一昨夜のこと。
以前、直属だった二人の元部下と旧交を温めた。
同じ釜の飯を食いながら、苦楽をともにした仲間である。
かたや、数年前から介護関連の職について生きがいを感じている。
こなた、来月からふるさとの新潟県に戻り、
保険関係の仕事に従事する予定だ。
今現在、二人とも埼玉県在住につき、
彼らのゴー・ホームに都合のよい赤羽で落ち合った。
東口を出ると、すぐ目の前に見えるのがOK横丁の入口。
幅の狭い小路に飲み屋が並ぶ、呑ん兵衛には垂涎の一郭である。
かれこれ40年も通っている有楽町「八起」の本店がここにある。
あるけれども居心地のよい有楽町店のほうがずっと好きだ。
よって「八起」はパス。
十数メートル先には姉妹店の「だるまや」が控えている。
こちらの雰囲気は悪くないが、ここもパスした。
なぜか?
それはすでに目当ての店があったから。
赤羽で一番有名な、
いわばランドマークと言い切ってもよい「まるます家」である。
ところがあいにく定休日ときたもんだ。
そう、赤羽の人気店は月曜休みの店が多い。
いや、マイッたな。
仕方なく、うなぎと焼き鳥の「川栄」に向かう。
徒歩30秒足らずの至近である。
元部下たちをここにしようと促して入店しかかったものの、
ふと右隣りに目をやると、今まで認知していなかった、
「のんき」なる焼きとん屋に気づいた。
「のんき」なる焼きとん屋に気づいた。
しかも暖簾には「のんき 堀切」とあるではないか。
堀切菖蒲園の「のんき」は気に入りの店である。
確か、当ブログでも紹介したハズだ。
ただ、店内の雰囲気が全く異なっている。
あくまでもレトロなたたずまいの本家とは似ても似つかない。
どことなくチェーン店みたいな安っぽさが浮き出ている。
注文を取りにきたアンちゃんにすかさず訊ねた。
「ここは堀切店の支店なのかい?」
アンちゃんが応えるには
「いえ、ここが本店なんですヨ」
じぇ、じぇ、そんなことあるわきゃないだろう。
たわごともいい加減にしなさい!
そう思いながらグッとこらえてなおも追及すると、
意外な事実が浮かび上がったではないか―。
こんなことがまかり通るんだねェ。
=つづく=