サブタイトルをご覧になって
「何のこっちゃい?」と思われた方が多いのではないか。
本日はもったいぶらずにハナから種明かしとまいりましょう。
BとAはボンジュールとアデュー。
その間の小さな恋だから、
ハローとグッバイの間のつかの間の恋という意味だ。
B・ワイルダーがメガホンをとった映画、
「昼下がりの情事」でG・クーパーのシャレた台詞がコレ。
アメリカ映画ながらパリを舞台とした作品らしく、
あくまでもフランス的感覚である。
映画を初めて観たのは1965年。
どこの映画館で観たかは記憶がはっきりしない。
池袋の東武デパート内にあったムービーシアターかな?
それとも高田馬場のパール座?
いやいや、新宿地球座だったかもしれない。
宅配便で取り寄せ、実に47年ぶりで観た。
そして映画の真価を初めて認識したのだ。
さすがは名匠ワイルダー、あらためて感心したものの、
ウブな中学生にはちと早すぎましたネ。
高校生時代の「ティファニーで朝食を」もまったく同じ。
だいぶあとで観直したときのほうがずっと印象的だった。
数あるヘプバーンの出演作中、
「昼下がり~」はあまり好みじゃなかったのに
映画が進行する間、ドンドン惹き込まれてゆく自分に
驚きを覚えながら観終えたのだった。
ヘプバーンもさることながらクーパーがすばらしい。
M・ディートリッヒと共演した「モロッコ」なんか、
大根役者そのものだったのがまるで嘘のよう。
I・バーグマンとの「誰がために鐘は鳴る」は
すでに忘却の彼方なれど、
「昼下がり~」効果で近々取り寄せることにした。
ヨーロッパやアメリカが舞台の映画には
オペラのシーンがよく出てくる。
当作ではワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」。
ワイルダーはワーグナーの愛好家なのであろう、
ヘプバーンの男友だちにワーグナーに比べたら
ロッシーニもヴェルディも子どもだましだと言わせている。
ユダヤ系のワイルダーがヒトラーが敬愛したワーグナーを
賞賛するというのは意外だった。
オペラ座のシーンで男友だちの上着の袖から出た糸クズを
引っ張り始めたヘプバーン。
裏地をスッポリ抜き取ってしまい、大あわて。
これを山田洋次監督が
「男はつらいよ 奮闘篇」でモロにパクッっている。
もっとも中学時代の初見では気づかなかったけど。
この第7作は寅さんシリーズ全48作中、最愛の1本。
映画が封切られた1971年4月28日は
初めての欧州旅行中。
スペインのマドリッドに高速列車タルゴで入っている。
パクリはともかくも糸くずのおかげで
ワイルダーと山田洋次の糸がつながり、
心なしか胸温まる思いがしたものだ。
「何のこっちゃい?」と思われた方が多いのではないか。
本日はもったいぶらずにハナから種明かしとまいりましょう。
BとAはボンジュールとアデュー。
その間の小さな恋だから、
ハローとグッバイの間のつかの間の恋という意味だ。
B・ワイルダーがメガホンをとった映画、
「昼下がりの情事」でG・クーパーのシャレた台詞がコレ。
アメリカ映画ながらパリを舞台とした作品らしく、
あくまでもフランス的感覚である。
映画を初めて観たのは1965年。
どこの映画館で観たかは記憶がはっきりしない。
池袋の東武デパート内にあったムービーシアターかな?
それとも高田馬場のパール座?
いやいや、新宿地球座だったかもしれない。
宅配便で取り寄せ、実に47年ぶりで観た。
そして映画の真価を初めて認識したのだ。
さすがは名匠ワイルダー、あらためて感心したものの、
ウブな中学生にはちと早すぎましたネ。
高校生時代の「ティファニーで朝食を」もまったく同じ。
だいぶあとで観直したときのほうがずっと印象的だった。
数あるヘプバーンの出演作中、
「昼下がり~」はあまり好みじゃなかったのに
映画が進行する間、ドンドン惹き込まれてゆく自分に
驚きを覚えながら観終えたのだった。
ヘプバーンもさることながらクーパーがすばらしい。
M・ディートリッヒと共演した「モロッコ」なんか、
大根役者そのものだったのがまるで嘘のよう。
I・バーグマンとの「誰がために鐘は鳴る」は
すでに忘却の彼方なれど、
「昼下がり~」効果で近々取り寄せることにした。
ヨーロッパやアメリカが舞台の映画には
オペラのシーンがよく出てくる。
当作ではワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」。
ワイルダーはワーグナーの愛好家なのであろう、
ヘプバーンの男友だちにワーグナーに比べたら
ロッシーニもヴェルディも子どもだましだと言わせている。
ユダヤ系のワイルダーがヒトラーが敬愛したワーグナーを
賞賛するというのは意外だった。
オペラ座のシーンで男友だちの上着の袖から出た糸クズを
引っ張り始めたヘプバーン。
裏地をスッポリ抜き取ってしまい、大あわて。
これを山田洋次監督が
「男はつらいよ 奮闘篇」でモロにパクッっている。
もっとも中学時代の初見では気づかなかったけど。
この第7作は寅さんシリーズ全48作中、最愛の1本。
映画が封切られた1971年4月28日は
初めての欧州旅行中。
スペインのマドリッドに高速列車タルゴで入っている。
パクリはともかくも糸くずのおかげで
ワイルダーと山田洋次の糸がつながり、
心なしか胸温まる思いがしたものだ。