2017年8月11日金曜日

第1676話 なぜか初めて松陰神社 (その3)

「いこま寿司」でエネルギー補給はバッチリ。
準備万端、散歩のスタートを切ろう。
さっそく駅の反対側、南口に出た。

梅ヶ丘のランドマーク、
「美登利寿司本店」がここにある。
店先に並ぶ人たちに向かって
「北口の『いこま寿司』のほうが安くて美味しいヨ」―
ハハ、そんなこと言えるはずもないやネ。

通り過ぎる町は梅ヶ丘から
代田、若林とその名を変えてゆく。
だけどなァ、住宅街を歩いたって面白くも何ともないや。
ちょいとばかり陰気な空気漂う若林公園にやって来た。

こりゃまた人の少ない公園だネ。
幼児を遊ばせる若いママ、
ベンチで本を読んでるオジさん、
計3人のほかには誰もいない。

一憩に好都合、ベンチに腰掛けた。
着信メールのチェックを済ませ、すぐ隣りの松陰神社へ。
吉田松陰ゆかりの神社を訪れるのは今回が初めて。
本家本元、山口県・萩市の松陰神社と松下村塾は
訪ねたから、もうそれでいいや、
そんな気持ちがあったのだろう。

神社内には萩のオリジナルに瓜二つの塾もあった。
詣でる人の数はそれほどでなく、
ゆっくり境内の散策ができた。
基本的に参詣なら寺院より神社が好き。
訪れて気が晴れる神社に対して
寺院は逆に気がふさぐからネ。
もっとも浅草寺や清水寺はその限りでない。

初めて歩く松陰神社の参道。
浅草寺の仲見世みたいに賑やかでなくとも
行き交う人々はそれなりの数。
多くの商店が営業しており、
シャッター・ストリートに転じる懸念などまったくない。
これも松陰神社のご利益であろうヨ。

老舗のベーカリー、北海道色前面の居酒屋、
とりわけ2軒の町中華が印象に残った。
ともに昭和の匂いプンプンである。
近いうちに来てみたい、
そう思ったが、はたしていつになるのやら・・・。

世田谷通りにぶつかって左折。
進路を三軒茶屋方面にとる。
何だかノドが渇いてきた。
ガス欠症状の表れであろう。

=つづく=