2016年5月23日月曜日

第1365話 肉汁滴るメンチカツ (その2)

またまた回顧談で恐縮ながら
相方に奥浅草で通りすがった鮨屋に再度電話を入れてもらった。
即断即決、その日の晩めしの予約である。
本わさびしか使わない鮨店にハズレはまずない。
つけ台に2席確保して10分後には暖簾をくぐっていた。

親方と目が合って
「らっしゃい!」
「今晩は!」
以来、長~いつきあいが始まったのだ。

その親方も今は亡き人、つくづく淋しい。
故人が可愛がったシュナウザーの愛犬ナナは
いまだにときどき遺影を見つめているという。
つくづく健気だ。
女将さんとひとしきり話し込み、握手して別れた。

久しぶりの「ニュー王将」。
まだ誰も来ておらず、一番乗りとなった。
オーナー夫婦と短い会話を交わし、
サッポロラガーの赤星を飲み始める。
メンバーが揃う前に早くもサッポロ生に移行した。

幹事なので大まかに注文の料理を通しておいた。
刺盛りはまぐろ赤身&中とろ、真あじ、たこ。
これを中皿に2台。
かにオムレツを2皿。
あとはメンチカツが人数分である。

何を食べても美味しい店ながらイチ推しは断然メンチカツ。
浅草にこれ以上のメンチカツはない。
いや、浅草どころか東京、
いいえ、東京どころか日本中探しても見つからない。
とにかくジューシーもジューシー、
ナイフを入れると肉汁がほとばしる。

この夜は集まりが悪く、フルメンバーとなる前に
こちとらビールだけでデキ上がってしまった。
中ジョッキを5杯ほど飲んだのではなかろうか。

追加料理のハムカツサンドはパンが売切れで不発。
代わりにソース炒飯をお願いする。
聞きなれないネーミングの炒飯は
何のこたあない、ウスターソースで味付けただけのこと。
でも、これが意外と美味しい。

あとは誰が頼んだのか、チーズ・クラッカーがやって来た。
「ニュー王将」の料理はすべて制覇したつもりでいたが
こればかりはオーダーしたことないねェ。
というより、存在すら気がつかなかった。

肉汁滴るメンチがイチ推しならば
ボロボロこぼれるチークラはイチ外しじゃあ、ないのかえ?
まっ、いいけどサ。

「ニュー王将」
 東京都台東区浅草5-21-7
 03-3875-1066