2014年11月25日火曜日

第976話 巨星は星の彼方に (その1)

ここ数日の日本列島は
”健サン追悼”一色に染め抜かれた感あり。
あれだけの人だから、さもありなん。

俳優・高倉健で好きな映画は
何をおいても昭和残侠伝シリーズ。
侠気、あいや、狂気の疾る三白眼、
墨が似合う逆三の背中、たまりませんな。

人間・高倉健で好きなところは
偉大なる歌手・江利チエミを愛したこと。
何せ、J.C.は江利チエミを
日本の生んだ流行歌の最高峰と認知しておりやすからネ。

ハイ、お待たせしました。
待ってねェっ! てか?
まあ、そうおっしゃらずに聞き流して、流して。

ここで健サン映画のマイ・ベストテンであります。
数日前、
「近々ベストファイブをお届けします」と書いたらば、
「大スターにたったの5本は失礼やろ!」と
便りをくれたのは奈良市のK木サン。
いいでしょう、いいでしょう、10本選んでみやしょう。
どちらさんも、おひけェなすって!

① 昭和残侠伝 死んで貰います
② 夜叉
③ 駅 STATION
④ 新幹線大爆破
⑤ 人生劇場 飛車角
⑥ 幸せの黄色いハンカチ
⑦ 居酒屋兆治
⑧ 君よ憤怒の河を渉れ
⑨ 三百六十五夜
⑩ 冬の華
 次点:八甲田山

残侠伝シリーズには
ベストテンに値する作品がほかにいくらでもあるが
それでは残侠伝一色に染まるので1本にしぼった。
その代わりというのもヘンだけれど、
なぜか網走番外地シリーズに該当作はなかった。
また、「飢餓海峡」、「日本暗殺秘録」は好きな作品ながら
健サンの占める位置が狭いため外した。

初めて健サンをスクリーンで観たのは
美空ひばり主演のべらんめえ芸者シリーズ。
おそらくシリーズ2作目の続編で、まだ下積みの時代である。
ほぼ同時期、北海道アイヌの人々に焦点をあてた、
「森と湖のまつり」なる異色作も観た。
あの頃の映画や流行歌には
アイヌがしばしば登場したものだった。

=つづく=