2011年11月8日火曜日

第179話 49年の歳月を経て

一昨日の日曜日は大忙し。
終日、雨しとしとにつき、
近所での買い物以外に外出は控えた。
それではなにゆえ忙しかったのかというと、
TVを観るのに大忙しなのだった。

殊にスポーツ番組が目白押しで
学生駅伝、女子ゴルフ、ボクシング、プロ野球、
女子バレーとめまぐるしいったらありゃしない。

その合間を縫って
「サンデーモーニング」、「将棋の時間」、「笑点」、
大河ドラマ「江」、「ダーウィンが来た!」、
「N響アワー」をカバーしたし、
「サンデースポーツ」はもとより、
「やべっちF.C.~日本サッカー応援宣言」もはずさない。
やべっ! ほとんど一日中TVの前を離れてねェぞ!

みな一様に楽しんだ中で「N響アワー」の
”永遠の名曲たち~オペラ序曲集~”が白眉だった。
「セビリアの理髪師」、「こうもり」、「椿姫」(前奏曲)と
名立たる序曲のオンパレード。
1時間の放送時間では短すぎ、
さらに名曲を集めて3時間は取ってほしかった。

Qさんコラム時代の「食べる歓び」と異なり、
当「生きる歓び」は食べることにテーマを限定しないから
訪れた店が紹介しきれないで溜まってしまう。
土・日も休まずアップすれば多少ハカがいくものの、
今度は書く時間が足りなくなる。
と言いながら長時間TVを見ているのだから世話はない。

TV疲れの翌月曜朝も6時前に起床。
ひかりTVのザ・シネマHDでかねてより観たかった
「リバティ・バランスを射った男」が放映されたからだ。
J・フォード監督のこの映画は1962年の作品。
封切られたときのポスターを覚えている。
日本橋三越の屋上でそれを見たということは
おそらく三越劇場で上映されていたのであろう。

小学生に洋画はまだ早く、ポスターだけが記憶に残り、
いつか観たいと心に秘めていた。
半世紀近くを経て、やっと念願がかなったことになる。
J・ウェインとJ・ステュアートの二大スターに加え、
リー・マーヴィンとリー・ヴァン・クリーフも出ている。
主役級を4人も揃えた異色の西部劇は
「駅馬車」と「市民ケーン」を足して2で割ったような映画。

1950年代には西部劇の出演が多かったステュアートだが
カウボーイはあまり似合わない。
知的な都会人に大いなる西部は場違いな気がする。
ただし、ヒロインのヴェラ・マイルズとはお似合いで
むしろキム・ノヴァク(「めまい」)や
グレース・ケリー(「裏窓」)よりシックリくる相手役だ。

なかなかの秀作につき、
西部劇ファンならずとも楽しめることうけあいである。
お望みならば、今月19日(土)午前6時、
ザ・シネマHD(Ch251)で再放送がありますよ。