手元に一冊の料理本がある。
わが家の書棚に料理本はこれだけである。
著者は西健一郎サン。
そう、新橋の名店、「京味」の店主だ。
本のタイトルは「日本のおかず」(幻冬舎)。
書名通りに手の掛かる京料理ではなく日常の惣菜、
いわゆるざっかけない品々のオンパレードとなっている。
たまさか厨房に立つものの、J.C.は根っからの怠け者。
他に類を見ないほどのめんどくさがり屋だから
料理に精魂を傾けることはできない。
いかに手抜くかに血道を上げているのが偽らざるところ。
素人のために書かれた本だから
いずれもすぐ作れる簡単なものばかりだが
全80品のうち、試作したのはホンの数品にすぎない。
中でも気に入って複数回作った料理が、お揚げの甘煮だ。
ごくシンプルなので西サンと幻冬舎には無断で紹介しちゃう。
(材料)
油揚げ4枚 砂糖35グラム 濃口醤油40CC
(作り方)
①鍋に水1.5カップと砂糖と1枚を8等分した油揚げを入れ、
落としぶたをして火にかける。
②沸騰したら醤油を加え、煮汁がなくなるまで強火で煮含める。
これだけのことなのだ。
西サン曰く、彼が子どものときに
よく食卓に上がった思い出深いおかずとのこと。
この料理の説明の際、油揚げは必ず湯通しして
油を抜くと思っている方が多いが油を抜くか抜かないかは
料理によって使い分けるべきだと強調されている。
甘煮の場合は抜かずにその旨味を利用するのだそうだ。
このアドバイスには目からウロコであった。
言われてみれば、濃い味付けには抜かないほうがよいのが判る。
逆に水菜と京揚げの煮びたしなんぞは
しっかり油を抜いて薄口醤油で煮上げたほうがよいだろう。
さて、この油揚げの甘煮。
J.C.は煮切るだいぶ前に油揚げを半分引き上げてしまう。
言わば薄目と濃い目の2つの味に仕上げるのだ。
酒のつまみには薄口が、ごはんの友には濃口がよく合うからネ。
オススメは素うどんに薄口をのせ、きつねうどんに。
そして酢めしに濃口をのせ、稲荷寿司味の木の葉丼に。
甘く煮た油揚げが「京味」の味とは言いがたいが
「京味」の店主の味であることに間違いはない。
ただ一つ、困ってしまうのは冷蔵庫にコイツの作り置きがあると、
目にするたびにビールが飲みたくなっちゃうんですなァ。
わが家の書棚に料理本はこれだけである。
著者は西健一郎サン。
そう、新橋の名店、「京味」の店主だ。
本のタイトルは「日本のおかず」(幻冬舎)。
書名通りに手の掛かる京料理ではなく日常の惣菜、
いわゆるざっかけない品々のオンパレードとなっている。
たまさか厨房に立つものの、J.C.は根っからの怠け者。
他に類を見ないほどのめんどくさがり屋だから
料理に精魂を傾けることはできない。
いかに手抜くかに血道を上げているのが偽らざるところ。
素人のために書かれた本だから
いずれもすぐ作れる簡単なものばかりだが
全80品のうち、試作したのはホンの数品にすぎない。
中でも気に入って複数回作った料理が、お揚げの甘煮だ。
ごくシンプルなので西サンと幻冬舎には無断で紹介しちゃう。
(材料)
油揚げ4枚 砂糖35グラム 濃口醤油40CC
(作り方)
①鍋に水1.5カップと砂糖と1枚を8等分した油揚げを入れ、
落としぶたをして火にかける。
②沸騰したら醤油を加え、煮汁がなくなるまで強火で煮含める。
これだけのことなのだ。
西サン曰く、彼が子どものときに
よく食卓に上がった思い出深いおかずとのこと。
この料理の説明の際、油揚げは必ず湯通しして
油を抜くと思っている方が多いが油を抜くか抜かないかは
料理によって使い分けるべきだと強調されている。
甘煮の場合は抜かずにその旨味を利用するのだそうだ。
このアドバイスには目からウロコであった。
言われてみれば、濃い味付けには抜かないほうがよいのが判る。
逆に水菜と京揚げの煮びたしなんぞは
しっかり油を抜いて薄口醤油で煮上げたほうがよいだろう。
さて、この油揚げの甘煮。
J.C.は煮切るだいぶ前に油揚げを半分引き上げてしまう。
言わば薄目と濃い目の2つの味に仕上げるのだ。
酒のつまみには薄口が、ごはんの友には濃口がよく合うからネ。
オススメは素うどんに薄口をのせ、きつねうどんに。
そして酢めしに濃口をのせ、稲荷寿司味の木の葉丼に。
甘く煮た油揚げが「京味」の味とは言いがたいが
「京味」の店主の味であることに間違いはない。
ただ一つ、困ってしまうのは冷蔵庫にコイツの作り置きがあると、
目にするたびにビールが飲みたくなっちゃうんですなァ。