2024年6月17日月曜日

第3559話 気ままに京都 一人旅 (その6)

「満寿形屋」のお勘定は2550円也。
気分晴ればれ、再び歩みを進める。
賀茂川と高野川が添い遂げる出町橋に来た。
此処こそが若狭へと続く鯖街道の起点だ。

すぐそばの下鴨神社に向かう。
神社はだだっ広く、
糺(ただす)の森と呼ばれる原生林、
復元された古(いにしえ)の奈良の小川、
美麗の神を祀るため、
あまり美しくない(?)女性の信仰を集める、
河合神社など、みどころが少なくない。

賀茂川と高野川が合流して鴨川。
J.C.が今までに訪れた世界の国々は五十数か国。
国内なら四十四都道府県。
街を流れる川を数限りなく見てきたが
一番美しいのはこの鴨川、迷わず断言する。

川が街と人に溶け込んでいるのだ。
今日は多くの鳥たちにも出逢った。
鴨川だけにまず真鴨。
そして青さぎにとんび。
彼らは人間たちをさほど怖れていない。
とんびなんざ、人が開けた弁当を虎視眈々。

ホテルに戻って一休み。
京都に来てからというもの、
歩数は連日3万歩を超えている。
今日も3万5千はいきそうだ。

四条烏丸の「萬福」へ。
前日、歩いていて見つけたうどん屋だが
中華そばが人気で店頭の雑誌の写真は
J.C.好みのアッサリ系、即食べようと思った。

ドライ中瓶と牛すじ煮込みをお願い。
すると煮込みが大当たり。
牛すじ以外は青ねぎがこんもり。
練り辛子が添えられ、麦酒との相性バッチリ。

中瓶をお替わりして念願の中華そば。
ももチャーシュー2枚、もやし、
これにも青ねぎがいっぱい。
中細真っ直ぐの麺にスープは鳥ガラが主張。
こんな素朴なラーメンがどんどん消えてゆく。

飲み足りないので河原町へ。
木屋町のパブを通りすがると
TVのサッカー中継が目に入った。
この日はW杯予選のミャンマー戦。
ホテルで観るつもりはなかったが
やってるなら拝見しまひょ。

カンパリソーダを通してTVの前のカウンター。
周りを見渡すと、みんな水タバコをプカプカ。
そう、ここはシーシャ・バーなのだ。
プレモルではないサントリーの生ビールを
追加して終了間際まで観戦し、
この夜も歩いてゴーイング・バック!

=つづく=

「萬福」
 京都府京都市下京区鶏鉾町474
 075-221-4712

「ZAM ZAM」
 京都府京都市中京区木屋町三条下ル材木町185-1
   075-201-6980