2014年10月23日木曜日

第953話 よこはま・たそがれ 酒場のはしご (その4)

昨話のラストはもったいぶってしまい、ゴメンなさい。

「市民酒場みのかん」でハイボールの原酒となるウイスキーだった。
相方・P子が読み取ったところによれば、
”オークマイスター 樽香る辛口ウイスキー”という代物。
造り手は国産ワインを手がけるメルシャンである。
口当たりは悪くなかった。

ここでまたP子が妙なことを指摘した。
昨話の最後の写真を見ていただくとお判りになろうが
数本のボトルは底に何センチか、液体を残したままになっている。

Why?
この答えが見つからない。
都心にせよ、場末にせよ、バーならどこでも
ウイスキーは最後までキッチリと消費するハズ。
なぜだろう? なぜかしら?
そんな疑問もしょせんはマイナー・プロブレム。
2時間余りを過ごしてお勘定だ。

外へ出ると、店先に小ぶりのダンボール箱が一つ。
それも玄関の正面にあった。
誰が置いたのか存ぜぬが、店を訪れる客にはジャマな位置にある。

酔いも手伝って好奇心に捉われたJ.C.、
箱を開けてみたら、中に2個のペットボトルあり。
1つ引き出してみると、
ラベルはラッキー・オーシャン・ウイスキー。
それも2.7 リットルのデカいヤツだ。
このサイズはもはやペットボトルとは呼べんわな。

ここでハタと思い当たった。
「みのかん」のハイボールの原酒はブレンドだったのだ!
おそらくメルシャン少々に
オーシャンたっぷりのブレンドを使っているのだろう。
だからこその底に何センチかのメルシャン、ふ~ん、なるほどな。

街はたそがれどき。
通常、この界隈で飲むとなると、野毛に赴くことがほとんど。
しかし、この日は心に定めた店があった。
横浜から京急なら一つ目の戸部、
市営地下鉄でも一つ目の高島町、
両駅から近い岩亀横丁が目指すポイント。
ちなみに”岩亀”は”いわかめ”ではなく、”がんき”と読む。

=つづく=

「市民酒場みのかん」
 神奈川県横浜市神奈川区青木町10-13
 045-461-6618