オードリーの主演作における共演者を丹念にチェックしてみた。
前話で披露したように一回りも二回りも年長の役者ばかり。
それでも同世代、あるいは年下の俳優が何人か存在した。
「緑の館」・・・アンソニー・パーキンス
「ティファニーで朝食を」・・・ジョージ・ペパード
「いつも2人で」・・・アルバート・フィニー
ペパードは1歳年長、パーキンスとフィニーは年下である。
ただし「ティファニー~」以外は興行的ヒットにつながっていない。
ちなみに彼女自身がオバちゃまになった晩年の作品、
「ロビンとマリアン」のショーン・コネリーは1歳年下。
オードリーが「シャレード」や「ティファニー~」で一世を風靡していた頃、
忽然と現れたのが”007シリーズ”のショーン・コネリーだった。
リズからオードリーへとスクリーンの話題に終始したが
実のところ今話の主役は猫である。
それも吾輩のウチの猫である。
名前はちゃあんと付けてあり、プッチという。
ある朝、ティファニーならぬ、拙宅で遅い朝食をとっていた。
TVのモーニングショウを観ながら朝刊も拡げてネ。
愛猫・プッチは新聞紙の上を歩くのが大好きで
その朝もやって来ては紙上をワシワシ行ったり来たり。
鬱陶しいったらありゃしない。
しつけの意味もこめて
フォークの背中で頭をコツンと一つ叩いてやった。
フォークの背中で頭をコツンと一つ叩いてやった。
驚いたヤッコさん、脱兎の如くキッチン方面に一目散の巻。
”窮鼠猫を咬む”の例えに倣えば、”窮猫脱兎の如し”である。
喉元過ぎれば熱さを忘れるのは人間のハナシ、
十歩も走れば痛さを忘れるのが猫である。
すぐに舞い戻って来やがった。
さすがに二度目のコツンは酷だから
朝刊に折り込まれていたスーパーのチラシの上に
ハムエッグのハムの切れはしを乗せてやる。
ハムは、まぐろ・サーモンと並ぶ愛猫の三大好物だからネ。
こちらは朝食をを食べ終え、TVのスイッチを切った。
これからゆっくり新聞に目を通すのだ。
するとハムをもらって満足したプッチのヤツ、
紙上に舞い戻ってうたた寝を始めてるじゃないの。
東照宮の眠り猫じゃあるまいし
しょうがねェなァとあきれつつ、
何気なしに背後の紙面に視線を移すと、
何とこれが1世紀を超えて朝日新聞が復刻連載中の
夏目漱石作「吾輩ハ猫デアル」ときたもんだ。
事実は小説より奇なり。
出来すぎなれど「こころ」に残るこの姿、
頭の下に「草枕」でも差し入れてやりたくなった。
何はともあれ、カメラに収めておこうと、
ヤツが目を覚まさぬうちにパチリとやった次第ぞなもし。
ヤツが目を覚まさぬうちにパチリとやった次第ぞなもし。