2014年3月12日水曜日

第792話 ガーリック from からつ (その1)

このところいただきモノが多い。
まことにありがたいことである。
友人・知人がヤモメの独り暮らしを哀れんで
恵み与えてくれているのかもしれない。
ご厚情に感謝の念やみがたし。

此度は九州・佐賀から宅配便で到着した。
送り主は東北の友人だが
出張で北九州を一めぐりしたらしい。

来客のないわが家のことだから
玄関でピンポ~ン!と鳴れば、ほとんどの場合が宅配便。
ウチのバカ猫はこの音を聞くと、
まっしぐらにどこぞへ姿を隠す。

まだ1歳か、2歳の頃、
エアコンの取り付けに来た電気屋のアンちゃん二人が
ピンポ~ンの音とともに登場し、ずいぶんと長居していった。
それに嫌気が差し、トラウマになったようだ。
わが愛猫ながら、哀れなヤツよのォ。

とにかく届いたパッケージを開けたら
イカ・イワシ・トビウオと一夜干しが勢揃い。
ほかに大きなスルメが1枚あった。
もちろんスルメイカ(真イカ)を干したもので
通常のスルメよりもソフトに仕上がっている。
高級品の剣先イカのそれを思わせる。

イカの活造りで名高い佐賀県・呼子港。
サカナたちはそこの朝市で調達したものだった。
朝めしのおかずに晩酌のつまみに楽しむこと数日。
いや、旨かったのなんのって!

それはそれとしてダンボール箱には
海産物に混じり、見慣れぬ物体が一つ。
ちょっと見ではその正体がつかめなかった。
ご覧くだされ。
コイツは芋か?玉ねぎか?
赤い紙片を読んでやっと判った。
これは同じく佐賀県は唐津の名物、
ジャンボにんにくで、その名も”たまがった”。
”たまがった”とは九州や四国の方言。
びっくりする、肝をつぶす、という意味は
標準語の”たまげた”でござんした。

ラベルには
”肥沃な唐津の大地でジャンボに育てました”
とあった。
造り手は「JAからつ」である。
しっかし、こんなデッカいにんにく、見たことないぜ。

=つづく=