2026年10月2日金曜日

第4192話 呉冷麺と広島中華そば

今回の神保町シアター特集、
女優魂は2本だけ観た。
その際の昼めしは同じ店で取った。
「呉冷麺 呉門」は
開業数カ月ほどじゃなかろうか?
以前、博多ラーメンの店が
あった場所に出来た。

鰻の寝床とまでは云わないが
細い店内の奥に厨房。
手前のカウンター2本は
どちらも壁に向き合うタイプで
真ん中が通路の造作。
壁に向かって食事をするのは
ハッキリ云って嫌いだけれど
引き返すわけにもいくまい。

サブタイトル通りに
冷麺&中華そば専門店の品書きは
ほとんど二者択一。
他にはそれぞれワンタン入りと
追注用だろうか?
値段半額のまぜそばがある程度。

初回は呉冷麺とドライ中瓶をー。
浅く平たい皿に盛られて登場。
麺は中太平打ちほぼ真っ直ぐ。
パスタのリングイニみたいだ。

具材はチャーシュー2枚、
千切り胡瓜、小海老2尾、
茹で半玉である。
チャーシューは煮豚。
小海老は酢で〆てあった。

たれは甘酸っぱいが
冷やし中華のそれとは
ずいぶん趣きを異にして
たれというよりスープだネ。
チキンの出汁がよく効いている。
かと云って韓式冷麺とも違う。
わりかし気に染まった。

2回目は広島中華そば。
前回の麺が多めだったため、
半分でお願いした。
こちらは中細のやや縮れ麺。
スープは濁っているというより、
半透明である。
チャーシューは炙り煮豚2枚。
あとはゆでもやしと青小ねぎ。

スープに奥行きがあって
味わいはなかなか。
これまた好きなタイプの
ラーメンだった。
三鷹の熊本ラーメンも好いが
神田の広島ラーメンも当たり。

すぐにではないにせよ、
次回はワンタン入り冷麺を
いただくつもり。
隣りの「排骨担々 五ノ井」も
試してみたいが見た目がキツく
タイプではないため、
二の足を踏まざるを得ませんネ。

「呉冷麺 呉門 神田神保町店」
 東京都千代田区神田猿楽町1-3-6
 050-5597-6836

2026年10月1日木曜日

第4191話 3ヶ月ぶり 神保町シアター

特集の内容が気に染まず、
ご無沙汰していたシアターに
3ヶ月ぶりの出没。
現在、上映中のシリーズは
女優魂
ー忘れられない「この1本」ー

12人の女優の主演作を
1本づつ上映する。
その顔ぶれはかくの如し。
同じ女優が脇に回る作品もあった。

◎市原悦子・〇芦川いづみ・
〇江波杏子・烏丸せつこ・
炎加世子・中川安奈
久我美子・◎桑野みゆき
池内淳子・〇若尾文子
中川梨絵・太地喜和子
〇印は好きな女優
◎印は大好きな女優

まず観たのが
「太陽の墓場」(1960)
 監督:大島渚
 出演:炎加世子・佐々木功
炎加世子のデビュー作である。
松竹ヌーヴェルヴァーグの
申し子と、もてはやされたが
そこまでとは思えない。

アニソンの帝王・ささきいさお。
実質上のデビュー作でもあって
彼の印象は強烈。
これほどの役者とは知らなんだ。

J.C.的には支離滅裂感が肌に合わず、
好みの作品ではない。
翻って同じ大島渚による同年発表、
「青春残酷物語」は大好き。
ヒロインの桑野みゆきには
心底魅了され、大好きな女優にー。

お次は
「日本脱出」(1964)
 監督:吉田喜重
 出演:桑野みゆき・鈴木やすし
大島渚、篠田正浩と並ぶ、
松竹ヌーヴェルヴァーグの旗手、
吉田喜重の作品ながら
あまりピンと来ない。

鈴木やすしを主役に抜擢したが
どこか空回りしてしまった。
独り桑野みゆきの熱演ぶりが
どうにも痛ましい。

てなこって今回の特集は
2本で切り上げることにした。
残る作品の中でおすすめは
川島雄三監督、若尾文子主演、
「女は二度生まれる」かな?

10日からは
80年代 ノスタルジアⅢ が
スタートして
薬師丸ひろ子、アン・ルイス、
沢口靖子、小泉今日子、伊藤蘭、
岡田奈々、南果歩、安田成美
などが続々登場するけれど
J.C.にはちょいと新し過ぎて
あまり食指が動かない。

それでも富田靖子は好きだから
太田圭監督「ほんの5g」だけは
観に行くつもりでいます。

2026年9月30日水曜日

第4190話 豚汁旨し 荒川遊園地前

昨話は豚豆、今話は豚汁です。
昼めし前の散歩は不忍通りを北へ。
動坂下で右折したが
方向は変わらずに北上のまま。
不忍通りがこの辺りで
左ドッグレッグしているからネ。

田端駅前を過ぎ、新田端大橋で
いくつもの線路をまとめて渡る。
下田端を抜け、明治通りを横断。
小台大通りを真っ直ぐに
都電荒川線・小台駅に到達した。

線路沿いに進路を
東に取れば宮ノ前。
西に迎えば荒川遊園地前。
そうだ、食堂「ちひろ」に行こう。
西に歩くことにした。

夜には焼き鳥&焼きとんが
メインの居酒屋になるけど
昼は界隈に少ない食事処だ。
〆さば&しらす丼や
あさり玉子とじ丼がユニーク。

遊園地前の駅を過ぎてしばらく、
「ちひろ」の店先にやって来ると
あろうことか閉業していた。
何があったか知るべくもないが
惜しい店がまた1軒、
姿を消してしまった。

それではと遊園地に向かう道筋の
「ポレポレ」に方向転換。
とんかつレストランを
自称する当店は5年ぶりの訪れ。

ビールはキリン一番搾り中瓶。
キリンの中ではその名の通り、
一番飲みやすい。
ラガーですら数年前から
だいぶスッキリして来た。
重く濃いのが好みの向きは
クラシックラガーにすればよい。

一番搾りをトクトクのクイ~ッ。
卓上のメニューに視線を落とす。
おう、これ、コレ。
前回も食べたミックス盛合わせだ。

写真が一番大きいから
店一番のおすすめなのだろう。
一番搾りで一番のおすすめとは
ちょいと出来すぎじゃないかえ?

内容は海老フライ、イカフライ、
ハンバーグの三点盛りである。
とんかつ屋のおすすめが
とんかつ抜きってのもなァ・・・
思いながらも美味しくいただく。

特筆すべきは豚汁。
豚小間とコンニャクに
根菜はオールスター・キャスト。
大根・人参・牛蒡に
里芋まで投入されている。

味噌を醤油に代え、
豚肉の代わりに豆腐を入れれば
けんちん汁そのもので
けんちん発祥の建長寺も真っ青だ。

メインのミックスをしのいで
余りある出来映えに
思わずニッコり笑みを漏らす
J.C.でありました。
ごっちゃんでした。

「とんかつレストラン ポレポレ」
 東京都荒川区西尾久6-30-6
 03-3894-8806

2026年9月29日火曜日

第4189話 豚豆は 旨かったけど 辛かった!

敬愛する池波正太郎翁が
亡くなった三井記念病院。
その隣りのスーパー、
ライフはちょくちょく利用する。

その帰りにたまたま見つけて
後日、訪れた四川料理の「仙丹坊」。
ほとんど注文した記憶の無い、
冷し担々麺を激辛でお願いした。

ちと辛かったが
思いがけないヒット。
冷し担々もいいものだ。

たまたま見た夜のメニューに
珍しい豚豆を見つけ、
ぜひともウラを返す気になった。
なったはいいけど
そこから3カ月経過して
ようやく再訪がかなう。

さっそく黒ラベル中ジョッキと
豚豆&茄子炒めを発注。
豚豆は豚の腎臓である。
腎臓のカタチがそら豆そっくりで
呼び名の由来となった由。

レバーとは似て異なる歯ざわり。
シンガポール赴任時代は
ときどきありついたが
日本国内ではほとんど
流通していないのが現状だ。

久しぶりの味わいに大満足。
独特の旨みを堪能した。
それはいいんだがヤケに辛い。
当店の料理は本当に辛い。

ジョッキのお替わりと
ともにもう1品。
四川風葱ワンタンを追注。
するとこれが豚豆に輪を掛けた、
辛さと来たもんだ。

生ビールはどんどん進むが
こりゃたまらんと
甕出し紹興酒を1グラス。
文字通り溜飲を下げた次第なり。

「仙丹坊」は開業8年。
昼時は立て混み、
満席で断られることすらある。
近隣のOL&リーマンたちの
一番人気は断然、麻婆豆腐だ。

一度試してみたいものだが
この辛さでは
二の足を踏まざるを得ない。
豚豆が恋しくなったら
また来ることにしましょう。

「仙丹坊」
 東京都台東区台東1-1-16
 03-6284-2624

2026年9月28日月曜日

第4188話 曳舟川親水公園を往く

今日は葛飾区・金町に行くつもり。
メトロ千代田線に乗った。
厳密には足立区・綾瀬までが
千代田線で、その先は常磐線の
各駅停車ということになる。

金町の一つ手前の亀有に
到着する直前、車窓から
ぼんやり外を眺めていたら
「プレイガール」の看板が
目に飛び込んで来た。

以前、松戸市在住の頃、
出勤の途中に何度も目にした。
ここでふと疑問が湧く。
いったい、何の店なのか?
このことであった。

急遽、亀有で下車。
店先に立ってみた。
カラオケかキャバクラかと
思いきやソープランドだった。
びっくりしたなァ、もう!

松戸市に棲んだのは
1976~1983年だから
短く見積もっても半世紀は
営業を続けていることになる。
いやはやスゴいわ。

コンパニオン募集中!!
初めての方も経験のある方も
どうぞお気軽にお電話ください

早朝営業  サービスタイム
AM9:00~PM7:00
入浴料 ¥1000

気軽に電話できるものかネ?
9時から入浴する客がいるのかネ?

まっ、それはそれとして
店の前は曳舟川親水公園。
旧葛西用水である。
南に下れば京成本線・お花茶屋方面。
そうだ、あの辺で昼めしと参ろう。
金町はまたこんどにしよう。

親水公園から出たり入ったり。
横道には百日紅の木々満開で紅々。
白鳥北公園、郷土と天文の博物館を
過ぎてお花茶屋駅前の踏切。
駅の周りを物色するも店々は開店前。
そりゃそうだヨ、まだ11時だもの。

こんな時のシェルターは
決まって牛めし「松屋」だ。
在った、在った、在りました。
ドライ中瓶をトクトクやって
滞空時間は15分ポッキリ。
無事、ガス注入を終えた。

親水公園に戻ってしばらく、
平和橋通りを右折して堀切菖蒲園駅。
日本そば屋「五九一」が狙いだ。
入ったことは無いが電車内から
何度も大きな袖看板を目にしており、
いつかは来ようと思っていた。

先客はゼロ、ちょいとイヤな雰囲気。
黒ラベル中瓶を通し、
壁の品書きを見上げる。
冷しなす、たこ唐揚げ、さば味噌煮。
つまみ類は高めの価格設定で
じゃこ天の560円が最安値だ。

結局は薬局、せいろにした。
おっと二段重ねでなかなかの見映え。
ところがそば自体が平の凡。
つゆもどこか間が抜けている。
そば湯で割っても花がつお香らず、
ダメだ、こりゃ!

失望感にさいなまれ、
奇妙な店名の由来を
訊きそびれちまいやした。

「松屋 お花茶屋店」
 東京都葛飾区お花茶屋1-19-16
 080-5928-0683

「五九一(ごくい)」
 東京都葛飾区堀切5-1-2
 03-3602-8484

2026年9月26日土曜日

第4187話 歓びアーカイブ 第39回

今話は今もご存命の偉大な歌手。
大津美子についてです。

2012年11月12日月曜日

第445話 ここに猫あり

ただ今、午前3時過ぎ。
月曜日、本日のである。
今月下旬に角川マガジンズから出る、
雑誌の原稿をやっとこサ、
書き上げたところなのだ。
詳細はまた近々お報せするが
とにかくかなりのボリュームだった。

深夜、足元では愛猫プッチが
飼い主を見上げている。
ここ数ヶ月、毎日少量ずつではあるが
人間さま用の旨いモンを与えている。
今日は(昨日か)それがなかったから
催促のまなざしで向けているのだろう。

猫の食物的嗜好は子どもの頃から
変わらないというけれど、
ウチのに限っては変化ありとみた。
現在、大好物は
鮭(カラフトマス)の缶詰とロースハム。
以前好きだったまぐろの刺身には
狂喜しなくなった。
(亡くなる1年前からはまぐろ一辺倒)
幼い頃、2~3歳時に
よく食べたチーズやかまぼこにも
ほとんど歓びを表さない。
いなりずしの油揚げを
水洗いしたヤツなど、
今ではまたいでるもんねェ。

「大津美子 ヒット・アルバム」。
このCDを聴きながらコレを書いている。
読者の中には大津美子といっても
知らない方のほうが多いかもしれない。
結婚式の披露宴で
おなじみの「ここに幸あり」を
歌った歌手といえば通りがいいだろうか。

曲のリリースは昭和31年3月。
彼女は18歳になったばかりだった。
ちょっと驚くネ。
この曲はブラジルやハワイの日系人社会で
いまだに歌い継がれているそうだ。
名曲とはかくも偉大なり。

J.C.は何たって「いのちの限り」が一番。
演歌・歌謡曲・Jポップ、
すべての邦楽のなかで
ベスト30には間違いなく入る。

 ♪   愛していたけれど 
   何にも言わないで
   あの人とあの人と 
   別れて来たの
   泣かないで 泣かないで
      涙をこらえて
      ラブユー ラブユー 
            いつまでも いのちの限り ♪
    (作詞:矢野亮)

大津美子の歌唱・声音に
ピッタリの詞とメロディーである。
初めてのヒット曲、
「東京アンナ」(昭和30年)もいいな。
このときは17歳だ。

書き上げても猫はまだ見上げてやがる。
しょうがねェなァ、
シャケ缶でも開けてやるか。
ついでにこっちもビールを飲むとするか。
もう、夜中の3時半だぜ。
CDをフランク永井に切り替えようかな。

=本日追記=
プッチがこの世を去って早や6年。
今は盟友・N田のウチから貰って来た、
二代目・スミが部屋中を
駆けずり回っておりまする。

2026年9月25日金曜日

第4186話 生き物が ほとんど消えた 不忍池

台風一過のこの日はピーカン。
雨降りの間は外出しても
あまり建物の外へ出なかった。
さすがにストレスが溜まり、
歩け!歩け!と自らを鼓舞する。

自宅を出て不忍通りを一気に南下。
根津を越え、池之端の不忍池到着。
ほとりを歩む。
地上&空中はドバト。
水中には鯉が口を
パクパクするばかり。

目にした生き物は
岸辺で羽毛をつくろうカルガモ1羽。
池面(いけおも)に浮かぶのは
小柄で黒っぽいから
おそらくカイツブリだろう。
見掛けたのはこれも1羽のみ。
そして引っくり返った、
手漕ぎボートの腹の上で
甲羅干しのカメ1匹。
以上、2羽と1匹、それだけだ。

カルガモもカイツブリも
渡りをせず、通年池から離れない。
だのにその数は激減している。
暑さを避けてどこぞに
潜んでいるのかな?

生き物の姿が
ほとんど消えた不忍池だが
人が足で漕ぐ、
スワンボートの数だけは
好天の休日とあって激増していた。
池の上もほとりも人・ひと・ヒト。
お隣りの動物園しかりである。

人出と云えばこの日の上野広小路・
湯島・御徒町はものスゴかった。
クルマも大渋滞。
歩行者が
赤信号みんなで渡れば怖くない
地で往くものだから
そのぶん青信号のクルマの通過に
支障を来たしているのだ。

新宿・渋谷・池袋、
はたまた銀座も浅草も状態は
変わらぬものと推察される。
み~んな雨が止むのを
ジッと待っていたんだネ。

千葉も神奈川も東京さえも
ヒドい雨に見舞われた、
此度の台風。
内房のN美を心配して
LINEを送った。

「ダイジョブかァ?
 停電してないかァ?」
「うん、被害なし、そっちは?」
「冠水のカの字も無いよ。
 やっぱ普段の行いだろうな」
「笑笑笑笑、運です!」

散歩の帰りは池から徒歩3分。
行きつけの「新ふじ」へ。
ちょいと遅い昼めしは
このほうがいいんだ。
最近は開店の11時直後から
けっこう立て混むからネ。

ドライ大瓶&柿ピー。
カレー南蛮(そば1/2)&半ライス。
この暑いのに温そばを食べました。
冷たい麦酒の美味さは
いつものことでありました。

「新ふじ」
 東京都台東区池之端2-8-4
 03-3821-3913

2026年9月24日木曜日

第4185話 超ソフト 何か変だゾ ロースカツ

最近、ときどき出掛けるのが
荒川区のコリアン・タウン。
そう、JR常磐線で日暮里から
一つ目の三河島である。

電車のひと駅利用は滅多にしない。
日暮里中央通りを東へ歩いた。
尾竹橋通りを左折して真っ直ぐ。
駅前の常磐線ガードをくぐり、
ほどなく目当ての「山㐂 」到着。

どこかひっそりとした店構えが
返って気になるとんかつ屋だ。
思ったより客入りは良好で
他人事ながら一安心の巻である。

ドライ中瓶を飲みながら
品書きを丹念に吟味。
といっても品揃えは
大したことない。
定食類はかくの如し。

ロースカツ 1100円 
上ロース 1400円
特上ロースカツ 1600円
上ヒレカツ 1400円
一口カツ 1100円
エビフライ 1400円
魚フライ 1100円
カニクリームコロッケ 1100円
メンチカツ 1000円
ほかには上記の盛合わせと
カツ重、カツサンド。

吟味したわりに芸の無い、
ロースカツ定食を発注。
10分弱で配膳された。
比較的横長だが
オーソドックスな形状のカツ。

キャベ千&貝割れに練り辛子。
豆腐&わかめの味噌汁。
つぼ漬けたくあん&キューちゃん風。
ごはんは毎度の少なめである。

通常は脂身のある腹部が
右端に来るけど、当店は向きが逆。
よって右端の背肉からパクリ。
ん? ヤケに柔かいな。
はは~ん、なるほどネ。
一時期流行ったキムカツみたいに
ミルフィーユなんだ。
道理で柔かいわけだヨ。

でもネ、何か可笑しな食感。
まっ、そこは我慢しよう。
だがネ、肝心の豚肉の旨みが
どこぞに漏れてしまっている。
国産豚じゃないかもしれない。

用の無い人は来ない三河島ながら
隠れた佳店はけして少なくない。
けれども今回ばかりはどうやら
やっちまったようですな。

「山㐂」 
 東京都荒川区荒川3-65-1
 03-3807-1251

2026年9月23日水曜日

第4184話 ランチ難民 苦肉の策の「すしざんまい」

この日は晩酌の酒と肴の調達で
御徒町に出掛けた。
それがその前のランチに難渋。
界隈で昼飲みの苦労はないが
昼めしとなると
難民に身を落とすことたびたび。
まあ飲めればいいんだが
たまにはある程度食べとかないと。

スッと択べば済むことなれど
気分屋の J.C.は難癖つけちゃ、
店の選り好みに徹してしまう。
結局は薬局、
「すしざんまい」のお世話にー。
かれこれ10年ぶりかな?

つけ台に着き、ドライ中瓶を発注。
お通しは小海老の煮たの。
川海老みたいだが海の海老らしい。
つまみ抜きでハナからにぎりを。

真っ先に小肌。
ふむ、まずまずですな。
時としてデカくなり過ぎた、
いわゆる巨肌に
見舞われることはあるが
さすがにそれは無かった。

続いてあぶりいわし。
基本的に青背のサカナは
酢締め or あぶりしか口にしない。
お次はこれも青背、
今が旬の新さんまだ。
小肌以上の味わい深さを感じた。

中瓶お替わりとあぶりきんき。
丸の内TOKIAの「オカモ」で
初めて食べたあぶりきんきだが
痛く気に入ってしまった。
当店もなかなかであった。

先刻の新さんまを
あぶりでアンコール。
生もあぶりも甲乙つけ難し。
たったの5カンだが
にぎりはそろそろいいかな?

順序が後先になるけれど
つまみを1品行きたくなった。
何となればタコの吸盤ポン酢を
品書きに発見したのでネ。
タコの吸盤とイカのエンペラは
J.C.の大好物であります。
ふむ、ふむ、満足して食べ進む。

ん? こりゃ吸盤じゃないゾ。
おそらく吸盤の絶対量が
足りないのだろう。
足先の細い肉がけっこうな量、
刻まれて混入している。
これでは羊頭狗肉、
看板に偽りありだ。

ムッと来たため、足の身を
はねて小鉢の端に並べて残す。
毎年、初競りで高価な本鮪を
競り落とす「すしざんまい」。
そんな余裕があるのならもっと
真っ当な吸盤を出して欲しい。

敢えて文句は言わなかった。
沈黙のレジスタンスで通した。
この意図が職人に伝わるものと
信ずるほかに術は無し。

「すしざんまい 上野店」
 東京都台東区上野2-7-12
 03-5807-6543

2026年9月22日火曜日

第4183話 三鷹に来たら 熊本ラーメン

突然、中止になったりもするが
月に一度くらいのペースで
三鷹市・三鷹に赴く。
武蔵野市・吉祥寺の一つ先だ。

此処は東京都下だが
都下はもはや死語に近い。
都内の連中の上から目線が
気に食わないのだそうだ。
連中にそんな意識はなかろうが
まっ、云われてみれば頷ける。

何でまたひんぱんに三鷹へ?
句会が開かれるんざんす。
おおよそ13時から16時まで
3時間に渡ってネ。

J.C.にはいつもその前に
立ち寄る店がある。
「ひごもんずneo」は
西荻に本店を構える、
熊本ラーメン専門店。

ドライ中瓶を通しておいて
いただくのは素ラーメン。
マーラー、醤油、ごま油と
スープは3種類で具材はねぎのみ。
麺は中細と細打ちから択べる。
今までマーラーを中細、
醤油を細打ちでいただいた。

ごま油は未食ながら
今回は通常のラーメンを
マーラー&中細で試してみた。
具材の様子を確かめたくってネ。

大きめのチャーシューはバラ肉。
これが2枚。
真ん丸なのはタコ糸で
グルッと縛って、煮るからだ。

他には細めのシナチクと
これも細切りのキクラゲ。
ここまで書いて来て
”細”の字を何度使ったろう?

熊本ラーメンのキーワードは
”細”であることが判る。
ところが30年前に熊本市で
食べたラーメンはもっと
麺が太かった記憶あり。

J.C.的には久留米・長浜・博多、
福岡三大ラーメンより好きかも?
朝6時から8時半まで開けるため、
朝ラー可能店でもある。

そうして句会に臨んだ。
ここで偶然にも熊本市在住、
F島S子サンからのお便り。
というか、苦言をご紹介。
「J.C.さんの俳句っていつも
 ふざけてばかりで
 まともな句は無いんですか?」
こりゃまた、ごめんねごめんね~。

恥ずかしながら紹介します。
わりかし評価の高かったものを
いくつか択んでみました。

鮎ずしに泛ぶ故郷の水清く
 ふるさと千曲川をまぶたに
泥鰌汁団扇左手箸右手
 漢字だけの句に挑戦して
爪弾きのギターを囃すくつわ虫
 ギターは道半ばで挫折したけど
浦上の鐘ザボンにも降り注ぎ
 ヒントは「長崎のザボン売り」
秋夜長カラマーゾフを枕辺に
 結局は途中でギヴアップ

お粗末さまでござんした。

「熊本ラーメン ひごもんず neo」
 東京都三鷹市下連雀3-26-9
 0422-24-9752

2026年9月21日月曜日

第4182話 これは中華のオムライス

JR京浜東北線を大森で降り、
山王口を出た。
今日はチャーハンを食べに来た。
初訪の「開華楼」は
餃子の「大連」のそばにあるハズだ。

到着してみると
同じ道筋のちょいと先ながら
ほとんどはす向かいに在った。
ちっとも気付かなかったなァ。

11時15分に入店するとき、
背後から若者が一人、
跡を尾けてきた。
一緒に入店し、席を離れて
カウンターに着く。
先客はテーブル2卓に二人づつ。
奥の卓は判らないが
手前の二人はともに玉子チャーハン。

初老夫婦二人の切盛りである。
まずラガー大瓶を通すJ.C.を尻目に
若者も玉子チャーハン。
事前に決めていた当方も従う。
そう「開華楼」の名物は
何を置いてもコレなのだ。
ちなみに値段は680円と安価。

ビールには枝豆が付いて来た。
逆L字形の底辺に居るので
調理するオジさんが丸見え。
最初に溶き玉子を中華鍋で
ザッと炒め、おタマに納める。
飯には刻みねぎと
ここにも溶き玉子を少々。
具材はそれだけ。

強火であおったチャーハンを
おタマで玉子ごとよそい、
そのまま皿で受ける。
これは真ん丸のオムライス。
ありそで無かった中華オムライスだ。
中華の玉子は天津飯が第一感だが
アレは白飯だから別物。

う~ん、イケますな。
オムレツもさることながら
シンプル塩味のチャーハンが
際立っている。
付随する清湯も昔ながらの
中華そばのソレ。

J.C.はオムをほとんど
ビールのアテとして
素チャーハンを堪能した。
ごちそうさまでした。

大森駅には戻らず、
池上通りに出た。
右手に大森貝塚の入口が見える。
今日は立ち寄らず、通りを北上。
隣り駅の大井町まで歩いた。

駅前の阪急デパートで
晩酌のつまみを調達。
20年ぶりの訪れだ。
改札口に続く長い
エスカレーターに乗りました。

「開華楼」
 東京都大田区山王1-23-21
 03-3773-3711

2026年9月19日土曜日

第4181話 歓びアーカイブ 38回

今話は西武池袋線で池袋から
急行で8分と意外に近い、
石神井公園の気に入り洋食店、
「辰巳軒」です。

2016年10月13日木曜日

第1468話 八年ぶりの石神井公園 (その4)

石神井公園の池のほとりをめぐったあと、
「辰巳軒」の多種多彩なメニューに
圧倒されている二人であった。
さすがにこの日は
くだんのカレーライスを回避しておく。
(坂口安吾事件)
J.C.はあらかじめ、
心に決めていた一皿があった。
自著でもオススメとして択んだ
Bセットを注文の巻である。
海老好きの相方は
ベツに迷う素振りも見せず、
予想通りにエビフライを選択。
この二皿を分け合って
ビールのつまみとするのが
二人の腹積もり。

真夏日に練馬の奥まで
遠征してきたかいあって
冷たいビールが飛び切りの美味しさ。
のどチンコがオーガズムに達している。
あいや、失礼!

またたく間に大瓶がカラになって追加。
すると二本目とともに
運ばれたのが一つの小鉢である。
さてコレは何でしょう?
シチューでもないし、グラタンでもない。
まっ、ほとんどの読者がお判りでしょう。
そう、エビフライ用の
タルタルソースでありました。
別鉢にたっぷり盛られているところがエラい。
洋食屋は常にこうありたいものですな。

追いかけて到着したエビフライを一べつして
相方は満面の笑みである。
美しさにおいて完璧の盛付け
ぷっくりと肉付きのよいエビ2尾。
ポテトサラダを忍ばせて
胡瓜とレモンにエッジが立っている。
パセリさえもみずみずしいではないか!
こんな料理が不味いワケありまっしぇん。

相方の大好物は何を差し置いてもエビフライ。
そして理解に苦しむのだけれど、
明太子と来たもんだ。
とにかく銀座あたりの洋食屋でも
なかなかこうはイカないもの。
あらためて当店の優良性を認識した次第だ。

続いてイチ推しのBセットが登場。
何ともバランスに秀でたワンプレート
酒飲みにはたまりませんな。
ピンク色の火の通しよろしく、
一辺にほどよい脂身をたたえた焼き豚。
適度なサイズの一口カツ。
目玉焼きとスライスハムもありがたい。
もちろん、お味のほうも文句ナシである。

いやあ、おかげで真っ昼間から
ビールをしこたま飲んじまっただヨ。
こんな店が近所にあったら
休みの日には浅い時間から
入り浸ること間違いなし。
ある意味、遠くに在って
よかったのかもねェ。
まことにまことにご馳走様でした。

=おしまい=

「辰巳軒」
 東京都練馬区石神井町3-17-20
 03-3996-0425

=本日追記=
10年前の訪問でしたが
その後もたびたびおジャマしてます。
中華メニューもいただきました。
この街に来たら公園の池と
当店の卓は外せません。

2026年9月18日金曜日

第4180話 ゆく夏に オッサン三匹 鼎飲す

今朝の朝日新聞朝刊。
「声」の欄で兵庫県の岡本サン。
”直接注文できた居酒屋 懐かしい”
とのこと。

確かにQRコードからご注文と
言われるとゲンナリする。
人件費のセーヴが目的だろうが
客の手間暇、いわゆる客の人件費は
誰か払ってくれないものかネ?

J.C.はそんな店に入ったとき、
即、退店するが、たまたま
接客担当者がいいコだったりすると
「アッ、ごめんネ。
 スマホ忘れて来ちゃって!」
今までコレで押し通して来た。
QR苦手なオッサンにオススメです。

今日は高校の同級生、
N田、O切と三人飲みである。
オヤジバンドの一員、O切は
ヴォイストレーニングとやらで
遅れて来る。

よってN田と二人、
落ち合ったのは
東武伊勢崎線・五反野の「幸楽」。
いつもは北千住で乗り換えるが
今日は千代田線で一つ先の綾瀬へ。
其処から歩いて来た。

久しぶりの夏日。
Tシャツに汗がにじむ。
でも、これがいいんだ。
何となれば、ビールの美味さが
格段と増すからネ。

約束に5分ほど遅刻。
ドライ大瓶を酌して貰い、
中ジョッキの相方と乾杯。
鶏胸肉&レタスのサラダに
温玉が乗ったヤツを
奴は食っている。

焼き鳥がタレで5本運ばれた。
串がやけにデカい。
盛合わせを通したらしいが
こんなに食えんヨ。
少食の J.C.は1本だけ。
もも肉と皮のミックスをー。

すぐに大瓶のお替わり。
それと一緒にパッソアを1杯。
珍しいパッションフルーツの
リキュールである。
何かつまみを一品と思い、
鮫の煮凝りにした。

伊勢崎線で北千住に移動。
「酒と魚 千住845」の店先で
O切とバッタリ、一緒に入店した。

黒ラベル中ジョッキをガッツン。
オッサン三匹が揃い、
鼎談ならぬ、鼎飲の始まりである。
当店は小盛りがありがたい。
刺し身なんざ3切れor5切れを
択べるし、天ぷらも1個からOK。
居酒屋の鑑と云えよう。

おのおの好きなナマ物を通す。
J.C.は赤貝と北寄刺し。
そして一同揃って穴子天。
刺身も天ぷらも水準が高い。
北千住では「幸楽」と双璧。
ほとんど二択である。
(最近、判明したことに
 五反野と北千住の「幸楽」は
 本店と支店で五反野は姉さん、
 北千住は弟の経営だった)

菊正の樽酒に切り替える。
みんなで飲むから
お得な五合徳利を発注。
コレを2本飲っつけた。
少なめのつまみに大量の酒。
歳のわりによく飲むわ、ジッサイ。

黒ラ大瓶で締める当方を尻目に
二人は焼酎だの、日本酒だの、
けっこう飲み連ねている。
次回は忘年会ということで
北千住の夜はお開き。
勘定は一人頭5千円少々でした。
ちなみに本日の2軒はどちらも
”直接注文できる居酒屋” でした。

「幸楽」
 東京都足立区弘道1-1-16
 03-3849-6981

「酒と魚 千住 845」
 東京都足立区千住2-39
 03-5284-7588

2026年9月17日木曜日

第4179話 自慢のそばに大不満

代々木上原に向かって
歩き始めたら
涙をこらえていた空のヤツが
泣き出しやがった。
予報に従い、雨傘の用意はある。
小雨そぼ降る中を歩き通した。

「手打蕎麦 ごとう」に入店。
赤星中瓶を注ぎ合ってカチン。
酒と肴の揃えは多彩だ。
しかも毎週木曜は
日本酒サービスデイ。
13種の銘酒が半合380円均一。
普段は550円で飲まなきゃ損々。

さてさて、つまみの吟味と参ろう。
まず、択べる本日のお通しから
S合はそば豆腐(冷たいそばがき)。
J.C.は鴨ササミ刺身をー。
あとは真アジ刺身、
丸ごとピーマン揚げ浸し、
さっぱり水キムチを通した。

水キムチはてっきり
北朝鮮風の唐辛子を使わない、
タイプと思いきや、
あにはからんや、
小かぶやらプチトマトやら
いろいろゴチャゴチャと入り、
ちょっと見、キムチには見えない。
野菜好きの相方に任せる。

冷酒に移行して青森のモヒカン娘、
福井の九頭竜と飲み継ぐ。
そうしておいて締めは変わりそば。
本日はスダチ切りである。

ところがコイツ、味のほうは
悪くないんだが極端に短い。
たまに見掛けるブッ切れそばだ。
実は J.C.、短いそばが大嫌い。
何だか医者に診断を仰いだ末に
「余命いくばくもございませぬな」
告知されてるような気さえする。

とにかく日本蕎麦は
ショートパスタに非ず。
ノド越しのためにも
なるべく長めが望ましい。
不満を残しながら
会計は7千円ほどだった。

流れたのは新宿ゴールデン街。
馴染みが薄いのは
何となく肌が合わないからだ。
たまには覗いてみようと
珍しくも意見の一致を
見た二人だった。

グルグル廻って入ったのは
ホナミというバーテンダレスが
独りで切盛りする店。
此処ではドライ中瓶を何本かー。
そしてウイスキー・ハイボール。
ほとほと酔いが回って
銘柄なんぞ覚えちゃいない。

店名も記憶に無く、
翌日、S合に訊ねたら
彼女が覚えていたのも
”ホナミ” だけだった。

こういう飲み方は身体に毒だヨ。
皆さんもお気をつけ下さいネ。
11時半から23時半の12時間。
長~い一日がようやく
終わりを告げました。

「HAGARE 下北沢店」
 東京都世田谷区北沢2-9-3
 050-5596-8268

「手打蕎麦 ごとう」
 東京都渋谷区上原1-35-9
 03-6906-8639

2026年9月16日水曜日

第4178話 下北で 長~い一日 始まりぬ

健啖家のうたとも・S合チャンと
8カ月ぶりの逢瀬。
待ち合わせたのは
世田谷区・下北沢だ。
雨の予報だったけど
空はどうにか涙をこらえていた。

先乗りした J.C.は
ランチ訪問店の下見。
鎌倉で人気の中華屋の支店で
麻婆豆腐と魯肉飯が自慢らしい。

行ってみて意気消沈。
中華というよりカフェである。
殊に昼のメニューは上記2品に
点心が数種程度。
しかも表記がマーボーライスに
ルーローライスと来たもんだ。
若い娘の来る所でオッサンには無縁。
や~めた!

待ち合わせまで時間があったので
候補を物色した。
入店したのは駅そばの「HAGARE」。
イタリアン色強いものの、
ジャマイカのケイジャンチキンも。
(帰宅後、判明したことに
 「カルディ」の直営店だった)

ドライ生のグラスを合わせる。
相方、シラスと大葉のスパゲッティ、
当方、ケイジャンを通す。
最初にサラダが運ばれた。
ベイビーリーフ&サニーレタスに
砕いたクラッカーが散っている。

チキンはもも肉1枚に
たっぷりのフライドポテト。
スパイスはチリ&パプリカより
クミンが主張していた。
スパには青しそ細切りがこんもり。

こういうタイプの店は
率先して利用しないが
水準をクリアしている。
そこは「カルディ」だもんネ。

生を3杯飲んだが
S合のお替わりはキールロワイヤル。
クレーム・ド・カシスの
スパークリング・ワイン割りだ。
仲良くコーヒーで仕上げる。
接客も居心地も好い。
生の泡少な目にも対応してくれたし。

本日の相方はうたともにつき、
食後はカラ館へ直行。
下北には本館?と別館?、
2軒あって大きいほうへ。

当店のビールは銘柄が合わない。
よってサントリー翠をロックでー。
3時間余りジックリと歌い込んだ。
このあとは代々木上原に
そば屋の晩酌が控えている。

小田急線で2駅、歩くことにした。
♪ 二人は若い ♪
でも、長~い一日になりそうです。

「HAGARE」
 東京都世田谷区北沢2-9-3
 050-5596-8268

2026年9月15日火曜日

第4177話 降りて昇った権之助坂

大塚「小倉庵」の翌日。
J.C.オカザワの姿を
目黒は権之助坂に見ることができた。
ん? そんなモン見たかねェや!
ってか? ちょっと待っておくれヨ。
それを言っちゃあ、おしまいヨ。
まっ、先を読んでおくれな。

目黒駅から権之助坂を降りながら
昼めし処の物色に鵜の目鷹の目。
ラーメン店「田丸」かァ、
しばらく来てないなァ。
創業は敗戦の年だから
すでに80年を超えている。

瓶ビールセットというのがある。
一番搾りの中瓶にチャーシューか
ネギチャーシューだと800円。
もやし炒めなら900円。
まあ、お得と云えばお得だ。
よお~し久しぶりに行ったろかー。

チャーシューでお願いした。
脂身の少ないもも肉が3枚。
上に刻みねぎが盛られ、
ザーサイはサービスだ。
可も不可もなく15分で出て来た。
もう1軒行けるのが嬉しい。

Uターンして坂を昇り戻る。
入ったのは「権之助坂 満留賀」。
あちこちで見る蕎麦屋の屋号だ。
店の由来については長くなるので
興味のある方はググッてみて下さい。
ちなみに当店は今年で創業60周年。
「田丸」も古いが「満留賀」も古いや。

黒ラベル中瓶を通して
いきなりせいろである。
おっ、十水大山があるじゃないかー。
大好きな銘柄で北千住の行きつけ店、
「幸楽」に行けばいただくの必飲酒。
此処で逢ったが百年目、
いただきましょう。

昨日の輝ら星は酒田だったが
今日の大山は鶴岡である。
米澤の米鶴を含め、
J.C.は山形の酒を愛してやまない。
う~ん、いつ飲んでも
十水(とみず)は最高だ。

せいろはフツーの美味しさ。
そば湯もいただき、
お勘定は2200円。
何だか申し訳ないみたいだな。

帰り掛けに目黒駅構内、
東急プレッセに立ち寄った。
好みのスーパーで
晩酌の友の調達である。

珍しい物が勢揃いしていた。
購入したのは、しまあじ刺し、
金目鯛真子、養殖山女の三点だ。
刺身はそのまま、真子は煮付け、
山女は生醤油&清酒の同割りに
漬け込んで漬け焼きにした。

いやはや昨日の昼酒、今日の晩酌、
二日に渡る至福の時間に酔いしれる。
いえ、酔ったのは
日本酒のせいでした。
でもネ、我が人生こんなに幸せで
罰が当たるんじゃないかいな?
それだけが心配でありまする。

「らーめん 田丸」
 東京都目黒区下目黒1-5-20
 03-3493-3978

「権之助坂 満留賀」
 東京都目黒区目黒1-4-8
 03-3493-2005

「プレッセ 東急ストア」
 東京都品川区上大崎3-1-1
 03-5435-1109

2026年9月14日月曜日

第4176話 至福は真昼の蕎麦屋飲み

もう4カ月も前のことながら
大塚三業通りの「小倉庵」に
出向いたら店先で何やら工事中。
女将さんが立ち会っており、
「申し訳ありませんねェ。
 お暑い中、せっかく来て
 いただいたのにー」
「じゃ、出直します」

仕方なく同じ道筋のとんかつ屋、
「三節」に流れたのだった。
そばからとんかつへの移行は
あんまりなれど、仕方なかんべさ。

「小倉庵」のビールはキリン一色。
いつもはラガー中瓶だが
今日は一番搾りの生をー。
中ジョッキより
だいぶ小ぶりのグラス入りだ。

つまみはいつものように
桜海老と三つ葉のかき揚げ。
サクッと揚がって
味・食感ともに快適。
店一番の肴と云える。
即刻、生のお替わり。

何かもう1品欲しいな。
新香をお願いすると
お運びのオバちゃん、
「すいませ~ん、昨日で
 終わっちゃって、まだ
 漬かってないんですぅ!」
「いいよ、いいよ、
 ほかのものお願いするから」

たたみいわしと焼き海苔にした。
こうなると日本酒である。
ふと見やった冷蔵ケースに
ラガーと並んだ一升瓶を発見。
”輝ら星の如く”とあり、
山形の酒である。

これがスッキリ爽やかで
なかなかの味わい。
帰宅後、調べたら造り手は
酒田の麓井酒造だった。

1合をすぐに飲み切り、
毎度の金婚にスイッチ。
こちらは1合瓶入りだ。
安心の変わらぬ旨さながら
次回は輝ら星2合になりそう。

そうしておいて締めは変わりそば。
本日はだだ茶豆切りと来たもんだ。
ん? 緑が薄いな。
枝豆感はまったくしない。
しかし、舌触り、ノド越し、
どちらも好かった。
まあ、当店のそばは生粉打ちでも
田舎でも安定してるからネ。

そば湯をしっかりいただき、
お勘定は5千円弱。
真っ昼間の蕎麦屋飲みは
まっこと至福のひととき以外の
何ものでもございませんでした。

「小倉庵」
 東京都豊島区南大塚1-42-8
 03-3941-8230

2026年9月12日土曜日

第4175話 歓びアーカイブ 第37回

最近、ちょいと静かになった、
サザン・オールスターズのネタを
行きたいと思います。
15年も前ですけれど。

2011年4月27日水曜日

第40話 あれは33年前

ただいま活動休止中のサザンオールスターズ。
いつになったら復活するのやら・・・。
リーダー桑田圭祐の健康不安もあり、
しばらくは目途が立ちそうにない。
30年間も日本音楽界のトップを
走り続けてきたのだから
もういいでしょうと云う向きもあれば
再起を心待ちにするファンも多いことだろう。

1978年、彼らが本格的に
デビューしたときのことはよお~く覚えている。
この年は邦楽の当たり年で
佳曲が立て続けにリリースされた。
ピンクレディーの活躍目覚ましく、
レコ大受賞曲「UFO」をはじめ、
「サウスポー」や「透明人間」など
シングル盤が5曲も発表され、
男性陣ではジュリーこと、
沢田研二が絶好調だった。

ほかにも「時には娼婦のように」
「飛んでイスタンブール」、「カナダからの手紙」、
「林檎殺人事件」と異色曲あふれるなか、
心に残る想い出の曲は
百恵「いい日旅立ち」、淳子「しあわせ芝居」、
そして千春「季節の中で」の3曲。
二人の純子の「みずいろの雨」と
「たそがれマイ・ラブ」も好きだ。
演歌ファンなら渥美二郎「夢追い酒」が
忘れじの一曲だろう。

サザンを初めて見たのは
ホテルのパーティーの席上だった。
TVより先に生で観た、
唯一のアーティストである。
何のパーティーだか忘れてしまったが
ショータイムのゲストバンドとして
いきなりステージに上がり、
「勝手にシンドバッド」を
激唱&激奏し始めたのだ。
いやあ、正直言って衝撃でしたね、
スゴいやつらがスゴいナンバーを
引っ下げて現れたという印象。
こいつは間違いなく本物だと確信したが
本物どころか超大物になっちまいやした。

気に入りのナンバーは
 「勝手にシンドバッド」を別格として
 「夏をあきらめて」
 「匂艶 THE NIGHT CLUB」
 「My Foreplay Music」
 「メリケン情緒は涙のカラー」
 「BLUE~こんな夜には踊れない~」
 「さよならベイビー」
 「HOTEL PACIFIC」
といったところ、昔の曲ばかりですな。

逆に大ヒットしたわりに
そうでもないのは
 「いとしのエリー」
 「真夏の果実」
 「涙のキッス」
 「愛の言霊」
 「TSUNAMI」
    (震災のせいで今からでも
  タイトルを変えたいネ、桑田クン!)
あたりかな。
みんなじゃないけどスローバラードが
好みに合わないんだネ、きっと。

わが身にとって1978年は失職し、
ホテル業界に戻った年。
糊口をしのぐための緊急避難だったが
今振り返れば、つかの間楽しい日々が
続いていたように思う。
ちょうど東京の街に
カラオケが普及し始めた頃、
場末のスナックで角かダルマの水割りを
飲みながら8トラックのデカい、
カートリッジを出し入れしたものだ。

 人の世に 涙の川があり 苦労の山もある
 その川を渡るとき その山を越えるとき
 歌という友がいる

故遠藤実、歌を愛すればこその名言である。
「高校三年生」と「あゝ青春の胸の血は」は
今でも興が乗ると、歌わせてもらってます。
ときどき昌子の「おかあさん」なんかもネ。

=本日追記=
サザンの息の長さには脱帽する。
原由子の存在がとてつもなく
大きいのではないでしょうかー。
一方、舟木一夫では
「あゝりんどうの花咲けど」。
あらためて名曲だなァと
思う今日この頃であります。

2026年9月11日金曜日

第4174話 行きつけに 恨み晴らしに 舞い戻る

お盆明けに出向き、
開店直後なのに満席の憂き目。
蹴り飛ばされたが
近くの洋食屋に救われた。
そう、行きつけの町そば屋、
「新ふじ」のことである。

その恨みを晴らしに舞い戻った。
11時半に到着すると
席は八割方埋まっていた。
さっそく女将さんに
「そろそろ2号店を開こうヨ」
「とんでもない、此処だって
 あと2~3年がいいところ」
「冗談はよし子サン!」

お盆明けの惨劇は
団体の押し寄せが原因だった。
町場の庶民的なそば屋を
集団で襲う行為は慎んで貰いたい。
ったく!

この朝の体重は激減していた。
前日の麻雀のせいである。
J.C.はプレイ中に
ビールはガンガン飲むが
固形物はいっさい口にしない。
よって1kg 近く落ちるのだ。

ドライ大瓶をグビグビ。
柿ピーをポリポリ。
減った体重を戻すため、
久々にセットを注文した。
かつ丼・親子丼・天丼から一つと
冷かけ・温かけが択べる。
天丼も海老 or いかの二択。
いか天丼と冷かけでお願いした。

ノビる前にそばをツルツル。
通常は揚げ玉が乗るが
天丼なので抜きにした。
和風ドレのサラダも付く。

天丼にはいかのほか
小さなキスとピーマンも。
新香は胡瓜浅漬け、
たくあんが2切れずつ。
最近値上がったといっても
1100円は安い。
お食べ得と云えよう。

ビール大瓶も680円から730円。
可愛いものである。
冷たい菊正の1合瓶に切り替えた。

いつものように寛ぎのお昼どき。
ほろ酔い気分で抱いた恨みも
すっかり晴れておりました。
めでたし、めでたし。

「新ふじ」
 東京都台東区池之端2-8-4
 03-3821-3913

2026年9月10日木曜日

第4173話 小雨に煙る隅田川 (その3)

暮れなずむ隅田川。
上流の荒川では雨足が強いと
見えて水量が増している。
まあ、溢れることはあるまい。

ドルチェの代わりに食後酒。
ノチェッロ(くるみ)も
フランジェリコ(ヘーゼルナッツ)も
無いというので
アマレット・ディ・サロンノをー。

アーモンドの香りを持つ酒の原料は
アンズの種、杏仁豆腐に同じくだ。
当方2杯、相方1杯でお勘定。
2万2千円は思ったより安かった。

時刻はまだ18時過ぎ、まだ飲むゾ。
向かったのは田原町の「三富珊瑚」。
ときどき利用する沖縄バーである。
そこでN沢夫妻とバッタリ。
この1月以来だから7カ月ぶりだ。

ブログ断筆騒動のおかげで
出逢った御仁だがこの店は
彼に連れられて訪れた。
カウンターが満席で小卓に着き、
古酒(クース)の白ゆりを所望。

ふと、富山県・氷見に嫁いだ、
A子のことを思い出した。
NY時代、ラウンジ「U」を
よく利用したがA子は
其処のママを20年も勤めた。
N美も一時期、
その店に籍を置いていたのだ。

二人に話をさせようと思い、
電話をするとノー・リプライ。
ジョン・レノンが歌い出すが
小姑が五月蠅いのでやめておく。

夜更けにメールが返され、
その旨、伝えてやると
(キャー、残念!)
ついでに氷見の状況を訊ねた。
千葉を襲った線状降水帯は
その後、北陸3県に襲来。

(玄関だけちょっと浸水したけど
 庭の池も溢れず飼ってるデブ金魚、
 13匹の琉金もみんな無事)
(そうか、琉金が流金にならんで
 好かったな!)
(ワハハハ、ありがと!)

それはそれとして白ゆりのお替わり。
相方はGFサワーを飲んでいる。
「N美は鮨と焼肉だったら
 焼肉がいいんだろ?」
「ううん、絶対お鮨!」
「なんか肉のイメージだけどな」
「違う、違う、お鮨が好き」
「じゃ今度、浅草一の鮨屋に
 連れてってやろう」
「うん、絶対よ、約束よ!」

てなこってひと月後の再会を約す。
長いブランクを挟んだものの、
N美とは30年来のつき合いだ。
二十歳(はたち)そこそこだった
彼女も早や五十路に突入している。

3年半ぶりに逢ったってェのに
また来月かー。
焼けぼっくいに火が付かぬよう、
心せねばなりませぬな。

=おしまい=

「inf 隅田川イタリアン 蔵前店」
 東京都台東区駒形2-1-13
 050-5456-6061

「三富珊瑚」
 東京都台東区西浅草1-3-17
 03-6795-1344

2026年9月9日水曜日

第4172話 小雨に煙る隅田川 (その2)

隅田川を臨む「inf 隅田川」。
「神谷バー」に寄ったので
此処ではハナから赤ワイン。
ところがバルベーラ・ダルバ
マッテオ・コッレッジャ ’23 が
やけに冷たい。
セラーの温度が低過ぎるんだ。

カメリエーラ(女性給仕)に
お願いした。
「ボトル半分をデキャンタして
 電子レンジで30秒チンして」
「ハァ? レンジでですか?」
「そうだヨ、大丈夫だから・・・」
「ハイ、判りました」
物わかりの良いコである。

待つこと1分、グラスを合わせた。
ふむ、いい感じ、いい感じ。
バルベーラはネッビオーロに次ぐ、
気に入りセパージュだしネ。

さて、晩餐スタート。
最初にフォカッチャが供される。
オリーヴ油の代わりに
ホイップドクリームが添えてある。
初めてだがこれはグッドアイデア。
料理人のセンスを感じさせた。

生ハム&ソーセージの盛合わせは
プロシュート、モルタデッラ、
ミラノサラミの3種。
ワインにもフォカッチャにも
やさしく寄り添う。

牡蠣料理が何品かあり、
くだんのカメリエーラに
真牡蠣か岩牡蠣か訊ねると
「訊いてまいります」
彼女戻って
「真牡蠣でした!」

生を2個通すと
シェフらしき男性が運んで来た。
「これは三陸かな?」
「そうです、岩手です」
「広田湾かな?」
「ハイ、仰る通りです」

それにしちゃヤケにデカいが
レモンを搾ってパクリ。
かなり濃厚な味わいで J.C.は
もっとアッサリしたのが好み。
まっ、いいでしょう。

続いて牡蠣&ほうれん草グラタン。
なかなかではあったものの、
胃袋にパスタのスペースを
残しておかずばならない。
「美味しい!」を連発する相方に
ほとんど押っつけた。

バルベーラの残り半分を
今度は25秒でリクエスト。
そうしておいて択んだパスタは
ボッタルガ(カラスミ)と
とびっ子とセルヴァティコの
スパゲッティ・ペペロンチーノ。
セルヴァティコは野生のルッコラ。

これが実に好かった。
ボッタルガの風味さることながら
とびっ子のプチプチ感がたまらん。
以前はバカにしていた
飛魚の魚卵だが近頃は
食味が格段に改良された。
そのぶん値段も上がったけどネ。

=つづく=

2026年9月8日火曜日

第4171話 小雨に煙る隅田川 (その1)

♪ 雨が降ります 雨が降る
  遊びに行きたし 傘はある ♪

この日は久方ぶりにN美と再会。
千葉・内房在住のママだ。
本八幡でのイタめし以来だから
実に3年半ぶりとなる。

このコは典型的な雨女。
一番ヒドかったのは
知り合って間もなく、
N J 州 Little Ferry の彼女の家で
食事をご馳走になり、
マンハッタンに戻ろうとしたら
外はトンデモない豪雨。
すでに前の道路が冠水している。

水が引くのを待とうと思ったが
時間が押していた。
ええい、ままよ! と水に突撃。
どうにか渡り切った。
ちなみに此度の千葉の水害。
彼女の家は無事とのこと。

そう言えば、本八幡の2年前。
江戸川区・一之江のこれも
イタリアンだったが
その日もけっこうな雨だった。

そして今回は浅草の南、
蔵前でのイタめしだが
またもやこの降りである。

雷門で待ち合わせると
普段にも増してスゴい人混み。
何となれば、サンバ・カーニバル。
その当日と来たもんだ。

浅草のカーニバルを
知らずに出掛けてぶつかったのは
実にこれが3度目。
最初は小唄の稽古。
騒音の中、チントンシャンも
ないもので即お流れになった。

2度目は「弁天山美家古寿司」。
相方は先日登場した、
アパレルの T子サンだった。
目の前の馬道がサンバの道筋じゃ
おちおち鮨なんぞ食っておられん。
ひたすら冷酒の盃を口元に運ぶのみ。

ツレがあれば2階に上がるけれど
この日は1階の片隅へ。
J.C.の好物、蛍烏賊の沖漬けを
食べさせてやりたかった。
何故かこの一品は2階に無いんだ。

相方は電氣ブランサワー、
当方はドライ大瓶と電氣オールド。
滞空30分で馬道の1本東側、
裏道を南下して往った。

「inf 隅田川」は川べりの店。
中2階に上がり窓際に落ち着く。
眺めはよいものの、
隅田川は小雨に煙っていた。

=つづく=

2026年9月7日月曜日

第4170話 こっちの「ときわ」も捨て難く

今話も「ときわ」ネタで恐縮至極。
ですが、その前にお詫びをー。
第4139話 =アーカイブ第31回=
「アニサキスみいつけた!」 。


コイツはアニサキスじゃなく、
ラジノリンクスでした。
食したとしても人体には
まったく害を及ぼしません。
なら、食べりゃよかったかな。
やっぱり気色悪いや。

さて「動坂 ときわ」同様に
よく利用するのが千代田線、
町屋駅ビル地下の「ときわ」。
こちらも捨て難い。

晴れていれば動坂へ歩き、
雨降らば町屋へ千代田線。
先週のと或る日は雨のため、
千駄木から我孫子行きに乗った。

J.C.はいつも奥のテーブル。
デシャップ台の前に着く。
この日もそうしてドライ大瓶と
山形だしを通した。
山形だしは胡瓜・茄子など
夏野菜を刻み、出汁で和えるだけ。
それが少食派にはありがたい。

壁に張り出された品書き凄まじく、
ザッと500枚はあろうかー。
おそらく東京一の枚数だろう。
じっくり目を通したら30分、
いや、1時間は掛かるだろうヨ。

山形名産 だし
とあって赤字表記は唯一無二。
山形にここまで入れ込むのは
いったい何故なんだ?

エシャレットを追注した。
エシャロットという表記を
ときどき見受けるが
あれは間違い、あるいは無知。
ベルギー特産のエシャロットは
ペコロスみたいな小玉ねぎ。

エシャレットは単なるらっきょう。
何処の誰が考えたのか
らっきょうじゃ売れないと思い、
悪知恵を働かせたのだ。

大関辛丹波の冷酒に切り替える。
玉ねぎさつま揚げにしようか、
いなご佃煮にするか、
迷いながら悪戯に時間を費やす。

不図、ミニ鉄火丼にそそられた。
節食中なれど、ミニだからネ。
お運びのオバちゃんに
「ミニ鉄火はフツーのごはん?
 それとも酢めし?」
「どちらも出来ますヨ」
ふ~ん、感心だなァ。
ならばと酢めしでお願いした。

赤身4切れに玉子焼きの小片。
胡瓜のスライス1枚。
刻み海苔と粉わさび。
小皿に辛丹波と生醤油を
同割りにして即席ヅケを作成する。

まぐろはバチだろうが悪くない。
ミニとはいえ、酢めしは丼1杯。
食べ切れるけれど、少し残そう。
と思ったものの、
作り手に礼を失するから頑張った。

品書きに鉄火丼とまぐろ丼があり、
違いはいったい何だろう?
支払い時に訊ねると
「鉄火はお刺身、まぐろはヅケです」

偉いなァ、再び感心したものの、
何のこたあない、自分で勝手に
ミニ鉄火丼をミニまぐろ丼に
アレンジしていたのでした。

「ときわ」
 東京都荒川区荒川7-50-9
 サンポップ町屋 B1
 03-3809-2335

2026年9月5日土曜日

第4169話 歓びアーカイブ 第36回

今日のアーカイブは
作話の「動坂 ときわ」つながりで
駒込アザレア通りの「ときわ」です。
最近、味が落ちたような気が
しないでもないけれど
12年前は好きでした。

2014年11月20日木曜日

第973話 都内に「ときわ」は数あれど (その3)

駒込アザレア通りの「食堂 ときわ」。
突き出しのコンポテだけで
ビール大瓶が空いてしまった。
コンビーフ入りポテサラである。

この店は千葉県産 SPF 豚使用の
ロースカツがウリだが
そんなモンを食べちゃったら
あとがどうにもならない。
胃袋のちぢかまった、
老頭児(ロートル)はつらいよ。

ぼんやり店内を眺めていると
若い客は酒も飲まずに黙々と
ロースカツ定食を頬張っている。
いいねェ、Oh, Young men !

お願いした肴はホヤである。
三陸の海の幸、ホヤの塩辛である。
朱鷺色、鮮やかなり!
アザレアのホヤはアザやかであった。
必然的に日本酒が欲しくなり、
小さな徳利を上燗でお願い。
ついでにらっきょうも頼んだ。

 燗酒にホヤとらっきょの浮世かな

テヘッ、句のデキ稚拙なれどもいい気分。
独りごちていると、M鷹サンが現れた。
意外に早い到着じゃないかー。
心なしかまなじりに疲労の色が濃い。
遅れてきた青年ならぬ、
遅れてきた中年である。
大江健三郎のあの小説も
読むには読んだがストーリーは
きれいサッパリ忘却の彼方に消えた。

グラスを合わせ、近況を報告し合ったあと、
相方はいきなり肉野菜炒めを注文。
おう、いいとも、疲れてるんだねェ、
身体が野菜を求めてるんだねェ。
見るからに健康的 
中華屋のソレとは微妙に装いを異にする。
特徴は各種野菜のバランスのよさ。
ニラがうれしい、ナスが珍しい。
雑な中華屋なんぞに行ったら
廉価でカサの出るキャベツと
モヤシばっかりなんてケースが少なくない。
豚小間も薄切りではなく、
小塊というのがユニーク。
都内に数ある「ときわ」でも
駒込店は指折りの1軒だ。

もう一品はつぼ鯛の一夜干し。
大根おろしは必要不可欠
つぼ鯛はここ10年くらい脚光を
浴びている魚種で、ほとんどの場合が
一夜干しか、粕漬け・西京漬けになる。
北海道辺りでも獲れるようだが
一大産地は太平洋のミッドウェー。
日米海戦の転機となった、
あのミッドウェーだ。
連合艦隊の艦船が海底に空しくねむる海域で
獲れたサカナを肴に一しきり酒盃を交わす。

2軒目は駒込からそう遠くない、
動坂下のスナック「K」。
久しぶりに軍歌でも歌うとするかの?

=おしまい=

「食堂 ときわ」
 東京都北区田端4-1-1
 03-3824-6070

=本日追記=
最近は動坂と町屋駅の「ときわ」に
行く先が二分されていますが
都内各所の「ときわ」には
本当にお世話になりました。
ずいぶんお金も使いました。
”ときわ金なり” ってネ。