2019年12月17日火曜日

第2286話 イタリアンから焼きとんへ

今話のテーマはイタリアンから焼きとんへと、
ハシゴした話じゃなくて
イタリア料理屋が焼きとん屋に変身したというお話。
舞台はJR埼京線・板橋駅と
都営地下鉄三田線・新板橋駅の間の一画だ。

噂には聞いていたものの、
未訪だったカジュアル・イタリアン「君想ふ暮らし」。
食べもの屋らしからぬ店名のインパクト強く、
一度耳にしたら忘れ得ぬものがあった。

板橋駅を名乗りながらも板橋区の端っこに
つつましくちょこんとある駅近くのイタめし屋が
いきなり焼きとん屋に衣替えしたという。
しかも同区を中心に10店舗余りを展開する、
ひなたグループの傘下に入り、
新たな店名は「やきとん きみおも 新板橋」。

焼きとん好きを自認するJ.C.
しかも中高時代を一貫して過ごした板橋区。
行かねばならぬの思いがつのり、
単身赴いた初冬の夕暮れ。
カウンターの角席に陣を取った。

オペはアンちゃんばかりが3人。
彼らのかぶる黒いキャップに
ヤキトン ヒナタの文字がハッキリ読み取れる。
さっそくお願いした中ジョッキはハートランドで
通常580円のところ、
平日17-18時、土曜16-17時の開店後1時間は
ハッピーアワーで半額サービス。
焼きとんのカシラ(塩)、
シロ、レバ(たれ)と一緒にお願いした。
串はいずれも1本100円也。

ジョッキを飲み干し、お替わりしたいが時刻は16時55分。
この日は土曜日だから、消費税じゃないけれど、
駆け込み需要みたいで頼みにくい。
獺祭焼酎のハイボール(580円)に切り替えた。
初めて飲んだが、なるほど
清酒・獺祭の爽快感をしっかり受け継いでいる。
ちとフルーティに過ぎて甘さが気にはなったがネ。

リーデルを厚めにしたようなグラスは底部が円く、
卓上に置くと勝手にスイングし始める。
何か相性のよさそうなつまみをと、
カチョカヴァッロのズッキーニ巻き(300円)を追加。
南イタリア、及びシチリア島を主産地とする牛乳チーズは
馬のチーズの意で振分け荷物みたいな形状が
馬上の鞍に似ており、それが名称の由来となった。
両サイドにカチョ&ズッキ、
真ん中にプチトマトをあしらった串は
江戸の町娘が髪に飾るかんざしさながらに可愛ゆい。

中央に据えられた逆コの字形カウンターを挟み、
手前と奥にそれぞれ6人、8人用大テーブル。
シンプルながらも
考え抜かれたレイアウトがカムフォータブル。
次があるので初回は四半刻で切り上げた。
遠からず再訪し、腰を落ち着けて飲み直したい。
ファースト・インプレッションは上々でありました。

「やきとん きみおも 新板橋店」
 東京都板橋区板橋1-48-1
 03-39613743