うなぎ・天ぷら・そば、そして鮨は
元来、東京の食いモンである。
江戸前鮨というくらいだからネ。
江戸前はもともとうなぎが本家本元だけれども・・・。
その東京の鮨屋がどんどん駄目になる。
なぜか?
ロクでもない客がわけも判らず、
金に任せて勘違いをするからだ。
店側も客の勘違いをたくみに利用しているうちに
自分も勘違いをするようになる。
一昔前まで鮨といえば銀座だった。
いまだにこの神話は生きていて
場末で名を成した鮨屋は例外があるにせよ、
一様に銀座進出を試みる。
挙句はそこそこの成功を収めてしまうから
勘違いに拍車がかかるのだ。
嘆くべし。
人類以外に哺乳類の友だちは愛猫だけだが
爬虫類に1匹いた。
そう、咬みつき亀の友里クンである。
去年の秋口、鮨屋につき合ってくれというので
たまには亀と戯れるのもいいでしょうとハナシに乗った。
行く先は知る人ぞ知る、四谷の「三谷」。
予約の取れないことにかけては東京で3本の指に入る鮨屋だ。
顔ぶれは友里夫妻と出版社勤務のO鬼サン。
実はこの夜の顛末を当ブログにアップし忘れていた。
日々、つれづれに綴っているとこんなことがままある。
訪れた店のアップ率は7割5分というところか。
いただいたモノを思い出せる限り列挙してみる。
つまみ
黒あわびとその肝 赤海胆のベルーガキャヴィア添え
秋刀魚とその肝 赤むつ からすみと筋子のジュース
からすみ射込みのあぶり穴子 穴子肝のコンフィ
松茸土瓶蒸し
(筋子のジュースというのは皮膜の中の液状部分)
にぎり
秋刀魚 平目昆布〆 小肌 まぐろ赤身即席づけ
あぶり鰯 焼き車海老 まぐろとろ 煮穴子
バチ子&このわた だし巻き玉子
鉄火巻き(大とろハガシ)
飲みものはエビスの生に始まり、シャンパーニュ、
ローヌとマコンの白、清酒はひやおろし鶯と英君であった。
食べ終えての実感は、まず最初に鮨屋に来た気がしない。
会計は一人アタマ3万円だから、これで旨くなきゃ暴動が起こる。
中には非凡な逸品が少なくないものの、
鮨屋のカテゴリーにくくったら不満分子が出てこよう。
それに何よりもすべておまかせってのはやはりつまらない。
江戸前鮨を食べ込んでいない向きが
ツレの前で恥をかかずに済むのは大きなメリットだろうが
そういう輩が職人の勘違いを誘発し、増長を促すのだ。
スッと暖簾をくぐってサッとつけ台に落ち着いたら
チョコッとしたつまみか、せいぜい白身の昆布〆あたりで一杯。
ほどなくにぎりに移行して、ひかりモノ、烏賊か蛸か貝、
海老か蝦蛄、赤身づけ、煮穴子か煮はまぐり、
すり身入り玉子と来たら、巻きモノはあってもなくてもよい。
こんな感じでサクッと切り上げたいものだ。
切り上げたいが、「三谷」も「さわ田」も「あら輝」も
それを絶対に許してはくれない。
となれば、そういう店々を鮨屋の範疇にくくれまい。
築地で特等のまぐろを買い付け、
包丁で切ったら酢めしの上に乗っけるだけ。
これは江戸前鮨では断じてない。
上記の芸当を試みるには下町に行くしかないのだ。
嗚呼、再び嘆くべし。
こんな鮨屋に誰がした?
「鮨 三谷」
東京都新宿区四谷1-22-1
03-5366-0132
元来、東京の食いモンである。
江戸前鮨というくらいだからネ。
江戸前はもともとうなぎが本家本元だけれども・・・。
その東京の鮨屋がどんどん駄目になる。
なぜか?
ロクでもない客がわけも判らず、
金に任せて勘違いをするからだ。
店側も客の勘違いをたくみに利用しているうちに
自分も勘違いをするようになる。
一昔前まで鮨といえば銀座だった。
いまだにこの神話は生きていて
場末で名を成した鮨屋は例外があるにせよ、
一様に銀座進出を試みる。
挙句はそこそこの成功を収めてしまうから
勘違いに拍車がかかるのだ。
嘆くべし。
人類以外に哺乳類の友だちは愛猫だけだが
爬虫類に1匹いた。
そう、咬みつき亀の友里クンである。
去年の秋口、鮨屋につき合ってくれというので
たまには亀と戯れるのもいいでしょうとハナシに乗った。
行く先は知る人ぞ知る、四谷の「三谷」。
予約の取れないことにかけては東京で3本の指に入る鮨屋だ。
顔ぶれは友里夫妻と出版社勤務のO鬼サン。
実はこの夜の顛末を当ブログにアップし忘れていた。
日々、つれづれに綴っているとこんなことがままある。
訪れた店のアップ率は7割5分というところか。
いただいたモノを思い出せる限り列挙してみる。
つまみ
黒あわびとその肝 赤海胆のベルーガキャヴィア添え
秋刀魚とその肝 赤むつ からすみと筋子のジュース
からすみ射込みのあぶり穴子 穴子肝のコンフィ
松茸土瓶蒸し
(筋子のジュースというのは皮膜の中の液状部分)
にぎり
秋刀魚 平目昆布〆 小肌 まぐろ赤身即席づけ
あぶり鰯 焼き車海老 まぐろとろ 煮穴子
バチ子&このわた だし巻き玉子
鉄火巻き(大とろハガシ)
飲みものはエビスの生に始まり、シャンパーニュ、
ローヌとマコンの白、清酒はひやおろし鶯と英君であった。
食べ終えての実感は、まず最初に鮨屋に来た気がしない。
会計は一人アタマ3万円だから、これで旨くなきゃ暴動が起こる。
中には非凡な逸品が少なくないものの、
鮨屋のカテゴリーにくくったら不満分子が出てこよう。
それに何よりもすべておまかせってのはやはりつまらない。
江戸前鮨を食べ込んでいない向きが
ツレの前で恥をかかずに済むのは大きなメリットだろうが
そういう輩が職人の勘違いを誘発し、増長を促すのだ。
スッと暖簾をくぐってサッとつけ台に落ち着いたら
チョコッとしたつまみか、せいぜい白身の昆布〆あたりで一杯。
ほどなくにぎりに移行して、ひかりモノ、烏賊か蛸か貝、
海老か蝦蛄、赤身づけ、煮穴子か煮はまぐり、
すり身入り玉子と来たら、巻きモノはあってもなくてもよい。
こんな感じでサクッと切り上げたいものだ。
切り上げたいが、「三谷」も「さわ田」も「あら輝」も
それを絶対に許してはくれない。
となれば、そういう店々を鮨屋の範疇にくくれまい。
築地で特等のまぐろを買い付け、
包丁で切ったら酢めしの上に乗っけるだけ。
これは江戸前鮨では断じてない。
上記の芸当を試みるには下町に行くしかないのだ。
嗚呼、再び嘆くべし。
こんな鮨屋に誰がした?
「鮨 三谷」
東京都新宿区四谷1-22-1
03-5366-0132