2019年1月14日月曜日

第2045話 かつ丼食べて活動写真

銀座もずいぶん変わった。
未だに足を踏み入れていないが
銀座シックス、銀座東急プラザ、目を疑うほどの変容ぶりで
ソニービルなんか、昔を偲ぶよすがとてない。

本日の最大目標は映画である。
ん? ちょっと待てヨ。
何の因果か、カツドン食べてカツドウ写真じゃないか!
こいつは春から縁起がいい・・・ベツによくも何ともないか。

やって来たのは日比谷のTOHOシネマズ・シャンテ。
最近は映画館にご無沙汰気味だが
どうしても観たかったのは
ドキュメンタリーの「私は、マリア・カラス」。
年末に封切られたばかりなのに
もうこの日が最終日(渋谷では上映中)。
ロングランを続ける「ボヘミアン・ラプソディ」に比して
何と短い花の命であろうか。
だから常々言ってるんだヨ。
日本人の民度に照らせば、オペラとカジノはまだ早いんだ!

冒頭、カラスの歌唱はヴェルディの「シチリアの晩鐘」から
第5幕の「友よ、ありがとう」。
大好きなアリアで、先ほどCDラックから引っ張り出してきた。
今もコレを書きながら繰り返し聴いている。
歌唱はもちろん、カラス本人、
タクトを振るのは彼女がリスペクトしたトゥリオ・セラフィンだ。

映画で歌われるアリアの曲名は長ったらしいし、
原語の直訳に過ぎないので省くとして
オペラのタイトルのみ記すと
「ノルマ」、「カルメン」、「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」、
「トスカ」、「夢遊病の女」などなど、
ファンにはありがた過ぎるラインナップを存分に楽しめた。
マリア・カラスがもっとも敬愛するオペラの作曲家は
ヴィンチェンツォ・ベッリーニであることも確認できた。

カラスの歌声や実像だけでなく、目を惹いたのは
スクリーンにつかの間、現れては消える大物スターたち。
ルキノ・ヴィスコンティ、ブリジット・バルドー、
カトリーヌ・ドヌーヴ、みんなカラスに魅了されてたんだネ。

さらに若き日のエリザベス女王までも―。
コヴェントガーデンにおける伝説の「トスカ」に姿を見せている。
女王に続いて車から下りたのは妹のマーガレット王女かな?
ホンの一瞬だったので、どうもハッキリしない。
おそらくボ~ッと観てたんだ。
これじゃチコちゃんに叱られても文句は言えないネ。