敦賀を出たバスは北陸道を走り、
京都府・舞鶴に到着した。
見学先は赤れんが倉庫群だ。
これは日露戦争時の武器弾薬庫。
その跡地である。
多くの人々が引き揚げて来て
故国の土を踏んだ舞鶴港で
岸壁の母に想いを馳せたかったが
車で20分もかかるため断念。
それでも訪れた証しに
5つある倉庫の3号棟で
舞鶴海軍サイダーを飲んだ。
港には今現在、
海上自衛隊の艦船が停泊している。
バスの車窓から見ただけの
舞鶴の町の佇まいが心に残る。
かつて栄えた目抜き通りは
シャッター街と化して侘しい。
今日のランチは目前に
天橋立が横たわる「橋立大丸」。
固形燃料で温めた蒸しアワビと
ノドグロ塩焼きが二枚看板だ。
肝付きアワビはなかなかながら
小ぶりのノドグロは小骨が多く、
下手打つとこっちのノドが危ない。
ほかに尾頭付き甘海老が5本もー。
今回の旅で一番楽しみにしていた、
丹後半島は伊根の舟屋に移動。
男はつらいよシリーズ第29作、
「寅次郎 あじさいの恋」の舞台だ。
ヒロイン・いしだあゆみが
実子を預けている実家が此処。
もう一つの重要な舞台、
鎌倉のあじさい寺・成就院は
2年前にタイのレディーと歩いた。
その後、天に召された、
いしだあゆみの供養のためにも
かもめ舞う港町に来たかった。
でもネ、今は観光地化されて
舟屋の情緒はどこへやら・・・。
夢破れて山河あり。
障子破れてサンがあり。
天橋立に舞い戻る。
食事処と土産物店が軒を連ね、
観光客であふれ返っていた。
丘の上へリフトで昇る。
スキーをしない J.C.は生涯、
リフトの世話にならんと思ったが
まさか日本三景の一景で
リフト・アップされようとはー。
人生は明日何が起こるのか
皆目、見当がつきませんなァ。
「橋立大丸 シーサイドセンター」
京都府宮津市中野430
0772-27-1313