2017年12月29日金曜日

第1776話 聖蹟で鶏皮を (その2)

邱さんコラムの「食べる歓び」を引き継ぐカタチで
綴り始めた「生きる歓び」も7年弱の歳月を要して
第1776話を迎えることができました。
1776年、アメリカ合衆国独立の年号を想起させますな。

それはそれとして聖蹟桜が丘の「神鶏」である。
自慢の鶏皮を食したところだ。
そこそこ旨いが感慨は浅い。
そんなに何度も火入れしなくていいんじゃないか・・・
率直な思いである。

ただ、ほかの部位が200円近くするのに皮は1本99円と破格。
豪の者はまとめて5本、10本と注文するそうだ。
鶏の皮は脂肪&コラーゲンが豊富だから
男性の活力、女性の美容に効果てきめんであろう。

2本の鶏皮をやっつけた頃、ほかの全ての串が焼き上がった。
ハツは最も好きな部位の一つ。
ハツモトなんかもっと好きだが
ともに味というより食感がすばらしい。

ここで突き出しのうず玉入りおろしを一つまみ。
舌先を整えたわけだが
おろしはタレものより塩ものによく合う。
おでんやふろふきの場合は
砂糖や味醂の甘みとマッチする大根も
おろしだけはダメなのだ。

心残りはホルモンというより他店のハラミに近い。
あばら骨の周りの横隔膜で
これまた味ではなく食感が楽しめる。
クニュクニュの噛み心地が口内にシアワセを運んでくれる。

ホッピーの中(焼酎)をお替わりした。
外は250円、中は200円である。
後客のオッサンが頼んだ生ビールの中ジョッキに
チラリ視線を動かすと容量がずいぶん小さい。
串モノは比較的大ぶりなのに飲み物は少なめだ。

近頃はこういった居酒屋や酒場が目立つ。
フード系の値付けは安めに設定し、
ドリンクで儲けようというスタイル。
べつに非難されるべきではないがネ。

2杯目のホッピーでレバーを楽しみ、
さて、何か1品いきたいな。
白レバーたたき(680円)に惹かれるな。
いや、待て、待て、
帰り道にどこかで途中下車して、もう1軒行っとこう。
ターゲットを千歳烏山に絞った。

そんなつもりで乗り込んだ急行だか準急だったが
ありゃりゃ、千歳烏山を通過して明大前まで来ちゃったヨ。
やる気なくして新宿の京王デパートは地下食品売り場。
適当な刺身と惣菜を購入し、
ゴーイング・ホームの巻でありました。

本年もご愛読いただき、ありがとうございました。
どうぞ、よい新年を!

「神鶏」
 東京都多摩市関戸1-10-1
 042-311-7030