11年前に浦和・大宮・与野の3市が
合併して生まれたさいたま市。
その後、岩槻市も吸収合併して
現在は人口120万超えの大都市となった。
東京都の二大メガ市、
八王子と町田の合計100万を大きく上回る数字だ。
中でも最大の繁華街を擁するのは大宮だろう。
東北・上信越方面に向かう新幹線、
そのほとんどの列車が停まるターミナル駅でもある。
ところがJ.C.、なぜか大宮に縁がない。
最後に訪れたのは実に11年前、
そう、さいたま市誕生の年なのだ。
そのときは人気洋食店「紅亭」で晩めしを食べ、
酒場に流れることもなく、
都内に引き返したのではなかったかな?
いやはや、月日の流れの速いこと。
八月から九月にかけて日帰り圏内にありながら
これまで無縁、あるいはご無沙汰の町に小旅行を何度か企てた。
行動を振り返ると、江戸時代の関八州見廻り役に似ている。
その日は上州の高崎か伊勢崎あたりに出没する予定。
となれば、大宮は行きがけの駄賃であろう。
デスクの引き出しから”食のアンチョコ”を引っ張り出すと
大宮エリアには3軒の店名が記されていた。
うち2軒は駅の真ん前、これはつぶしておかにゃならない。
昼どきを少し過ぎた大宮駅に独り降り立った。
1軒目は開業六十有余年の「多万里」。
市民の絶対的な支持を得ている町の中華屋サンだ。
店先に63年間、変わらぬ味とあった。
席に着こうとすると、
「食券をお願いしま~す!」
「へェ、へェ」
500円玉と50円玉を投入し、ラーメンのチケットを購入。
ビールを控えたのは2軒目で飲むつもりだからだ。
細めややちぢれ麺は柔らかすぎでスープも凡庸なあっさり系。
好きなタイプではあるが聞き及んだ評判ほどでもない。
東京でも都心を離れるとヒイキの引き倒しはままあること、
勘定を済ませて、いえ、食券を買ったのでした。
続いては大宮でもっとも名の知れた「いづみや本店」。
向かって左隣りには「いづみや第二支店」というのもある。
ガマンしていた生ビールをさっそく。
銘柄はサッポロで600円の中ジョッキが他店の大サイズだ。
さすが大宮一の大衆酒場だけのことはある。
ク、クックック~、たまりませんな。
上唇の泡を左手の甲でぬぐい、壁の品書きに視線を合わせた。
=つづく=
「多万里」
埼玉県さいたま市大宮区大門町1-62
048-641-3551
合併して生まれたさいたま市。
その後、岩槻市も吸収合併して
現在は人口120万超えの大都市となった。
東京都の二大メガ市、
八王子と町田の合計100万を大きく上回る数字だ。
中でも最大の繁華街を擁するのは大宮だろう。
東北・上信越方面に向かう新幹線、
そのほとんどの列車が停まるターミナル駅でもある。
ところがJ.C.、なぜか大宮に縁がない。
最後に訪れたのは実に11年前、
そう、さいたま市誕生の年なのだ。
そのときは人気洋食店「紅亭」で晩めしを食べ、
酒場に流れることもなく、
都内に引き返したのではなかったかな?
いやはや、月日の流れの速いこと。
八月から九月にかけて日帰り圏内にありながら
これまで無縁、あるいはご無沙汰の町に小旅行を何度か企てた。
行動を振り返ると、江戸時代の関八州見廻り役に似ている。
その日は上州の高崎か伊勢崎あたりに出没する予定。
となれば、大宮は行きがけの駄賃であろう。
デスクの引き出しから”食のアンチョコ”を引っ張り出すと
大宮エリアには3軒の店名が記されていた。
うち2軒は駅の真ん前、これはつぶしておかにゃならない。
昼どきを少し過ぎた大宮駅に独り降り立った。
1軒目は開業六十有余年の「多万里」。
市民の絶対的な支持を得ている町の中華屋サンだ。
店先に63年間、変わらぬ味とあった。
席に着こうとすると、
「食券をお願いしま~す!」
「へェ、へェ」
500円玉と50円玉を投入し、ラーメンのチケットを購入。
ビールを控えたのは2軒目で飲むつもりだからだ。
人が言うほどレトロでもない店内
中華そば、いや、支那そばですナ
食べてみての素直な実感。細めややちぢれ麺は柔らかすぎでスープも凡庸なあっさり系。
好きなタイプではあるが聞き及んだ評判ほどでもない。
東京でも都心を離れるとヒイキの引き倒しはままあること、
勘定を済ませて、いえ、食券を買ったのでした。
続いては大宮でもっとも名の知れた「いづみや本店」。
向かって左隣りには「いづみや第二支店」というのもある。
ガマンしていた生ビールをさっそく。
銘柄はサッポロで600円の中ジョッキが他店の大サイズだ。
さすが大宮一の大衆酒場だけのことはある。
ク、クックック~、たまりませんな。
上唇の泡を左手の甲でぬぐい、壁の品書きに視線を合わせた。
=つづく=
「多万里」
埼玉県さいたま市大宮区大門町1-62
048-641-3551