2026年3月11日水曜日

第4015話 歓びアーカイブ 第8回

今日は水曜日。
なのに歓びアーカイブです。
どうしても本日でなけりゃ
ならない理由があります。
そう、15年前の今日、
悲劇が発生して東京の街も
グラグラときたのでした。

2011年3月11日金曜日

第9話 的矢の牡蠣に最敬礼!

牡蠣の季節も残りあとわずか。
季節が過ぎれば半年近くお別れだ。
自分の好きな食べものを
思い浮かべると牡蠣は間違いなく、
3本の指に数えられる。

 柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺
     (正岡子規)

 牡蠣食えば 喉が鳴るなり わが身かな
     (J.C.オカザワ)

であります、いや、お粗末。

先の土・日は2日間連続の散歩日和。
昨夏の猛暑がウソみたいなこの冬には
貴重な天の恵みだった。
武蔵野のはずれに遊んだのは土曜日。

翌日曜は谷根千をひとめぐりして
駒込から白山を散策。
途中で沈丁花の香りを幾度もかいだ。
多少の寒気がぶり返してこようとも
もう春が来ている。
木々が芽吹き、花は開き、
山菜が出回るようになると
やがて牡蠣が別れを告げる。

白山の坂を下って小石川に差し掛かり、
「クイーンズ伊勢丹」の前に出た。
散歩の途中でスーパーに出くわすと
店内を徘徊することが多い。
鮮魚売り場が狙いである。

この日も迷わず入店。
そして思いもかけぬ、
うれしい出会いを、まずはご覧あれ。

5粒入りで798円也

道東・三陸・瀬戸内と、
牡蠣の名産地は数あれど
J.C.がこよなく愛するのは
三重県・的矢の産である。
牡蠣においては濃厚クリーミーより
淡麗フレッシュが好み。
よって岩牡蠣(夏牡蠣)は大嫌い。
ここであったが百年目、
小躍りして買い求める。

この出会いにより、
本日の夕食は自宅に決定。
ほどよく肉割れした肌が輝く、
ばちまぐろの赤身も買った。

せっかくの生食用牡蠣だから生でー。
と言ってもこのまま
食するのは愚の骨頂。
ふたたびご覧あれ。

汚れやあぶくが見えるでしょ?

これをザルにあけ、
まんべんなく振り塩を施す。
すばやく強く小刻みに
ザルを横振りすると
灰色に濁ったアクが
次から次と出るわ出るわ、
あまりの光景に初めての人は
言葉を失うだろう。

あえてそのアクを
お目に掛けることは慎むが
みたびご覧あれ。

水洗いして水気を切った牡蠣

汚れを落とされ、塩で〆られ、
プルルンと張りつめた柔肌の美しさ。

 やは肌の あつき血汐に ふれも見で
    さびしからずや 焼いて食う君

1粒はそのまま、
次の2粒にはレモンを搾り、
最後の2粒は甘酢を作って酢がきにー。
これには手製の山わさび醤油漬を
あしらったりもしてー。

このようにして文字通り、
手塩に掛けてやらなければ
牡蠣は旨みを閉じてしまい、
その本領を発揮してくれない。
素晴らしすぎる的矢の牡蠣に
あらためて最敬礼!

本日追記
この稿を呑気にアップした6時間後。
J.C.は根津の「赤札堂」にいました。
避難を促す館内アナウンスで
外に飛び出たとき、
根津交差点の電線は大揺れに揺れ、
まるで少女たちの遊ぶ縄跳びの
 ”お嬢さん、お入り!” 状態でした。
急いで帰宅すると
ビデオやCDが床に散乱しており、
怯えた愛猫プッチは身を隠して
しばらく姿を現さなかったのです。

「クイーンズ伊勢丹 小石川店」
 東京都文京区小石川1-17-1
 03-5840-6231