2024年4月18日木曜日

第3517話 ビールの友の草だんご

足立区・北千住で所用を済ませ、
遅めの昼食とまいりましょうかー
そうだ、西新井大師に参りましょう。
東武伊勢崎線だと西新井乗り換えだが
北千住からは大師行きのバスが出ている。
OK! 発車、オーライ!

参詣もそこそこに参道を戻り、
かねて利用したかった「かどや」へ。
ブリキのペンキがはげかかり、
妙な愛嬌をかもす、どレトロな店。
ラーメン、うどん、焼きそば、あんみつを出し、
店頭で今川焼(120円)も売っている。
ただし、アルコールはビールすらないのが残念。

=代金は品物と引き換えにてお願い致します=

店内のあちらこちらに貼り紙がペタペタ。
ラーメン(500円)と引き換えに
コインを1枚差し出した。

あっさりスッキリ鶏ガラ出汁に細打ちちぢれ麺。
具材は、ももチャーシュー・シナチク・ナルト。
期待通りの素朴感が舌を和ませ、心に響く。

参道を再び山門に向かう。
次に入ったのは門前の「清水屋」。
名物は草団子である。
ドライの中瓶を発注し、品書きに目を落とす。

軽めのものは、枝豆・酢の物・上新香・
焼き鳥・おでん・もつ煮込みといったところ。
でもねェ、ラーメンのあとだしなァ。
そうだ、ここは一番、開き直っちゃうかー。
窮鼠、猫を咬むの例え通り、
思い切って草だんごを注文したのでした。

まさに、ビールの友の草だんご。
これが予想を覆すヒットであった。
選手を使い切ってしまい、
代打にピッチャーを送ったら
タイムリーを放ってくれたケースだ。

餡子滑らかにして上品な甘さ。
6粒のだんごきめ細かく、よく延びる。
葛飾・柴又の題経寺(帝釈天)参道と
比べてしまうが「とらや」よりはるかに上。
「高木屋老舗」と同レベルか?
いや、それ以上かもしれない。
草だんごは柴又より西新井がオススメだ。

隣り合わせた左右の客は天丼と天ざる。
天ぷらはタネ、揚げ切りともによし。
そばは茶切りでなかなか美味しそう。
次回は食事をしてみよう。
そんな気にさせられたのでした。

「甘味 かどや」
 東京都足立区1-7-12
 03-3890-2360

「清水屋」
 東京都足立区西新井1-9-11
 03-3890-4122