2018年2月14日水曜日

第1809話 美女応援団 ロシアに現る! (その1)

平昌冬季五輪たけなわ。
予想通りとはいえ、女子スケート陣の活躍は歓ばしい。
しっかし、開幕前後のTVは北朝鮮の美女応援団一色。
猫も杓子もそればっかりだ。
国技・相撲のあとはノース・コリアンってか!
こういうことを言うと、また非難されそうだが
まったくもって日本のメディアは馬鹿丸出しである。

さて、平昌開幕の10日ほど前だった。
美女応援団がロシアに現れている。
いえ、北朝鮮じゃなくって日本の応援団がネ。
それも正しくはロシアじゃなくってロシア料理店に―。

半年に一度ほどのペースで集まり、
飲んで食って歌う美女3人。
いや、美女と呼ぶには多少の無理がありますけどネ。
とにかく今回の会場は本郷菊坂下の「海燕」である。
店名はロシアの作家、マクシム・ゴーリキーが
1901年に発表した詩、「海燕の歌」に由来している。

彼女たちのたっての望みでロシア料理に決定したのだ。
つらつらと思い出すに今まで訪れたのは
浅草のお好み焼き屋、駒込の海鮮中華、王子の大衆酒場、
後楽園のフレンチ・ビストロ、西日暮里の鉄板居酒屋、
などなどである。

18時の開店と同時になだれ込み、
さっそくロシアのビール、バルティカNo3で乾杯。
軽い口当たりは日本のどの銘柄よりもスッキリしている。
デンマークのカールスバーグに似ており、
北欧タイプと言っていいかも。

先陣を切ったのはわれわれだが
続々と客が詰め掛け、テーブルがどんどん埋まってゆく。
さして広くもない店内はアッというまにワイワイガヤガヤ。
そのほとんどが、もとい、J.C.以外はみな女性だ。

ビールのあとはロシアン・ウォッカのストリチナヤを
オーダーしたものだからJ.C.にとっては
酒池肉林の大盤振る舞い、てなことになった。
独りで全員こなすのはミッション・インポッシブルなりけり。
(ナニ、考えてんだか―)

美女たちのリクエストに沿いながら選択してゆく。
ロシア料理はザクースカと呼ばれる、
冷たい前菜が必注中の必注。
これなくしてロシアン・キュイジーヌの真髄に
ふれることはできない。
なぜなら温製料理は冷えたウォッカに合わないからだ。

=つづく=