2016年5月26日木曜日

第1368話 狸が呼んでるそば屋 (その3)

自分は無類の音楽好き、歌好きのため、
どうもそのジャンルに寄り道してしまうクセがある。
これを悪癖とは認知してないから、いつまでたっても直らない。
こう書き記しただけで頭の中を
敏いとうとハッピー&ブルーの「よせばいいのに」が駆け巡り始める。

 ♪   馬鹿ね 馬鹿ね よせばいいのに
   駄目な 駄目な 本当に駄目な
   いつまでたっても 駄目なわたしね ♪
           (作詞:三浦弘)

この体たらくだもの、どうしようもないわいな。
大阪の読者、歯科医助手のらびちゃんじゃないけど、
「いいかげんにせい!」と言われちゃうので
1番の歌詞を割愛してお届けした次第である。

さてさて、日本そば店「大和屋」だ。
スッキリした暖簾がお出迎え
店頭のタヌ公といい、
こんな面差しの飲食店はまずハズさない。
なぜか?
店主のセンスが感じられるからだ。
センスのよい者が作る食べものには美味しいものが多い。
相方のP子もこういうポイントを見逃さない。
しきりに感心しておった。

さっそくの乾杯はサッポロ黒ラベルの中瓶。
1本は即刻空いて直ちに追加の2本目である。
つまみ系は取らずに目当ての献立をお願いする。
言わずと知れたコレである。

 小エビと玉ねぎのかき揚げせいろ(2ヶ付) 650円
 2ヶの内1ヶ使用 プラス100円で半ライスのかき揚げ丼

前々話で紹介した例のタヌ公が加えていたヤツである。
ところがあの写真はずいぶん以前に撮影したもの。
此度、注文したら50円値上げされて700円になっていた。
半ライスのかき揚げ丼オプションは
そのまま据え置きのプラス100円。

もう一品はP子が選んだ鴨なんばんである。
こちらは単品で850円と上記の700円+100円を上回っている。
鴨肉のほうが小エビ&玉ねぎより高価なのだろう。

2本目が空いた頃にその鴨なんばんが整った。
気取りのないシンプルな風情
時代劇に出て来るそば屋のそばみたいだ。
下手したら立ち食いそば屋とほとんど変わるところがない。
でも、さっそくツルツルやった相方がニッコリ微笑んだから旨いのだろう。
よかった。

=つづく=