2018年6月8日金曜日

第1889話 ローラじゃないわ ドローラよ (その1)

大阪市内で歯科医院に勤務する読者のらびちゃんから
メールが飛来した。
当コラムにおける”懐かしのメロディー”には
鋭い反応を示すお嬢である。

先々週のヒデキの稿について
1曲くらい歌詞の披露があってもいいんじゃない?
というご意見だ。
ごもっともながら亡くなった直後は
どのチャンネルも「YOUNG MAN」や
「傷だらけのローラ」を流し続けていたからねェ。

彼女のメールにあった彼女のベストファイヴを
無断で掲載させてもらいましょうか。
 
① 傷だらけのローラ
② 情熱の嵐
③ 激しい恋
④ 勇気があれば
⑤ 君よ抱かれて熱くなれ
 次点:ブルースカイ ブルー

ということでありました。
「傷だらけのローラ」のベストワンは一致しているし、
「情熱の嵐」と「激しい恋」もちゃんとファイヴ入りしている。
「ブーツをぬいで~」と「ブーメラン~」の選外は意外だけどネ。
 
山口達也と日大アメフトを取り上げろ!との仰せに
この場を借りて返答しておきましょうか。
理由は語らぬが勘弁してくださいヨ。
 
さて先週の金曜日。
ラジオのNHK・FMに周波数を合わせた。
「オペラファンタスティカ」なる番組が
ヴェルディの「仮面舞踏会」を流してくれるからだ。
バルセロナのリセウ劇場公演版である。
 
「仮面舞踏会」は大好きな作品。
史実に基づいており、1792年に起こった
スウェーデン国王グスタフ3世暗殺事件を題材にしている。
初演された1859年当時は事件の記憶が
まだ欧州全体に残っていたため、
脚本の舞台は北米のボストンに移された。

その後、スウェーデン版も広く上演されるようになり、
J.C.はニューヨークのメトロポリタン歌劇場で
両版に接する幸運に恵まれている。
ともにすばらしい舞台ながら
より緊迫感に満ちたスウェーデン版のほうに軍配かな。
とはいえ、どちらもフランコ・ゼッフィレッリが
手がけたステージは息を飲むほどの美しさであった。

=つづく=