2024年5月2日木曜日

第3527話 昼は鯛 夜は穴子が 売切れて (その1)

東京メトロ丸ノ内線を茗荷谷で降りた。
真鯛の刺身が食べたくなったものでネ。
候補店は3つあった。

銀座「竹葉亭」ー鯛茶漬け
浜松町「鯛樹」ー宇和島鯛めし
茗荷谷「小石川かとう」ー鯛のごまづけ丼

初めて食べるごまづけ丼を選択。
おそらく鯛茶の鯛みたいに
ごまダレに漬けてあるんだろうが
茶漬けではない、丼めしのようだ。

地下に降りてカウンターの隅に促されたが
イの一番に云われてしまいやした。
「鯛のごまづけ丼が完売ですがよろしいですか?」
それはないぜセニョリータ!
「それを食べに来たんだけど・・・」
「すみませ~ん!」
「しょうがないなァ、じゃ、出直すネ」
「ハイ、ごめんなさい」

戻りかけつつ、チェンジ・マイ・マインド。
「やっぱり何か食べるネ」
「はい、よかったです、どうぞ」
時刻は12時15分。
手に取った品書きはかくの如し。

焼き魚定食    950円
さば味噌定食   950円
あじフライ定食  1000円
鯛のごまづけ丼  1200円
まぐろづけ丼   1200円
まぐろ刺身定食  1200円
稲庭うどんと
まぐろ中おちご飯 1300円

焼き魚のラインナップを訊くと
めぬけ西京、さば塩、あこう粕漬けの3種。
めぬけには少なからず驚いた。
深海から釣り上げられる高級魚は
水圧の変動で目玉が飛び出るので目抜け。
大好物につき、ドライ中瓶とともにお願い。

配膳された陣容は主役のほかに
マカサロニサラダ、キャベツ煮びたし、
大根葉漬け、しじみ味噌椀、白飯。
副菜はちまちませずにタップリ。
でもネ、めぬけってもっとフックラして
美味しい魚のハズなんだがなァ。
翠富士の肩透かしを食らった印象拭えず。

周りを見渡すと女性客が圧倒的ながら
若い娘は少なくキャリアウーマン風が多い。
千円を超える昼めしを食べるには
それなりの稼ぎが必要なんでしょうネ。

=つづく=

「小石川 かとう」
 東京都文京区小石川5-5-2 バンビビルB1
 03-3943-0145