2020年4月9日木曜日

第2368話 二豚を追うものは一豚をも得ず (その2)

「嬉嬉豚 とんかつ 『君に、揚げる。』(極)」と
アメリカ独立戦争のランプ信号。
知的レベルの彼我の差に唖然とした。
日本の首相とアメリカの大統領には何の差もなく、
似たり寄ったりのポンコツ同士。
どちらも自国民のためにはクソの役にも立たず、
害だけ及ぼす生物だから、早いハナシが害虫だ。

しばらく前だがオマケにポチの連れ合い、
三日前の中華まんが、またもややらかした。
このご時世に雁首並べて花見の記念写真だとサ。
機会あらばドタマかち割って
中身の愚を、もとい、具をのぞいてみたいが
どうせスッカラカンの空っぽだろうヨ。
バカがっ!

とまれ、マンハッタンの料理店に倣い、
J.C.もなけなしの知恵を絞ってみた。
例えば、ジビエと淡水魚をウリとする和食店が
「山と川との四十七士」なんてどうかネ?
テヘッ、やっぱダメだわ、センスがないや。

それはそれとして入ってしまった「極」。
とんかつ屋には珍しい食券制である。
ピークを過ぎて背後に続く客もなく、
ゆっくり択んだのはロース・ヒレカツ定食(1050円)。
一皿で二度楽しめる盛合せである。
これなら二豚を追って二豚をゲットできるかも・・・。

チケットを渡すとき、ウエイトレスに問われた。
「ライスかキャベツを大盛りにできますが?」
ライスの大盛りはムリでもキャベツならいけそうだ。
でもねェ、他店でお替わりしたことはないし、
自信もないから丁重に辞退した。

およそ10分後、ドデカい皿が着卓。
盛られたキャベツが富士山の如くにそびえている。
大盛りなら富士山はチョモランマに変身するだろう。
すると目の前をソイツが他卓に運ばれていった 
ウゲッ! 牛ならいけても兎にゃムリだぜ。

カツはロースもヒレも火が通り過ぎ、パサついて硬い
揚げ油も好きなタイプではなかった。
やはりとんかつはロースかヒレ、どちらかに絞るべき。
二豚を追うものは一豚をも得ず。

脇にカットレモン、おろしポン酢、小冷奴。
加えて卓上に自家製ピクルスまであった
豚汁がまたスゴく、豚肉は切れ端チラチラながら
根菜の総量が仏料理のポトフ一皿分はありそうだ。
食べ手の健康に大きく寄与するものと思われた。

13時半を回っても来客はひっきりなし。
ガッツリ食べたいリーマン主流だが
OL率もけして低くはない。
おう、おう、大口開けてよく食うわ。
昨今、肥満を怖れぬ若い娘が激増したのは
渡辺直美効果と断定している、J.C.であります。

「嬉嬉豚 とんかつ 『君に、揚げる。』(極)」
 東京都台東区松が谷1-4-6
 03-5830-6850