やれ、やれ、上野広小路でたまたま乗った都営バス・・・。
いつの間にかハナシが55年前の観光バスにすっ飛んじまった。
ハハ、これにはコント55号も真っ青でしょうヨ。
ハハ、二郎サン、「トビます、トビますッ!」ってか?
ヨタも大概にして、その路線バスである。
不忍通りを真っしぐらにゆく、ゆく、「ゆきます、ゆきますッ!」ってか?
道灌山下で乗客がごっそり降り、車内が空いてきた。
周りに配慮しながら一番奥のシートに座らせてもらったJ.C.がいた。
こうなって来ると、ちょいとした観光バス気分、
道行く集団下校の児童に手の一つも振りたくなるじゃないの。
だけど、集団の登下校ってありゃなんなんだろうな。
しょっちゅう居眠りやら酔っぱらいのクルマが突っ込んでるが
子どもが集まると当たる確率が高まり、かえって危ないんじゃないの。
結局、早稲田行きのバスを下りたのは終点の一つ手前の江戸川橋。
ここから地蔵通り商店街を抜けて少々歩けば神楽坂だ。
そのつもりだったけれど、ふと、バス停付近を周回してみる気になった。
そこで見つけたのが焼きとん「みつぼ」。
もう5年以上、いや、10年近く前に
江戸川橋にはたった3坪しかない「みつぼ」なる焼きとん屋があることを
何かで読んだ記憶がよみがえってきた。
ここであったが10年目、サァ、いつ入るか?・・・今でしょ!
店内はカウンターのほかにテーブル席もあり、
これは創業当時の3坪じゃないことが容易に推測される。
それでも9割方、席は埋まっている。
何とか詰めてもらってカウンターに着席。
せっかく、A~Eまで取り揃えてくれてるわけだし、
取りあえずはそこから選ぶのが渡世の義理というもんだ。
ふむ、ビールが一番高くてチューハイと日本酒が最安なのネ。
それなら今夜はおごって最高値のビールでいったろじゃないか!
といってもキャップ(天井)とフロア(床下)のギャップは
たかだか170円ですけどネ。
それよりも5本の串焼きのことである。
当然、焼きとんはおまかせ5本。
モツの部位を選べるわけじゃなし、
塩とタレだって、アレは塩、コレはタレなんて注文はつけられまい。
まあ、何がどんなふうに出てきても
オトコJ.C.、文句なんか金輪際つけませんて。
セットだからつまみを吟味することもなく、
ひたすらビールと焼きとんを待てばよし、気楽なもんだ。
ところが、ところがであった、
次の瞬間、黒房下にもんどり打って転げ落ちるわが身を
いったい誰が想像できたであろうか? ええッ、お立ち会い!
=つづく=
いつの間にかハナシが55年前の観光バスにすっ飛んじまった。
ハハ、これにはコント55号も真っ青でしょうヨ。
ハハ、二郎サン、「トビます、トビますッ!」ってか?
ヨタも大概にして、その路線バスである。
不忍通りを真っしぐらにゆく、ゆく、「ゆきます、ゆきますッ!」ってか?
道灌山下で乗客がごっそり降り、車内が空いてきた。
周りに配慮しながら一番奥のシートに座らせてもらったJ.C.がいた。
こうなって来ると、ちょいとした観光バス気分、
道行く集団下校の児童に手の一つも振りたくなるじゃないの。
だけど、集団の登下校ってありゃなんなんだろうな。
しょっちゅう居眠りやら酔っぱらいのクルマが突っ込んでるが
子どもが集まると当たる確率が高まり、かえって危ないんじゃないの。
結局、早稲田行きのバスを下りたのは終点の一つ手前の江戸川橋。
ここから地蔵通り商店街を抜けて少々歩けば神楽坂だ。
そのつもりだったけれど、ふと、バス停付近を周回してみる気になった。
そこで見つけたのが焼きとん「みつぼ」。
もう5年以上、いや、10年近く前に
江戸川橋にはたった3坪しかない「みつぼ」なる焼きとん屋があることを
何かで読んだ記憶がよみがえってきた。
ここであったが10年目、サァ、いつ入るか?・・・今でしょ!
店内はカウンターのほかにテーブル席もあり、
これは創業当時の3坪じゃないことが容易に推測される。
それでも9割方、席は埋まっている。
何とか詰めてもらってカウンターに着席。
目の前のメニューを手に取った
真っ先に目に入るのは”お得!セットメニュー”だ。せっかく、A~Eまで取り揃えてくれてるわけだし、
取りあえずはそこから選ぶのが渡世の義理というもんだ。
ふむ、ビールが一番高くてチューハイと日本酒が最安なのネ。
それなら今夜はおごって最高値のビールでいったろじゃないか!
といってもキャップ(天井)とフロア(床下)のギャップは
たかだか170円ですけどネ。
それよりも5本の串焼きのことである。
当然、焼きとんはおまかせ5本。
モツの部位を選べるわけじゃなし、
塩とタレだって、アレは塩、コレはタレなんて注文はつけられまい。
まあ、何がどんなふうに出てきても
オトコJ.C.、文句なんか金輪際つけませんて。
セットだからつまみを吟味することもなく、
ひたすらビールと焼きとんを待てばよし、気楽なもんだ。
ところが、ところがであった、
次の瞬間、黒房下にもんどり打って転げ落ちるわが身を
いったい誰が想像できたであろうか? ええッ、お立ち会い!
=つづく=