2020年8月18日火曜日

第2461話 ワインの角打ち

キッツキツ、いまだ解消せず。
文字たちの状態たるや 三密どころではございませぬ。
読者におかれましては
谷崎潤一郎の文庫本読んでるようで
耐え難いでしょうが、よろしくおたの申します。

行きつけのサロンでは
汗の引くのを待ってカット&シャンプー。
冷たいおしぼりで首筋を拭い、生き返った。

時刻は15時。 早めの晩酌に出撃である。
この日は他所に移動せず、近場で2軒やっつけるつもり。
どちらもこんな時間から飲ませる店で
オッサンが昼間っから飲んだくれてる、
新橋や上野ならともかくも
ちょいと気取った品川・目黒両区では稀少だ。

サロンを出て徒歩30秒。
ワインの立ち飲みスタンド「ワインマン ストア」に滑り込む。
正しく表現すれば此処はワイン商が営む、ワイン角打ちだ。
初めて訪れた店内は狭い。
カウンター3、スタンディングテーブル4ほどのスペース。
あえて”密”に挑めば、10人はいけるだろう。

店を一人で取り仕切る、
バーテンダレスに案内されてまずはビール選び。
スッキリごのみを伝えたらイタリアのフォルストを奨められた。
トレンティーノ=アルト・アディジェ州の産だ。

北にスイス、オーストリアと国境を接する自治州は
かつてオーストリア=ハンガリー帝国の傘下にあったため、
今もドイツ系住民が多い。
彼らの造るビールに間違いはない。
もっともJ.C.はモレッティにせよ、ペローニにせよ、
ビッラ・イタリアーノはみんな好きなんだけどネ。

小瓶は瞬時にカラとなり、グラスワインの説明を受ける。
知識に裏打ちされた彼女のワインに対する情熱が伝わってくる。
白・赤3種づつのすべてイタリア産。
それもピエモンテが幅を利かせている。

優秀な作り手、
ロッケ・デイ・マンゾーニのランゲ・クアトロ・ナスを所望した。
珍しくもネッビオーロに
メルロー&カベソーがブレンドされているが
口元に運ぶと、やはりネッビがかぐわしい。
舌ざわり、のど越しもネッビの主張が通っている。
これが1グラス700円+はお値打ちだ。

ガラス張りの冷凍庫にあった、
北海道・余市産のトリオ・オブ・ヅケに惹かれる。
平目・ぶり・甘海老の3種をまとめ買いすると、
2500円が2100円に割引かれてお得だが
冷凍食品をぶら下げての飲み歩きは差し控えたい。
7週間後の再開を約して店をあとにした。

「ワインマン ストア」  
 東京都品川区西五反田4-30-10  
 080-7373-4141