2018年5月21日月曜日

第1875話 ヒデキの思い出

西城秀樹がいきなり逝ってしまった。
二度に渡る脳梗塞の後遺症との闘いは
伝え聞いていたけれど、命を奪ったのは心不全。
ちょっと意外な気がした。
それにしても63歳の死は若すぎた。

追悼の意をこめてマイ・ベストファイヴをいきたい。
といっても耳に親しむ曲は
1972年のデビューから1983年初めくらいまで―。
よってベストテンは少々荷が重い。

思い起こせば1983年4月15日。
東京ディズニーランドが開園した日にシンガポールに赴任し、
以後15年に及ぶ海外生活が続いたため、
その間にリリースされた曲はほとんど聴いていないのだ。

① 傷だらけのローラ
② ブーツをぬいで朝食を
③ ブーメランストリート
④ 情熱の嵐
⑤ 激しい恋
 次点:抱きしめてジルバ~Careless Whisper~

何といっても「ローラ」が一番。
「抱きしめて~」は珍しくも
郷ひろみの「ケアレス・ウイスパー」との競作だが
ヒデキのほうが好きだ。

あれは1988年8月。
ニューヨーク在住のJ.C.は
愛車・プレリュードを走らせて旅に出た。

バッファロー→トロント→オタワ→モントリオール→
ケベック→ボストン→ニューヨーク

ナイアガラ、カナダ、マサチューセッツ、
いずれも初めての訪れだった。

フランス語圏、ケベックでの一夜。
仏料理の夕食を終え、バーで飲んでいた。
そのとき突然、BGMでかかったのが「傷だらけのローラ」。
ん? 何だ、なんだ、何が起こったんだ?
よく聴くと声は確かにヒデキだがフランス語じゃないか!
カナダでも大ヒットした仏語版の初聴きであった。

唐突ながら今月末にシルヴィ・バルタンの日本公演がある。
ゲストとして八代亜紀もステージに上がる。
願わくば二人で「傷だらけのローラ」を歌ってくれないかな。
「哀しみのシンフォニー」や「悲しみの兵士」に
通ずるような気もするし、観客にウケること間違いナシだろう。

故人の愛した妻子のこれからに、幸多からんことを祈ります。