ハンウェル&K嶋御両家の披露宴である。
着席したテーブルには懐かしい顔ぶればかりが幾人も。
当然のことながら思い出話に花咲かじいさんの巻である。
そもそも新婦のK枝サンの顔を見るのだって
実に12年ぶりのことなのだ。
そうこうするうち新郎新婦が二人の男の子を伴って入場してきた。
本日の主役は紋付き袴に打掛け姿である。
こういう披露宴もなかなかによいものよのぉ!
晴れやかで華々しい宴のあと、
ハネムーンに海外へ飛び立ったと思いきや、
帰国早々の成田離婚なんて醜態をまず招かないからネ。
新郎の兄上の音頭により乾杯。
月並みなシャンパーニュではなく、
真澄の樽酒というところがまたよい。
”小津の愛したダイヤ菊”よりもずっと美味いぞなもし。
東京プリンスの結婚披露宴におけるフランス料理は
隅から隅まで知り尽くしている。
おそらく1000回に近い披露宴のサービスを
受け持ったのではないだろうか。
そのほとんどが新婦、媒酌人令夫人と
新婦側主賓のテーブル担当だった。
もっとも退社したのは1980年だからはるか昔の物語なりけり。
当時のサービスは銀のプラッターに盛られた料理を
スプーン&フォークのサーバーで持ち回るスタイル。
接客係にはそれなりの技術が求められていた。
いつの頃からか一人前づつの皿盛りが取って替わり、
これによってサービス側がずっとラクになったわけだ。
手元に当日のメニューがあるからザッと紹介してみたい。
海の幸と蟹のレムラード キャヴィアのせ
ホロホロ鳥胸肉と聖護院かぶらのコンソメ・ロワイヤル トリュフ風味
茸入り真鯛ムースのカダイフ包み トマトバター・ソース
国産牛フィレ肉のゆっくりロースト ポルチーニのコンディマンのせ
ヴァニラ風味の木苺ムースとトンカ豆のアイスクリーム
40年前のメニューを思い出しながら比較してみよう。
いろいろなオードヴルの盛合せ
海亀入りコンソメ・ロワイヤル
オマール海老のテルミドール(熱月風)
牛フィレ肉のポワレ 温野菜添え
マスクメロンとマウント・フジのアイスクリーム
変われば変わるものだねェ。
あの頃はポルチーニやカダイフなんて
東京の街には存在していなかった。
ただ、コンソメとテルミドール以外は現在のほうが美味しい。
これだけはハッキリ言えますネ。
=つづく=
着席したテーブルには懐かしい顔ぶればかりが幾人も。
当然のことながら思い出話に花咲かじいさんの巻である。
そもそも新婦のK枝サンの顔を見るのだって
実に12年ぶりのことなのだ。
そうこうするうち新郎新婦が二人の男の子を伴って入場してきた。
本日の主役は紋付き袴に打掛け姿である。
こういう披露宴もなかなかによいものよのぉ!
晴れやかで華々しい宴のあと、
ハネムーンに海外へ飛び立ったと思いきや、
帰国早々の成田離婚なんて醜態をまず招かないからネ。
新郎の兄上の音頭により乾杯。
月並みなシャンパーニュではなく、
真澄の樽酒というところがまたよい。
”小津の愛したダイヤ菊”よりもずっと美味いぞなもし。
東京プリンスの結婚披露宴におけるフランス料理は
隅から隅まで知り尽くしている。
おそらく1000回に近い披露宴のサービスを
受け持ったのではないだろうか。
そのほとんどが新婦、媒酌人令夫人と
新婦側主賓のテーブル担当だった。
もっとも退社したのは1980年だからはるか昔の物語なりけり。
当時のサービスは銀のプラッターに盛られた料理を
スプーン&フォークのサーバーで持ち回るスタイル。
接客係にはそれなりの技術が求められていた。
いつの頃からか一人前づつの皿盛りが取って替わり、
これによってサービス側がずっとラクになったわけだ。
手元に当日のメニューがあるからザッと紹介してみたい。
海の幸と蟹のレムラード キャヴィアのせ
ホロホロ鳥胸肉と聖護院かぶらのコンソメ・ロワイヤル トリュフ風味
茸入り真鯛ムースのカダイフ包み トマトバター・ソース
国産牛フィレ肉のゆっくりロースト ポルチーニのコンディマンのせ
ヴァニラ風味の木苺ムースとトンカ豆のアイスクリーム
40年前のメニューを思い出しながら比較してみよう。
いろいろなオードヴルの盛合せ
海亀入りコンソメ・ロワイヤル
オマール海老のテルミドール(熱月風)
牛フィレ肉のポワレ 温野菜添え
マスクメロンとマウント・フジのアイスクリーム
変われば変わるものだねェ。
あの頃はポルチーニやカダイフなんて
東京の街には存在していなかった。
ただ、コンソメとテルミドール以外は現在のほうが美味しい。
これだけはハッキリ言えますネ。
=つづく=