2021年9月14日火曜日

第2741話 カレー屋に ひじてつ食らい 定食屋 (その2)

神田小川町の「味のふたば」にて

名代のタンメンをいただいた。

13時を回っても後客は絶えない。

あらためて品書きを見上げる。

やさしい価格設定の最高値(950円)は

みそチャーシューメン、五目そば、カツカレーの3品。

 

遠方から出向くほどではないにせよ、

近くにあったら、たまあに利用したい店。

もちろん独り身の黙食でネ。

 

散歩がてらこの日も上野を目指す。

こうなったらクセというより習性だ。

神田川を聖橋で渡り、湯島聖堂にステップ・イン。

受験生でもなければ縁薄き場所につき、

ホンの数分でステップ・アウトした。

 

すぐそばの神田明神へ。

参道入口の甘酒茶屋「天野屋」で足が止まる。

アメ横までは徒歩15分の道のり。

先を急ぎたいが甘酒とビールは別物、

ここは1杯いっとこうヨ。

 

あったかい甘酒は440円、冷やしだと495円。

名所旧跡なのにこの値段で一休みできるのはうれしい。

冷やし甘酒がよく冷えている。

米と糀だけで造られ、粒々感は半端じゃないが

上あごと舌だけで簡単につぶれる。

氷の粒も感じられ、ホワイトレディやサイドカー、

ショートカクテルのハードシェイクを飲んでるみたい。

 

老舗の甘酒は美味なれど、苦言が一つ。

舌先調整用の香の物だ。

いくらなんでも沢庵はないでしょ!

沢庵に罪はないとは言え、あか抜けないねェ。

センスがないなァ。

 

ここは江戸百八町を束ねる総氏神。

粋で知られた神田祭を仕切る神田神社ですぜ。

甘酒が旨かったからまっ、いいか。

 

明神さまに一礼しただけで手を合わせることもなく

男坂の急な石段を降りた。

急といっても芝の愛宕神社に比べりゃ、ずっと緩やか。

あそこは怖くて足がすくむもの。

 

銭形平次親分の住まいがあった、

明神下を上野に向かって一筋に―。

ノガミで飲んだのはいつもの店につき、

以下省略であります。

 

「味のふたば」

 東京都千代田区神田小川町3-2

 03-3291-7638

 

「天野屋」

 東京都千代田区外神田2-18-15

 03-3251-7911