2016年9月5日月曜日

第1440話 ふりむけばリオ (その8)

そんなこって主力4競技以外の金メダルは
何ものにも代えがたい重みがある。
もっとも得意種目はどこの国にもあるもの。
かつては陸上のアメリカ。
競泳のアメリカとオーストラリア。
体操のソ連及び東欧諸国。
それぞれにごっそりと金メダルをさらっていった。

種目数の多いボート・カヌー・セーリングでは
上記強豪国のすき間をぬって
東側・西側を問わず、欧州諸国が栄光に輝いた。
まっ、それはそれとして
リオにおける日本勢の金である。
いま一度、振り返ってみよう。

= 日本の金メダル@リオ =

 競泳・2  体操・2  柔道・3  レスリング・4
 バドミントン・1
           (男子・5 女子・7 計12)

何だ、女子のほうが強いじゃんか!
本当だねェ、レスリングなど呆ッ気に取られるほどだった。
”乳”よ貴方は強かった! ってか?

過去において日本選手は
リードされたまま最終盤に入ると、
一部の例外を除き、ことごとく負けていた。
ほらァ、もっと攻めなきゃダメだろがッ!
叫んでも怒鳴っても声は選手に届かない。
いや、たとえ届いたとしても
彼らの体力・気力はすでに限界を越えていたのだ。

過去は過去、今は今。
そろそろ五輪ネタを締めくくろう。
獲得した金メダル12個のうちから、
J.C.なりに金の中の金・銀・銅を選んでみたいと思う。
独断と偏見? トンデモない、英断と卓見で決めやした。

 ―伊調馨(女子58kg級レスリング)
 ―高橋礼華&松友美佐紀(女子バドミントン・ダブルス)
 ―内村航平(男子体操個人総合)

伊調の五輪四連覇はおそらく向こう半世紀、
日本人が破ること不可能な偉業。
この大記録は間違いなく金の中の金。

高松ペアはバド史上、日本初の頂点に立った。
ごくフツーのオンナの子たちが
或る日突然、”スペースシャトル”に君臨する。

団体と合わせてWゴールドの内村。
四連覇(金)と初制覇(銀)がなければ、
押しも押されもせぬ、金の金は彼である。

さらば、リオよ!
あとはリリーに任せましょ!

=おしまい=