2014年11月17日月曜日

第970話 まぐろづくしの折詰 (その3)

先話は「演歌の花道」もどきで失礼しました。
さいわい、読者からの苦言はなく、よかった、よかった。

それにしても昨日の逸ノ城はヒドかった。
先場所のように横綱・大関相手ならまだしも
平幕相手に注文相撲は情けない。
相撲取りなら電車道を Goやろ! 
逃げ道はあかんのとちゃうかっ!

でもって北酒場から、もとい、北千住から
お持ち帰りの”まぐろ食べ比べ鮨”である。
写真は先話をご覧いただくとして、その陣容は

 本まぐろ中とろ2カン 本まぐろ赤身2カン
 まぐろ赤身2カン まぐろ赤身中巻4ヶ

本まぐろは言わずと知れた黒まぐろ。
世界七つの海に君臨するまぐろ界の王者だ。
単にまぐろとあるほうはまず間違いなくバチまぐろであろう。

バチはメバチ、目パッチリのまぐろのこと。
コク味も深みも淡白にして
まぐろ類特有の酸味まで薄いがこれはこれで悪くない。
殊に本まぐろが品薄になる夏場は
キハダまぐろとともに貴重な代役を果たす。

ところでこの週末に何名かの読者よりお便りをいただいた。
そのうちの1通、山形県・酒田市のK坂サンにはマイッたな。

オカザワさんは辛いものが苦手なんですか?
わさびもからしもダメなんですか?

いや、マイりました。
そこで取りい出しましたる伝家の宝刀がコレだっ!
わが家の冷蔵庫の牢名主
どうです? 立派な”わさ右衛門”でありましょう?

かれこれ数十年、
マイ・フリッジに君臨していたのがこの生わさび。
十年余りにわたったニューヨーク在住時代も
ほとんど切らしたことがない。
おかげでニューヨークに到来した友人たちのみやげは
おおかた生わさびであったのだ。

まぐろづくしの折詰は
おろし立てわさびの効用もあって十二分に楽しめた。
だけどネ、2割引で800円のまぐろづくしよりも
1本のわさびのほうが高価というのは本末転倒ではあるまいか。

=おしまい=