♪ 泣かない約束を
したばかりなのにもう涙
ひとりでお祭りの人ごみを逃れて
紅い鼻緒がなぜかうらめしくて
あの人あの町に行っちゃうなんて
今日はじめてきかされたの
遠い笛太鼓
恋人どうしなんて
まだいえない二人だけれど
いつしか心に決めていた人だった
線香花火がなぜか目に浮かぶの
あの人あの町で働くなんて
祭りの歌が手拍子が
胸につきささる ♪
(作詞:安井かずみ)
小柳ルミ子の「お祭りの夜」は1971年9月のリリース。
デビュー曲「わたしの城下町」に続くシングル第2弾は
前曲同様、安井かずみ&平尾正晃のコンビによる。
詞・曲ともに大好きなナンバーで
目をつぶって聴いていると、
祭りの情景が手に取るように浮かんでくる。
流行歌は常にこうあってほしい。
おっと、その日は3月3日。
祭りは祭りでも雛祭りであった。
旧知のたべともと落ち合ったのは
台東区・入谷、地番は北上野の和食店「あかぎ」。
ここ数年、エリアでの人気上昇は急なものがあると聞いた。
電話予約を入れると、最近はコース主体の提供となった由。
ともに大食漢ではないから、ここでちょいとヘジテイトしたが
もっとも軽い構成のおつまみコース(3000円)をお願いしておく。
リクエストしたカウンター席に。
カウンターはたったの5席しかない。
ラッキーではあった。
料理人の一挙手は一目瞭然。
しかし一投足までは目が届かない。
瓶ビールを満たしたグラスを合わせた。
初っ端の3種前菜盛合せは
青大豆醤油仕立て・卯の花・春筍塩麹和え。
ふむ、フム、まあ、フツーかな。
別段、驚きはないし、舌が歓ぶ様子もない。
続いての吸いものはよかった。
蛤のみぞれスープと称するのだそうだ。
蛤のふたみに別れ行く秋ぞ
芭蕉の「おくの細道」、その結びの一句は
蛤の蓋身と、ここから向かう伊勢・二見浦(ふたみがうら)を
巧みに掛けている。
芭蕉師匠、さすがでありますな。
=つづく=
したばかりなのにもう涙
ひとりでお祭りの人ごみを逃れて
紅い鼻緒がなぜかうらめしくて
あの人あの町に行っちゃうなんて
今日はじめてきかされたの
遠い笛太鼓
恋人どうしなんて
まだいえない二人だけれど
いつしか心に決めていた人だった
線香花火がなぜか目に浮かぶの
あの人あの町で働くなんて
祭りの歌が手拍子が
胸につきささる ♪
(作詞:安井かずみ)
小柳ルミ子の「お祭りの夜」は1971年9月のリリース。
デビュー曲「わたしの城下町」に続くシングル第2弾は
前曲同様、安井かずみ&平尾正晃のコンビによる。
詞・曲ともに大好きなナンバーで
目をつぶって聴いていると、
祭りの情景が手に取るように浮かんでくる。
流行歌は常にこうあってほしい。
おっと、その日は3月3日。
祭りは祭りでも雛祭りであった。
旧知のたべともと落ち合ったのは
台東区・入谷、地番は北上野の和食店「あかぎ」。
ここ数年、エリアでの人気上昇は急なものがあると聞いた。
電話予約を入れると、最近はコース主体の提供となった由。
ともに大食漢ではないから、ここでちょいとヘジテイトしたが
もっとも軽い構成のおつまみコース(3000円)をお願いしておく。
リクエストしたカウンター席に。
カウンターはたったの5席しかない。
ラッキーではあった。
料理人の一挙手は一目瞭然。
しかし一投足までは目が届かない。
瓶ビールを満たしたグラスを合わせた。
初っ端の3種前菜盛合せは
青大豆醤油仕立て・卯の花・春筍塩麹和え。
ふむ、フム、まあ、フツーかな。
別段、驚きはないし、舌が歓ぶ様子もない。
続いての吸いものはよかった。
蛤のみぞれスープと称するのだそうだ。
蛤のふたみに別れ行く秋ぞ
芭蕉の「おくの細道」、その結びの一句は
蛤の蓋身と、ここから向かう伊勢・二見浦(ふたみがうら)を
巧みに掛けている。
芭蕉師匠、さすがでありますな。
=つづく=