2024年4月9日火曜日

第3510話 熱々ランチは 半参鶏湯

コリアン料理の参鶏湯が食べたくなった。
日本の鳥の水炊きに似ていないこともないが
彼の地では一羽丸ごと煮てゆく。

思い起こせば、40年前。
盟友と二人で韓国旅行に出掛けた。
ソウル(京城)からプサン(釜山)に廻り、
釜山では名物の穴子刺しと参鶏湯を堪能した。

穴子は海っぺりに何軒も連なる屋台でー。
参鶏湯は市内を見下ろす高台の店で食べた。
どちらも実に美味しかった。

日本では珍しい穴子の刺身だが
韓国ではよく食べられる。
殊に釜山は穴子の大産地、
対馬の目の前だからネ。
参鶏湯も釜山が本場なのである。

当欄でも一度紹介した、
西巣鴨の「韓なら」に二度目の訪問。
前回はプルコギをいただいた。
丸一羽では多すぎるため、
韓国料理店はどこでも半参鶏湯を供する。
特にランチタイムはネ。

ドライの中瓶とともに
半参鶏湯定食をお願いした。
最初に運ばれたのは韓流の小さな冷奴。
そして白菜キムチと豆もやし。
ビールの友にはちょうど好い。

そしてしばらく・・・
来た、来ました。
グツグツグツと煮えたぎってー。
こいつは地獄谷のミニチュア版ですな。
いや、熱いのなんのっ!
猫舌にはどうすることも I can not.

白濁したスープの中に骨付きチキンが
浮き沈みしている。
ほとぼりが冷めるまでしばし放置しておいた。
鉄は熱いうちに打て!
鍋は冷めてから食え!

正統派のレシピに従い、
高麗人参1片、ナツメの実1個、
そして、もち米がそこそこ投入されていた。
人参とナツメはもっと欲しいんだけどな。
上品な薄味は飽きがこないけれど、
ここにポン酢があったら云うことナシ。
ちょいとばかりミツカンが恋しいのでした。

「韓なら」
 東京都豊島区西巣鴨4-14-14
 03-4361-7830