2014年10月22日水曜日

第952話 よこはま・たそがれ 酒場のはしご (その3)

JR京浜東北線は東神奈川と、
神奈川のちょうど中間に位置する「みのかん」。
このステキな空間に身を置けることの歓びをかみしめている。
すばらしきかな時代遅れの酒場

 ♪ この街には 不似合いな
   時代遅れの この酒場に
   今夜も やって来るのは
   ちょっと疲れた 男たち
   風の寒さを しのばせた
   背広姿の 男たち

   酔いがまわれば それぞれに
   唄の一つも 飛び出して
   唄を唄えば 血がさわぐ
   せつなさに 酔いどれて
   気がつけば 窓のすきまに
   朝の気配が しのびこむ

   あ~あどこかに 何かありそうな
   そんな気がして
   俺はいつまでも こんな所に
   いるんじゃないと      ♪
   
      (作詞:加藤登紀子)

健サンが店主、登紀子サンが女将の「居酒屋兆治」。
この映画の主題歌が「時代遅れの酒場」だ。
作曲も登紀子サンで、唄ったのは健サン。

そう、「みのかん」は時代に取り残された酒場であった。
唄の歌詞と異なるのは
やって来た男たちがちっとも疲れていないこと。
みんな元気いっぱいでそれぞれに
ビール・酎ハイ・ハイボール・日本酒に挑んでいる。
古き良き空間にたたずむ男たち
夏が過ぎ、役割を終えた扇風機がいい味を出している。
そう、そう、書き忘れたが、この店の床は三和土(たたき)だ。
ちょいと足元をパチリ
ビールからハイボールに切り替えた。
酎ハイではなく、ウイスキーハイである。
グビッと飲って、どうもサントリーの角ハイではなさそうだ。
このとき目ざといP子が見つけたのがコレ。
見なれぬウイスキーボトルが並んでいる
視力が衰えたせいかラベルの文字が読み取れない。
若い相方に訊ねると、このウイスキーの銘柄は・・・
と、ここまで書いて以下、次話と相成ります。

=つづく=