調達である。

珍しい物が勢揃いしていた。
購入したのは、しまあじ刺し、
金目鯛真子、養殖山女の三点だ。
刺身はそのまま、真子は煮付け、
山女は生醤油&清酒の同割りに
漬け込んで漬け焼きにした。

いやはや昨日の昼酒、今日の晩酌、
二日に渡る至福の時間に酔いしれる。
いえ、酔ったのは
日本酒のせいでした。
でもネ、我が人生こんなに幸せで
罰が当たるんじゃないかいな?
それだけが心配でありまする。

「らーめん 田丸」
 東京都目黒区下目黒1-5-20
 03-3493-3978

「権之助坂 満留賀」
 東京都目黒区目黒1-4-8
 03-3493-2005

「プレッセ 東急ストア」
 東京都品川区上大崎3-1-1
 03-5435-1109

2026年9月14日月曜日

第4176話 至福は真昼の蕎麦屋飲み

もう4カ月も前のことながら
大塚三業通りの「小倉庵」に
出向いたら店先で何やら工事中。
女将さんが立ち会っており、
「申し訳ありませんねェ。
 お暑い中、せっかく来て
 いただいたのにー」
「じゃ、出直します」

仕方なく同じ道筋のとんかつ屋、
「三節」に流れたのだった。
そばからとんかつへの移行は
あんまりなれど、仕方なかんべさ。

「小倉庵」のビールはキリン一色。
いつもはラガー中瓶だが
今日は一番搾りの生をー。
中ジョッキより
だいぶ小ぶりのグラス入りだ。

つまみはいつものように
桜海老と三つ葉のかき揚げ。
サクッと揚がって
味・食感ともに快適。
店一番の肴と云える。
即刻、生のお替わり。

何かもう1品欲しいな。
新香をお願いすると
お運びのオバちゃん、
「すいませ~ん、昨日で
 終わっちゃって、まだ
 漬かってないんですぅ!」
「いいよ、いいよ、
 ほかのものお願いするから」

たたみいわしと焼き海苔にした。
こうなると日本酒である。
ふと見やった冷蔵ケースに
ラガーと並んだ一升瓶を発見。
”輝ら星の如く”とあり、
山形の酒である。

これがスッキリ爽やかで
なかなかの味わい。
帰宅後、調べたら造り手は
酒田の麓井酒造だった。

1合をすぐに飲み切り、
毎度の金婚にスイッチ。
こちらは1合瓶入りだ。
安心の変わらぬ旨さながら
次回は輝ら星2合になりそう。

そうしておいて締めは変わりそば。
本日はだだ茶豆切りと来たもんだ。
ん? 緑が薄いな。
枝豆感はまったくしない。
しかし、舌触り、ノド越し、
どちらも好かった。
まあ、当店のそばは生粉打ちでも
田舎でも安定してるからネ。

そば湯をしっかりいただき、
お勘定は5千円弱。
真っ昼間の蕎麦屋飲みは
まっこと至福のひととき以外の
何ものでもございませんでした。

「小倉庵」
 東京都豊島区南大塚1-42-8
 03-3941-8230

2026年9月12日土曜日

第4175話 歓びアーカイブ 第37回

最近、ちょいと静かになった、
サザン・オールスターズのネタを
行きたいと思います。
15年も前ですけれど。

2011年4月27日水曜日

第40話 あれは33年前

ただいま活動休止中のサザンオールスターズ。
いつになったら復活するのやら・・・。
リーダー桑田圭祐の健康不安もあり、
しばらくは目途が立ちそうにない。
30年間も日本音楽界のトップを
走り続けてきたのだから
もういいでしょうと云う向きもあれば
再起を心待ちにするファンも多いことだろう。

1978年、彼らが本格的に
デビューしたときのことはよお~く覚えている。
この年は邦楽の当たり年で
佳曲が立て続けにリリースされた。
ピンクレディーの活躍目覚ましく、
レコ大受賞曲「UFO」をはじめ、
「サウスポー」や「透明人間」など
シングル盤が5曲も発表され、
男性陣ではジュリーこと、
沢田研二が絶好調だった。

ほかにも「時には娼婦のように」
「飛んでイスタンブール」、「カナダからの手紙」、
「林檎殺人事件」と異色曲あふれるなか、
心に残る想い出の曲は
百恵「いい日旅立ち」、淳子「しあわせ芝居」、
そして千春「季節の中で」の3曲。
二人の純子の「みずいろの雨」と
「たそがれマイ・ラブ」も好きだ。
演歌ファンなら渥美二郎「夢追い酒」が
忘れじの一曲だろう。

サザンを初めて見たのは
ホテルのパーティーの席上だった。
TVより先に生で観た、
唯一のアーティストである。
何のパーティーだか忘れてしまったが
ショータイムのゲストバンドとして
いきなりステージに上がり、
「勝手にシンドバッド」を
激唱&激奏し始めたのだ。
いやあ、正直言って衝撃でしたね、
スゴいやつらがスゴいナンバーを
引っ下げて現れたという印象。
こいつは間違いなく本物だと確信したが
本物どころか超大物になっちまいやした。

気に入りのナンバーは
 「勝手にシンドバッド」を別格として
 「夏をあきらめて」
 「匂艶 THE NIGHT CLUB」
 「My Foreplay Music」
 「メリケン情緒は涙のカラー」
 「BLUE~こんな夜には踊れない~」
 「さよならベイビー」
 「HOTEL PACIFIC」
といったところ、昔の曲ばかりですな。

逆に大ヒットしたわりに
そうでもないのは
 「いとしのエリー」
 「真夏の果実」
 「涙のキッス」
 「愛の言霊」
 「TSUNAMI」
    (震災のせいで今からでも
  タイトルを変えたいネ、桑田クン!)
あたりかな。
みんなじゃないけどスローバラードが
好みに合わないんだネ、きっと。

わが身にとって1978年は失職し、
ホテル業界に戻った年。
糊口をしのぐための緊急避難だったが
今振り返れば、つかの間楽しい日々が
続いていたように思う。
ちょうど東京の街に
カラオケが普及し始めた頃、
場末のスナックで角かダルマの水割りを
飲みながら8トラックのデカい、
カートリッジを出し入れしたものだ。

 人の世に 涙の川があり 苦労の山もある
 その川を渡るとき その山を越えるとき
 歌という友がいる

故遠藤実、歌を愛すればこその名言である。
「高校三年生」と「あゝ青春の胸の血は」は
今でも興が乗ると、歌わせてもらってます。
ときどき昌子の「おかあさん」なんかもネ。

=本日追記=
サザンの息の長さには脱帽する。
原由子の存在がとてつもなく
大きいのではないでしょうかー。
一方、舟木一夫では
「あゝりんどうの花咲けど」。
あらためて名曲だなァと
思う今日この頃であります。

2026年9月11日金曜日

第4174話 行きつけに 恨み晴らしに 舞い戻る

お盆明けに出向き、
開店直後なのに満席の憂き目。
蹴り飛ばされたが
近くの洋食屋に救われた。
そう、行きつけの町そば屋、
「新ふじ」のことである。

その恨みを晴らしに舞い戻った。
11時半に到着すると
席は八割方埋まっていた。
さっそく女将さんに
「そろそろ2号店を開こうヨ」
「とんでもない、此処だって
 あと2~3年がいいところ」
「冗談はよし子サン!」

お盆明けの惨劇は
団体の押し寄せが原因だった。
町場の庶民的なそば屋を
集団で襲う行為は慎んで貰いたい。
ったく!

この朝の体重は激減していた。
前日の麻雀のせいである。
J.C.はプレイ中に
ビールはガンガン飲むが
固形物はいっさい口にしない。
よって1kg 近く落ちるのだ。

ドライ大瓶をグビグビ。
柿ピーをポリポリ。
減った体重を戻すため、
久々にセットを注文した。
かつ丼・親子丼・天丼から一つと
冷かけ・温かけが択べる。
天丼も海老 or いかの二択。
いか天丼と冷かけでお願いした。

ノビる前にそばをツルツル。
通常は揚げ玉が乗るが
天丼なので抜きにした。
和風ドレのサラダも付く。

天丼にはいかのほか
小さなキスとピーマンも。
新香は胡瓜浅漬け、
たくあんが2切れずつ。
最近値上がったといっても
1100円は安い。
お食べ得と云えよう。

ビール大瓶も680円から730円。
可愛いものである。
冷たい菊正の1合瓶に切り替えた。

いつものように寛ぎのお昼どき。
ほろ酔い気分で抱いた恨みも
すっかり晴れておりました。
めでたし、めでたし。

「新ふじ」
 東京都台東区池之端2-8-4
 03-3821-3913

2026年9月10日木曜日

第4173話 小雨に煙る隅田川 (その3)

暮れなずむ隅田川。
上流の荒川では雨足が強いと
見えて水量が増している。
まあ、溢れることはあるまい。

ドルチェの代わりに食後酒。
ノチェッロ(くるみ)も
フランジェリコ(ヘーゼルナッツ)も
無いというので
アマレット・ディ・サロンノをー。

アーモンドの香りを持つ酒の原料は
アンズの種、杏仁豆腐に同じくだ。
当方2杯、相方1杯でお勘定。
2万2千円は思ったより安かった。

時刻はまだ18時過ぎ、まだ飲むゾ。
向かったのは田原町の「三富珊瑚」。
ときどき利用する沖縄バーである。
そこでN沢夫妻とバッタリ。
この1月以来だから7カ月ぶりだ。

ブログ断筆騒動のおかげで
出逢った御仁だがこの店は
彼に連れられて訪れた。
カウンターが満席で小卓に着き、
古酒(クース)の白ゆりを所望。

ふと、富山県・氷見に嫁いだ、
A子のことを思い出した。
NY時代、ラウンジ「U」を
よく利用したがA子は
其処のママを20年も勤めた。
N美も一時期、
その店に籍を置いていたのだ。

二人に話をさせようと思い、
電話をするとノー・リプライ。
ジョン・レノンが歌い出すが
小姑が五月蠅いのでやめておく。

夜更けにメールが返され、
その旨、伝えてやると
(キャー、残念!)
ついでに氷見の状況を訊ねた。
千葉を襲った線状降水帯は
その後、北陸3県に襲来。

(玄関だけちょっと浸水したけど
 庭の池も溢れず飼ってるデブ金魚、
 13匹の琉金もみんな無事)
(そうか、琉金が流金にならんで
 好かったな!)
(ワハハハ、ありがと!)

それはそれとして白ゆりのお替わり。
相方はGFサワーを飲んでいる。
「N美は鮨と焼肉だったら
 焼肉がいいんだろ?」
「ううん、絶対お鮨!」
「なんか肉のイメージだけどな」
「違う、違う、お鮨が好き」
「じゃ今度、浅草一の鮨屋に
 連れてってやろう」
「うん、絶対よ、約束よ!」

てなこってひと月後の再会を約す。
長いブランクを挟んだものの、
N美とは30年来のつき合いだ。
二十歳(はたち)そこそこだった
彼女も早や五十路に突入している。

3年半ぶりに逢ったってェのに
また来月かー。
焼けぼっくいに火が付かぬよう、
心せねばなりませぬな。

=おしまい=

「inf 隅田川イタリアン 蔵前店」
 東京都台東区駒形2-1-13
 050-5456-6061

「三富珊瑚」
 東京都台東区西浅草1-3-17
 03-6795-1344

2026年9月9日水曜日

第4172話 小雨に煙る隅田川 (その2)

隅田川を臨む「inf 隅田川」。
「神谷バー」に寄ったので
此処ではハナから赤ワイン。
ところがバルベーラ・ダルバ
マッテオ・コッレッジャ ’23 が
やけに冷たい。
セラーの温度が低過ぎるんだ。

カメリエーラ(女性給仕)に
お願いした。
「ボトル半分をデキャンタして
 電子レンジで30秒チンして」
「ハァ? レンジでですか?」
「そうだヨ、大丈夫だから・・・」
「ハイ、判りました」
物わかりの良いコである。

待つこと1分、グラスを合わせた。
ふむ、いい感じ、いい感じ。
バルベーラはネッビオーロに次ぐ、
気に入りセパージュだしネ。

さて、晩餐スタート。
最初にフォカッチャが供される。
オリーヴ油の代わりに
ホイップドクリームが添えてある。
初めてだがこれはグッドアイデア。
料理人のセンスを感じさせた。

生ハム&ソーセージの盛合わせは
プロシュート、モルタデッラ、
ミラノサラミの3種。
ワインにもフォカッチャにも
やさしく寄り添う。

牡蠣料理が何品かあり、
くだんのカメリエーラに
真牡蠣か岩牡蠣か訊ねると
「訊いてまいります」
彼女戻って
「真牡蠣でした!」

生を2個通すと
シェフらしき男性が運んで来た。
「これは三陸かな?」
「そうです、岩手です」
「広田湾かな?」
「ハイ、仰る通りです」

それにしちゃヤケにデカいが
レモンを搾ってパクリ。
かなり濃厚な味わいで J.C.は
もっとアッサリしたのが好み。
まっ、いいでしょう。

続いて牡蠣&ほうれん草グラタン。
なかなかではあったものの、
胃袋にパスタのスペースを
残しておかずばならない。
「美味しい!」を連発する相方に
ほとんど押っつけた。

バルベーラの残り半分を
今度は25秒でリクエスト。
そうしておいて択んだパスタは
ボッタルガ(カラスミ)と
とびっ子とセルヴァティコの
スパゲッティ・ペペロンチーノ。
セルヴァティコは野生のルッコラ。

これが実に好かった。
ボッタルガの風味さることながら
とびっ子のプチプチ感がたまらん。
以前はバカにしていた
飛魚の魚卵だが近頃は
食味が格段に改良された。
そのぶん値段も上がったけどネ。

=つづく=