琵琶湖の東岸をさらに北上して彦根へ。
見知らぬ土地につき、まずは彦根城に向かった。
見知らぬ土地につき、まずは彦根城に向かった。
城に特段の興味はないが天守閣を仰いでおこう。
天守が国宝に指定されているのは
彦根・犬山・松本・姫路・松江の5城だ。
振り返ると彦根をつぶせば、あとは犬山を残すのみ。
何だ、けっこう行ってるじゃんか—。
表御門で内堀を渡って入城。
だんだん空模様が怪しくなってきた。
ここで引き返すのもシャクだから
ええい、ままヨ、と石段を上り始める。
いや、これがシンドいのなんのっ。
個人的な体験では岐阜城に次ぐ険しさ。
本丸にたどり着いたときにゃ、もうヘロヘロだ。
天守は見上げればじゅうぶん、昇ったら雄姿を拝めん。
日に2回あったかな?
ひこにゃんのパフォーマンスもパスして下城を急ぐ。
いや、この城は下りも大変だ。
すっ転びはしないが何度か身体のバランスを崩す。
まっ、歳のせいかもしれんけどネ。
ここで降られたひにゃ、たまらんなァ、思いながら
とにかく下り切って大手御門からシャバへ復帰した。
すると案の定、降り出しやがった。
あわてて駆け込む軒下は彦根拘置所と来たもんだ。
結局は薬局、拘置所に拘束されること四半刻。
とうとう、しびれを切らして雨中に討って出た。
ヘロヘロ、ヨレヨレの老犬が今度はビショビショだわ。
これは、ひこにゃんのヤツが降らせた遣らずの雨だな。
頭の中を、ちあきなおみのデビュー曲、
「雨に濡れた慕情」が駆け巡り出した。
とにかくコンビニを見つけてビニール傘を調達せねば―。
だけども、いにしえの情感をたたえる町に
コンビニなんかありゃしない。
代わりに飛び込んだのが「政所園」なるお茶屋さん。
併設のカフェでビールを飲みながらの雨宿りを目論んだ。
冷えた身体にゃ冷えたビールが一番、でもないか—。
ところがギッチョン、本日二度目の”ビール無い宣言”。
滋賀の店っつうのはビール好きを歯牙にもかけない。
注文したのは当店自慢の源三郎かき氷というヤツ。
源三郎という御仁がこのお店の創業者らしい。
だけど、かき氷1杯1100円ってのはありかい?
やっぱりスゲェのが来た。
デッカい器には底から順に
氷スイのシロップ、抹茶ソフト、かき氷、抹茶エスプーマ。
ゆであずきと白玉まで添えられている。
悪戦苦闘の末、どうにか敵将の首を討ち取ったが
達成感もないままに、そぼ降る雨の中を
駅へ向かったのでした、トボトボと—。
「政所園 夢京橋店」
滋賀県彦根市本町2-1-7-1
0749-22-8808