神田小川町の「味のふたば」にて
名代のタンメンをいただいた。
13時を回っても後客は絶えない。
あらためて品書きを見上げる。
やさしい価格設定の最高値(950円)は
みそチャーシューメン、五目そば、カツカレーの3品。
遠方から出向くほどではないにせよ、
近くにあったら、たまあに利用したい店。
もちろん独り身の黙食でネ。
散歩がてらこの日も上野を目指す。
こうなったらクセというより習性だ。
神田川を聖橋で渡り、湯島聖堂にステップ・イン。
受験生でもなければ縁薄き場所につき、
ホンの数分でステップ・アウトした。
すぐそばの神田明神へ。
参道入口の甘酒茶屋「天野屋」で足が止まる。
アメ横までは徒歩15分の道のり。
先を急ぎたいが甘酒とビールは別物、
ここは1杯いっとこうヨ。
あったかい甘酒は440円、冷やしだと495円。
名所旧跡なのにこの値段で一休みできるのはうれしい。
冷やし甘酒がよく冷えている。
米と糀だけで造られ、粒々感は半端じゃないが
上あごと舌だけで簡単につぶれる。
氷の粒も感じられ、ホワイトレディやサイドカー、
ショートカクテルのハードシェイクを飲んでるみたい。
老舗の甘酒は美味なれど、苦言が一つ。
舌先調整用の香の物だ。
いくらなんでも沢庵はないでしょ!
沢庵に罪はないとは言え、あか抜けないねェ。
センスがないなァ。
ここは江戸百八町を束ねる総氏神。
粋で知られた神田祭を仕切る神田神社ですぜ。
甘酒が旨かったからまっ、いいか。
明神さまに一礼しただけで手を合わせることもなく
男坂の急な石段を降りた。
急といっても芝の愛宕神社に比べりゃ、ずっと緩やか。
あそこは怖くて足がすくむもの。
銭形平次親分の住まいがあった、
明神下を上野に向かって一筋に―。
ノガミで飲んだのはいつもの店につき、
以下省略であります。
「味のふたば」
東京都千代田区神田小川町3-2
03-3291-7638
「天野屋」
東京都千代田区外神田2-18-15
03-3251-7911