2019年2月4日月曜日

第2060話 ハマの波止場に帰って来たが・・・ (その2)

港横浜は山下町の「ザ・ホフブロウ」にて
ドイツビールを飲みながらメニューを吟味している。
”ホフブロウ”というのはドイツ語で
”ビールの館”、あるいは”ビールの中庭”を意味するが
ここは単に”ビヤホール”と軽く受けとめるべきだろう。

思い出されるのはドイツ・バイエルン州の州都、
ミュンヘンにある国営ビヤホール、「ホフブロイハウス」。
新市庁舎の動く時計塔に並び、
街のランドマークとして観光名所となっている。

J.C.は「ホフブロイハウス」を過去に2度、
1971年と’97年に訪れている。
殊に初回の体験は忘れがたいものになっている。
今では観光客のまるで集会所の如しだが
当時は地元の人たちも大勢、
気軽にビールを楽しいんでいた。
その日の日記を抜粋して紹介してみよう。

1971.4.11

朝11時に新市庁舎の時計塔で踊り出す人形を見物した。
ヘンケルの刃物を物色したり、マリア聖堂に入ったりする。
中央駅の前のカフェで時間をつぶし、
午後3時半頃、「ホフブロイハウス」に行ってみた。
グリルチキンのじゃが芋添え、野菜サラダ。
味・量ともに満足のいくもので7.5マルク。
ビールの大ジョッキは1.85マルク。
大テーブルで相席したスウェーデン人、オランダ人と話したり、
地元の人たちに何杯もビールをおごってもらったり、
実に楽しい半日を過ごした。
ドイツの少年とオーストリアのオバちゃんに
旅先から絵葉書を送る約束をした。
長時間の滞在後、川のほとりで酔い覚ましして駅へ。
軽食スタンドでレバーケーゼ、パン、コカコーラの夜食をとり、
ヴェネツィア行きの夜行列車に乗り込んだ。

このあとどうなったかというと

同年 4.12

朝8時頃にヴェネツィア到着。
二日酔いで気持ちが悪い。
イタリアリラへの両替を済ませるや否や、
ファンタやコーラをガブガブ。
大運河前の石段にへたり込み、
ゴンドラやら水上バスやら
出舟、入舟を眺めてしばらく過ごす。

タダ酒にガッツくと、どうなるかの典型ですな。

てなこって、ハナシを横浜に戻す。
当店の一番人気であるらしいピザスパは外せない。
だが、その前に何か冷菜がほしい。
生ニシンとスモークサーモンのマリネをまず通した。

そうしておいて、ホンビノスとムール貝のマリニエール、
蟹&海老のクリームコロッケ、上記のピザスパだ。
これはナポリタン風のスパゲッティにチーズを乗せ、
オーヴンで焼き上げたもの。
素人でも思いつきそうな料理ながら
これが名物ということは
客層の若さを嫌でも感じさせるよネ。

=つづく=