このシリーズも綴りに綴って、いよいよ(その25)まできてしまった。
しかし、まだ終わらない。
いましばらくのおつき合いをー。
(舞台の鬼平)
六十七歳の誕生日なり。
義姉と二人の姪が、鯛一尾を祝いに持って来てくれるというので、
第一食は、もりそばのみにしておく。
編集関係の新年挨拶が、そろそろ、やって来はじめる。
私は十二月に休んで、正月は元旦から仕事をする。
それをわきまえているので、新年は、編集者が、ほとんどあらわれない。
夕飯、姪が大きな鯛を持って来る。
第一食をひかえておいたので、旨かった。
一昨日から山の上ホテルへ来ている。
毎日、曇っていて寒い。
昨日は、天ぷらコーナーへ行き、
いろいろと食べたが、やはり食欲が出ない。
すっかり、やせてしまった。
仕事もせず、のんびりホテルに泊まっているように見えるが、
もう、そろそろホテルへ一人で泊まることも
むずかしくなってきたようにおもう。
二度も三度も、部屋の中で転倒する。
足がすべるのだ。
新潮社の相談役、佐藤俊夫氏が先月に亡くなり、
その葬儀が青山斎場でおこなわれる。
私は冠婚葬祭に出なくなってしまったが、きょうだけは別だ。
帰宅して、今夜は、手製のチャーシュウをつくらせる。
うまくいかなかったが、努めて食べる。
毎日のように体重が減っていくのが心細い。
今夜は二度も、書斎の中で転倒し、腰を打った。
ごく普通の室内生活をしていて
何度も転ぶようになってしまってはもうダメだ。
読んでいて余命いくばくもないことを感じてしまう。
きょうはコロムビアの試写があったので、
行くつもりだったが出そびれてしまう。
私の出不精は、いよいよ本格的なものになってきた。
何を食べても旨くない。
体重が減って、まことに心細い。
毎日、鬼平犯科帳を少しずつ書きすすめている。
気が滅入るばかりだ。
今月は歌舞伎座で吉右衛門が[鬼平]を演っているので、
ぜひとも行きたいとおもっている。
だが行けるか、どうか・・・。
それほど、私の外出嫌いは重症になってきている。
=つづく=
しかし、まだ終わらない。
いましばらくのおつき合いをー。
(舞台の鬼平)
六十七歳の誕生日なり。
義姉と二人の姪が、鯛一尾を祝いに持って来てくれるというので、
第一食は、もりそばのみにしておく。
編集関係の新年挨拶が、そろそろ、やって来はじめる。
私は十二月に休んで、正月は元旦から仕事をする。
それをわきまえているので、新年は、編集者が、ほとんどあらわれない。
夕飯、姪が大きな鯛を持って来る。
第一食をひかえておいたので、旨かった。
一昨日から山の上ホテルへ来ている。
毎日、曇っていて寒い。
昨日は、天ぷらコーナーへ行き、
いろいろと食べたが、やはり食欲が出ない。
すっかり、やせてしまった。
仕事もせず、のんびりホテルに泊まっているように見えるが、
もう、そろそろホテルへ一人で泊まることも
むずかしくなってきたようにおもう。
二度も三度も、部屋の中で転倒する。
足がすべるのだ。
新潮社の相談役、佐藤俊夫氏が先月に亡くなり、
その葬儀が青山斎場でおこなわれる。
私は冠婚葬祭に出なくなってしまったが、きょうだけは別だ。
帰宅して、今夜は、手製のチャーシュウをつくらせる。
うまくいかなかったが、努めて食べる。
毎日のように体重が減っていくのが心細い。
今夜は二度も、書斎の中で転倒し、腰を打った。
ごく普通の室内生活をしていて
何度も転ぶようになってしまってはもうダメだ。
読んでいて余命いくばくもないことを感じてしまう。
きょうはコロムビアの試写があったので、
行くつもりだったが出そびれてしまう。
私の出不精は、いよいよ本格的なものになってきた。
何を食べても旨くない。
体重が減って、まことに心細い。
毎日、鬼平犯科帳を少しずつ書きすすめている。
気が滅入るばかりだ。
今月は歌舞伎座で吉右衛門が[鬼平]を演っているので、
ぜひとも行きたいとおもっている。
だが行けるか、どうか・・・。
それほど、私の外出嫌いは重症になってきている。
=つづく=