ハイネケンの小瓶を飲んだ翌々日。
あらためて団子坂の「杏花楼」で炒飯アゲイン。
そのハナシの前にひと月さかのぼって
隣人・S合サンとの紹興酒・酌交である。
サンデー希望ということで
あまりうれしくないけど、快諾を装った。
ドライの中瓶を注ぎあって乾杯。
即刻、台湾産8年に切り替えた。
近隣の公園の池の鯉に食パンの耳をやるのが
週に数度の楽しみなんだとー。
いいでしょう、いいでしょう。
生き物好きに悪人はおらんからネ、ジッサイ。
好い人に間違いないことは判った。
最初に通した料理は車海老の塩味炒め。
菜譜には車海老とあったが厳密に言ったら
かつての大正海老だな、これは。
大正海老の名称はこの世から消えた。
ブラックかホワイトのタイガーだろう。
味付けよろしく、じゅうぶん楽しめた。
お次はちょいと奮発して土鍋鮑魚。
鮑魚はアワビである。
いわゆる醤油煮込みだが
白菜の量がアワビの10倍もあった。
まっ、原価が原価だから致し方ナシ。
でもネ、上湯(シャンタン)がしっかりしており、
紹興酒との相性もバッチリ。
酔うほどに、語るほどに
何だかノリノリになって来たヨ。
食べるより飲むほうに忙しい。
ボトルは空き、もう1本せがむ相方を押しとどめ、
リターン・トゥー・スーパードライ。
締めの料理はリクエストにゆだねると、
牛肉炒麺を所望された。
これは牛肉と青菜のあんかけに
コシ強き細麺の炒まりよろしく、
いいんでないかい?
エビやアワビの舞い踊りを披露されたのに
会計は1万数千円。
てなこってフラフラと一緒に帰った。
おっと、舞い戻って食べたタイトルロール。
注文の前に小姐に杏花炒飯とは何ぞや?
問うと、鴨のお肉が入っていますとの応答。
迷わず通す。
鴨スモーク、小エビ、銀杏、青ねぎ、
そして入れて欲しくない、カニカマと来たもんだ。
不味くはないけど、200円安い五目炒飯を
杏花炒飯と名付けて欲しかったのでした。
「杏花楼」
東京都文京区千駄木2-33-8千駄木ビル2F
03-3827-0721