2019年9月27日金曜日

第2229話 区をながれゆく (その5)

 「魚三酒場 新小岩店」を軽くやりすごし、
さあJ.C、
キミはこれから何処へゆく?
今日ののながれからすると、
またまた1駅歩いて小岩にながれるのが順当な線。
宇多田ヒカルのおふくろさんが

♪ 恋は小岩と 下手なシャレ ♪

「はしご酒」でかように歌った町である。
小岩は平井同様、江戸川区。
江東区・亀戸、江戸川区・平井、葛飾区・新小岩と
真っ直ぐ北西に進んできたのに
何でまた江戸川区に戻るんかいな? と思うけれど、
それもまた行政による地域割りの妙、
いや、愚だろうが本日は気分がよいからゆるす。

でもネ、健脚家もさすがに疲れておった。
歩き疲れ、飲み疲れの”W疲れ”に見舞われていた。
まったくもって歳はとりたくないものよのぉ。
てなこって小岩を断念。
新小岩でもう1軒立ち寄り、ゴーイング・ホームとしよう。

訪れたのは洋食の「こいわ軒」。
「しんこいわ軒」ではなくて「こいわ軒」。
何度か利用していて好きな店だが
ずいぶん来なかったんだねェ、何と11年半ぶりである。

お願いしたのはグラスの白ワイン、
カッシェロ シャルドネと盛合せAセット。
セットは海老フライ、カニクリームコロッケ、ハンバーグ。
当店のカニクリコロはとてもよい仕上がりにつき、
単品で通してもよかったが
プレートにヴァリエーションを求めた次第なり。

あれ~っ、運ばれたのは定食仕立てだ。
ライス、味噌椀(豆腐とわかめ)、
新香(大根ときゅうりのキューちゃん風)が揃い踏んでいる。
注文の際に、「単品で―」のひとことを添え忘れたらしい。

ライスの量を半分にしてもらい、
着色料の緑色も鮮やかなキューちゃん風をポリッ。
追いかけてシャルドネをクピッ。
ふぅ~っと一息ついて・・・やっぱ、合わないわ。
合うわけないもんな。

海老フとハンバも水準以上ながら
やっぱ「こいわ軒」のカニコロは旨いや。
3区4軒のながれ旅はかくして終りを告げたのでした。

=おしまい=

「こいわ軒」
 東京都葛飾区新小岩1-40-12
 03-3651-5962