アップ・スケジュールをしっかり組み込んでも
なぜか時間通りに起動してくれない当ブログ。
原因不明でただ今、調査中なのだが
読者にはご迷惑をおかけしてすみません。
昨日もそうだし、一昨日もそうだった。
殊に一昨日の朝は旅先におり、
あちこち手配してアップできたのが夕方近く。
いかんともし難かったのであります。
それはそれとして
そろそろ上野・不忍池のゆりかもめが
夏羽に着替え、北へ帰る季節。
桜散り、鳥帰り、そして誰もいなくなったあと、
梅雨が明けるあたりから蓮の花が開き始める。
蓮は夏の季語である。
過日、神保町シアターで
『春情鳩の街より』渡り鳥いつ帰る」をまた観てしまった。
「女優・高峰秀子 アンコール」と銘打った特集の一環だ。
永井荷風の原作を久保田万太郎が構成し、
久松静児がメガフォンをとった1955年の映画である。
いまだDVD化されてないため、
都内の映画館にこの作品がかかると、
時間の許す限り出向いてゆく。
今も往時を偲ばせる墨田区・鳩の街から映画は始まる。
セットではないロケ、これが何ともありがたい。
花売り娘ならぬ花売り爺さんに始まり、その爺さんで終わるのだ。
扮するのは ♪ ドゥビドゥバー やめてけれ ♪ で有名な左卜全。
鳩の街は戦災から焼け残り、
「濹東綺譚」の舞台となった玉の井の業者が移転して来て
アッという間に作り上げた新興カフェー街。
比較的素人っぽい女性が多いと喧伝され、
それから客足に拍車がかかったという。
映画が生まれる前夜の昭和28、29年には
100軒以上が営業しており、
春をひさぐ女性は300人を超えていた。
映画では夜のシーンもさることながら
こと済んだあとの翌朝が丹念に描かれている。
東京最大の紅燈街・吉原の朝があわただしかったのに比べ、
鳩の街はおおらかで、客が昼近くまでダラダラしていても
べつに文句は言われなかったようだ。
けだるさの中にものんびりとした空気が流れ、
観客までほのぼのとした気分になってくる。
ロケシーンがとても多く、
当時の東京の映像がふんだんに映し撮られ、
映画ファンならずとも昭和にノスタルジーを感ずる向きには
まさに垂涎、貴重な本作は必見でありましょう。
=つづく=
なぜか時間通りに起動してくれない当ブログ。
原因不明でただ今、調査中なのだが
読者にはご迷惑をおかけしてすみません。
昨日もそうだし、一昨日もそうだった。
殊に一昨日の朝は旅先におり、
あちこち手配してアップできたのが夕方近く。
いかんともし難かったのであります。
それはそれとして
そろそろ上野・不忍池のゆりかもめが
夏羽に着替え、北へ帰る季節。
桜散り、鳥帰り、そして誰もいなくなったあと、
梅雨が明けるあたりから蓮の花が開き始める。
蓮は夏の季語である。
過日、神保町シアターで
『春情鳩の街より』渡り鳥いつ帰る」をまた観てしまった。
「女優・高峰秀子 アンコール」と銘打った特集の一環だ。
永井荷風の原作を久保田万太郎が構成し、
久松静児がメガフォンをとった1955年の映画である。
いまだDVD化されてないため、
都内の映画館にこの作品がかかると、
時間の許す限り出向いてゆく。
今も往時を偲ばせる墨田区・鳩の街から映画は始まる。
セットではないロケ、これが何ともありがたい。
花売り娘ならぬ花売り爺さんに始まり、その爺さんで終わるのだ。
扮するのは ♪ ドゥビドゥバー やめてけれ ♪ で有名な左卜全。
鳩の街は戦災から焼け残り、
「濹東綺譚」の舞台となった玉の井の業者が移転して来て
アッという間に作り上げた新興カフェー街。
比較的素人っぽい女性が多いと喧伝され、
それから客足に拍車がかかったという。
映画が生まれる前夜の昭和28、29年には
100軒以上が営業しており、
春をひさぐ女性は300人を超えていた。
映画では夜のシーンもさることながら
こと済んだあとの翌朝が丹念に描かれている。
東京最大の紅燈街・吉原の朝があわただしかったのに比べ、
鳩の街はおおらかで、客が昼近くまでダラダラしていても
べつに文句は言われなかったようだ。
けだるさの中にものんびりとした空気が流れ、
観客までほのぼのとした気分になってくる。
ロケシーンがとても多く、
当時の東京の映像がふんだんに映し撮られ、
映画ファンならずとも昭和にノスタルジーを感ずる向きには
まさに垂涎、貴重な本作は必見でありましょう。
=つづく=