2018年11月21日水曜日

第2007話 ニクシチなる珍品 (その2)

西五反田はTOCセンター地下の食堂街。
「食事処 志野」でエビスビールを飲んでるうちに
あんかけ焼きそばが運ばれ来た。
白菜中心の餡がたっぷりかかっているが
どうやら片栗粉の分量を間違えたようだ。
あちこちに煮凝り状のダマだできちゃってるヨ。
しかしながら、味のほうはまずまずである。
相方は麺の炒め具合が良いとうなづいている。

名代のニクシチもほどなく登場。
想像通りの見た目だ。
山盛りのキャベツの上にはスパゲッティサラダ。
脇にはマヨネーズが添えられている。

口にしてみて、
これならフツーの生姜焼きのほうがいいんじゃないの。
そんな印象である。
ただ大量に七味唐辛子を加えただけでは
名物料理としての完成度に疑問符が付く。
熊本県・天草の自然放牧育ち、
宝牧豚とのことだが別段、特筆には当たらなかった。

きゅうりのキューちゃん風の漬物。
油揚げ・豆腐・にんじん・大根と具は多彩ながら
その絶対量がケチくさい味噌汁。
どっちも何だかなァ・・・。

ただし、ごはんは極上だった。
秋田粋き活き農場の無農薬・無化学肥料米は
炊き加減もよろしく、実に美味しい。
このライスのためだけに再訪してもいいくらい。
そのときは肉野菜炒めかベーコンエッグをおかずにしよう。

来た道を戻って「一風堂スタンド」へ。
浜松町店は知っていたが五反田にもあったのだ。
立ち飲みスタンドと聞いてたものの、
カウンターに座り飲みだった。

迷わずスーパードライの中瓶を通す。
これだけではあまりに愛想がないので何か軽いつまみをと
相方が明太子とキクラゲ、当方は水餃子をお願いする。
すると、ビールは旨いが焼き海苔を添えた明太子がヒドかった。

生臭いし、化学の味しかしない。
これは明らかに業務用チューブ入りだネ。
上等な助宗鱈ではなく、
真鱈やカラフトシシャモの真子が主体だろう。

加えてキクラゲがおざなり。
水餃子も皮がモコモコの駄品。
すでに「志野」で満腹になっていたことを差し引いても
これではとんこつラーメンの人気店の名が泣く。
「一風堂」だけに一風変わった形態に挑戦したものと見えるが
このままでは「日高屋」のような成功は見込めまい。
速やかな改善を促したい。

「食事処 志野」
 東京都品川区西五反田7-22-16
 03-3494-4988

「一風堂 西五反田スタンド」
 東京都品川区西五反田1-25-5
 03-6421-7666