そうして見下ろした天橋立。
みなさんこぞって
股のぞきのオンパレードだ。
J.C.もマネしてみたが
何がいいのかさっぱり判らん。
普段取らない姿勢で目が回った。
体勢を立て直して見れば
さすがに麗しき日本三景なり。
夕食は福井県に戻って今庄宿へ。
「古民家レストラン らんたん」に
靴を脱いで上がり、
一人参加者は庭を臨む窓側の席。
知らぬ同士が差し向かいに
ならぬようにとの配慮かな?
すでに、うにしゃぶがセットされ、
すかさず固形燃料の着火。
ビールは珍しくドライ大瓶だ。
店長(?)の説明によると
「何でまた山ん中で海胆かと
思われるでしょうが
山の向こうは越前海岸なんです」
目の前の高頭山を越えれば
”哀しみ本線日本海” なのである。
海胆を溶かし込んだ出汁に
しゃぶしゃぶする食材は
大海老・生いか・赤魚・若狭牛・
焼き豆腐・わかめ・えのき茸・
しめじ・キャベツ。
J.C.は最近(でもないか?)、
流行りの和牛&生海胆のにぎりは
食べず嫌いのせいで
ただの一度も試したことがない。
山の幸と海の幸の合体は避けたい。
ところが・・・食べてビックリ。
意外と合うじゃないか!
目からウロコとはこのことである。
店長のおすすめに従い、
リゾットにしたら、またケッコウ。
福井名物の厚揚げ煮。
定番のおろし&かつ節入りそば。
この食事が旅のベストとなった。
帰宿後、今宵もすぐに外出。
昨夜同様「カメレオン食堂」へ。
実は前夜、会計の際に店主に訊ねた。
「この牡蠣は何処の牡蠣?」
「それは・・・ちょっと秘密で」
「ふ~ん・・・的矢でしょ?」
「エエ~ッ! ア、アタリです!」
立ち話ながらここから会話が弾む。
彼は元銀座のバーテンダーで
あの際コーポレーションが
バー部門を立ち上げたとき、
尽力した御仁であった。
今宵はカウンターで差し向かい。
グラスをカチンと合わせる。
I・W・ハーパー炭酸割り、
ノイリー・プラの赤と
飲み継いで締めは
マッソ・アンティコ プリミティーヴォ。
プリミティーヴォは
クロアチア原産の赤用セパージュだ。
「福井に来たら必ず立ち寄るネ」
「アテにしないで待ってます!」
固い握手で別れましたとサ。
「古民家レストラン らんたん」
福井県南条郡南越前町今庄2字7-1
0778-45-1710
「カメレオン食堂」
福井県敦賀市白銀町5-29
0770-24-3717