2017年8月29日火曜日

第1688話 近頃笑った話が二つ (その1)

「笑う門には、ラッキーカムカム」
なんて事を申しますから、
どうぞひとつ大いにお笑い下さいます様に・・・

今は昔、柳亭痴楽(四代目)という噺家がいた。
自らを”破壊し尽くされた顔の持ち主”なんぞとさげすむ、
自虐ネタが大いに受けたものだった。
かく言うJ.C.、
痴楽の十八番「痴楽綴り方教室」が大好きだった。

その反面、

柳亭痴楽はいい男、
鶴田浩二や錦之介、それよりず~っといい男!

この決まり文句も忘れられないなァ。

晩年は闘病生活を余儀なくされ、
奇跡のカムバック(実際は復活にほど遠かった)を果たすが
その年を越せないままに世を去っている。
文楽、志ん生の価値がまだ判らぬ子どもにとって
三平、歌奴と並び、記憶に残る名噺家だった。

とにもかくにも笑う門には福きたる。
艱難辛苦も笑ってさえいれば、
いつしか時が解決してくれるものなのだ。
笑顔は大切なんだねェ。
そこで最近、大いに笑った話を二つ披露したい。

一つ目は一ヵ月以上も前になるが
ラジオのJ-WAVE、GROOVE LINE Z からだ。
ジョッキーのピストン西沢がリスナーの投稿を紹介したもので
本日のお題と称し、
「友だちの家でごはんをご馳走になって困った話」
テーマはそんな感じだったと思う。

友だちの家に呼ばれて行ったらお母さんが
「今日のごはんはシーフードのスパゲッティよ!」
と言うので楽しみに待ってると、
出て来たのは竹輪のスパゲッティだった。

ハハハ、確かに竹輪はシーフードだわな。
だけどネ、わが人生において
竹輪入りのシーフード料理を食べた経験はただの一度もない。
長崎のちゃんぽんや皿うどんには海老やイカに混じって
かまぼこや竹輪が入っていることはあるがネ。

そいでもって、そのリスナー曰く、
竹輪の穴からスパゲッティが出てるんだと―。
ハハハハ、いや、笑いましたネ。
世の中には奇抜なお母さんがいるもんだわ、まったく。

2番目は友人と飲んでて
そのとき聞いた話なんだが
こちらは次話のお楽しみに。

=つづく=