2018年10月25日木曜日

第1988話 鍋屋横丁のとんかつ屋 (その1)

空に星があるように 
浜辺に砂があるように
上野にアメ横あるように
中野に鍋横ありました。

てなこって今回は鍋屋横丁にあるとんかつの人気店、
「かつ金」を目指して家をあとにした。
降り立ったのは東京メトロ丸の内線・新中野駅。
地上に出ると目の前は青梅街道。
街道の向かい側に大きな看板が見えた。
「とんかつ丸福」のそれである。
界隈には「きしめん丸福」なんぞもあったりして
しかも隣り町の中野新橋には日本そばの「丸福」まである。
それぞれ縁戚関係で繋がっているらしいが詳細は知らない。

相方と待合せてさっそく鍋屋横丁に向かった。
ときに13時過ぎ。
店頭での順番待ちはカップル1組のみ。
これならそうは待たされまい。
でも15分は待った。

細めのL字カウンタ―とテーブルが数卓で
キャパは20席内外だろうか。
われわれはLj字の底辺の右端に案内された。
入口に近い席でとにかく気になったというより、
悩まされたのは自動ドアの開閉のたびに発せられる、
ガラガラ、ガラガラという騒音。
店の客というより、スタッフは気にならないのだろうか?

初老のご夫婦と娘サン、親子3人だけの切盛りと見受けた。
慣れというのは恐ろしいもんだ。
かなりの騒音なのに揃いも揃って無頓着。
われ関せずの馬耳東風であった。
いや、それにしても癇に障るな。

気を取り直して冷たいビールで一息入れよう。
さて銘柄はいかがでしょう?
ナヌッ、キリンラガーの中瓶のみ?
いや、サイズの大中はあるにせよ、
ここんとこコレばっかりだヨ。
アサヒよ、サッポロよ、もちっと奮起せんかい!

外で並んでる間にオーダーは決め手あった。
ランチメニューのラインナップから
まずは上ロース定食。
通常プライスより200円ほどお安くなってのお食べ得だ。
もう1皿は割引はないものの、
陣容に惚れ込んだシーフードのミックスフライである。
海老・白身・キス・いか・ホタテ、
五人囃子の笛太鼓ときたもんだ。

=つづく=